本記事の制作体制
BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
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着物は日本の民族衣装。古くは日常的に着られていましたが、洋装が主流になった現代においては、着る機会もすっかり少なくなってしまいました。しかし、七五三や成人式、結婚式など、人生の節目では今でも着物が着用され、日本人にとっては大切な伝統文化のひとつです。
また、着物や帯の生地には各地に古くから伝わる優れた伝統技術が使われていて、伝統工芸品としての側面もあります。日本の伝統と日本人の美意識が詰まった着物は、日本を象徴する伝統文化として世界に誇るべきものです。せっかく日本でくらしているのなら、着物に興味を持って、基本的な知識を持っておきたいですね!
まずは着物の各部分の名称を知っておきましょう。どの部分をなんと呼ぶのか知っておくと、着付けをするときに意味を理解しやすくなります。
半衿(はんえり) | 汚れ防止を目的に、長襦袢(ながじゅばん)に縫い付ける衿。取り替えて使う。 |
衿(えり) | 前身頃に縫い付けられた、首まわりから胸元に続き交差する細長い部分。衿の汚れを防ぐために衿の上にさらに重ねた衿「掛け衿」と区別する場合は「本衿」または「地衿」と呼ぶ。 |
袖口(そでぐち) | 着物の袖から手を出すための開いた部分。 |
袂(たもと) | 着物の袖の垂れた袋状の部分。 |
帯揚げ(おびあげ) | 帯枕にかける布。 |
帯締め(おびじめ) | 帯を留めるひも。 |
おはしょり | 着丈に合わせてたくし上げることでできる折り返しの部分。 |
振り | 手を広げたときに体側にくる袖のあいた部分。 |
前身頃(まえみごろ) | 着物の前部分の身頃のこと。合わせたときに上になる左側を「上前(うわまえ)」、下になる右側部分を「下前(したまえ)」と呼ぶ。 |
後身頃(うしろみごろ) | 着物のうしろ部分の身頃のこと。 |
八掛(はっかけ) | 袷の着物の裏側・裾まわりに付ける布のこと。 |
身八つ口(みやつくち) | 着物のわきの開いた部分。男性の着物にはない。 |
おくみ | 着物を十分重ねられるよう前身頃に縫い足された半幅の細長い布。 |
褄下(つました) | おくみの衿先から裾までの長さ。「衿下」とも言う。 |
褄(つま) | 褄下の先端。「褄先」とも言う。 |
背中心 | 背中の中央にある、左右の後身頃の縫い目。「背縫い」とも呼ぶ。 |
身丈(みたけ) | 着物の身頃の丈の長さ。 |
裄(ゆき) | 着物の背中心の最上部から袖口までの寸法。 |
着物には格があり、「第一礼装」「準礼装」「盛装」「普段着」に分類されます。着物を着用する際は、TPOにふさわしい格の着物を着ることが大切です。
着物は大きく「染め」と「織り」に分けられます。白い生地を織り上げてから色・柄を後染めするのが染めの着物。糸に色付けをしてから生地を織り上げるのが織りの着物です。染めの着物の方が織りの着物よりもフォーマルとされ、さらに柄付けや紋などで格が変わってきます。
着物の格を意識するうえで知っておきたい代表的な着物の種類の名称と特徴を見ていきましょう。
既婚女性が着る最も格上の礼装。上半身には柄がなく、裾部分に広げたときに一枚の絵に見える「絵羽模様(えばもよう)」が入る黒地の着物です。背・両袖、量胸には五つ紋が入ります。
親族の結婚式などに着用されます。
地色が黒以外の留袖が「色留袖」。未婚・既婚問わず着られる着物です。
五つ紋が入ったものは黒留袖と同格ですが、格が高すぎると着用機会が限られることから、近年は一つ紋や三つ紋が主流に。紋の数を減らすことで準礼装になり、パーティーやお茶会などに活用できます。
振袖は、未婚女性用の第一礼装。華やかな柄が全身に描かれ、袖が長いことが特徴です。たもとの長さによって「大振袖」「中振袖」「小振袖」に分かれ、長いものほど格が上がります。
成人式でよく着用されるのは中振袖。結婚式のお呼ばれやお見合いなどさまざまなシーンで着用できる着物です。大振袖はおもに婚礼衣装として、小振袖は袴とのバランスも良いため、卒業袴としてよく着用されます。
胸、肩、袖、裾につながった絵羽模様が広がる着物。大正時代に公式訪問用の社交着として登場しました。色留袖や振袖よりも控えめにしたいときに着用する着物で、既婚・未婚問わず着ることができます。
結婚式やパーティー、お茶会、子どもの入学式などさまざまな場に着ていくことができます。
地紋のある生地を黒以外の一色に染めた着物。紋なしならおしゃれ着としてカジュアルに楽しめますが、一つ紋を付ければ準礼装となり、格式の高い帯と合わせれば結婚式にも着ていくことができます。
また、紫や紺などの色無地は、黒名古屋帯と合わせれば通夜や法事でも着用可能です。
付け下げは、フォーマルな着物のなかでも控えめな模様付けの着物。前身頃と後身頃に上向きに模様が入っています。
訪問着より格が低く小紋よりも格上の付け下げは、気軽に着られて着用範囲が広い着物です。
小紋は、全体に繰り返し模様が型染めされた着物。観劇やショッピング、ちょっとしたパーティーなど、カジュアルなシーンを中心に着用される汎用性の高い着物です。
紬は、染めた糸を織って作られる着物。絣(かすり)や縞、格子模様などが一般的です。なかには高価なものもありますが、基本的にはカジュアルな着物です。
浴衣は、夏祭りや花火大会などでも着られる身近な着物。もともとは湯上りに素肌に着る着物でした。最近は街着として着られるデザインのものも出てきていますが、フォーマルな場やホテルなどのきちんとした場所にはふさわしくないので気をつけましょう。
着物に合わせる帯にもいくつか種類がありますが、帯にも格があり、どの帯を合わせるかで着物の格も変わってきます。帯の種類の名称と特徴についても押さえておきましょう。
模様がある表地と無地の裏地を袋のように縫い合わせて仕立てた帯。かつては礼装用には裏表すべてに柄がある「丸帯」が使われていましたが、扱いにくいことから、現在は袋帯が礼装用の帯の主流になっています。
体に巻く部分の幅を半分に折った、袋帯よりもやや簡略化した帯。袋帯よりも格は下がりますが、短い分扱いやすいのが魅力です。織りと染めがありますが、織りの名古屋帯の方が格上とされます。
袋帯の半分の幅の帯。浴衣や紬などに合わせます。一般的には帯締めや帯どめはしません。
着物というと、着付けが難しそうでハードルが高く感じるという方も多いのではないでしょうか。確かに洋服とは着方が全く異なりますが、各地で着付け教室が行なわれ、最近ではYouTubeでも初心者向けに着付けの方法を分かりやすく解説した動画が見つかります。慣れればそれほど難しくないので、ぜひ着付けに挑戦して着物を楽しんでみましょう。
着物を着る際には、着物や帯、足袋などのほかにもさまざまな道具を用意する必要があります。着付けに必要になる基本的な道具は以下になります。
着物を美しく着るには、衣紋(えもん)の抜き方、おくみ線がまっすぐになっているかどうか、おはしょりのかたちがポイントになります。
「衣紋(えもん)を抜く」とは、衿のうしろと首のあいだに適度な空間を作ること。胸元で衿を左右対称に合わせたら、指3~4本分の衣紋を抜きましょう。
「おくみ線」は、着物を羽織った際に正面に見える布の境目のラインです。この線がおはしょりの上下で一本に通っていることも確認します。
帯の下のおはしょりがもたついていると野暮ったく見えるので、一重になるようにして、ダブつきなくすっきりとさせます。初心者でもこの3か所を意識すると、着物姿がグッと美しく見えますよ。
着物の着付けには資格があり、国家資格の「着付け技能士」のほか、着付け教室などが独自に認定している民間資格もあります。
着物は今も七五三や成人式、冠婚葬祭など人生の大切な節目に欠かせない衣装。着物のレンタルショップや写真館、美容院などでも、着付けを行なう着付け師が活躍しています。着付け師に資格は必須ではありませんが、資格があると仕事を探す際に即戦力として認められることも。また、美容師などならステップアップにもつながります。ぜひ着付けの資格取得にも挑戦してみましょう。
日本各地では、産地の気候風土を反映し、さまざまな染め・織りの技術が育まれてきました。そうした技術は今も伝統工芸として受け継がれ、伝統工芸品の染物・織物は、着物の生地や帯に使われています。
素晴らしい伝統の技で作れられた伝統工芸品に触れられるのも着物を着る魅力のひとつ。着物で有名な伝統工芸品の代表的なものをいくつかご紹介していきます。
「西陣織」は、京都の西陣地区で織られる絹織物。色とりどりの模様や絵柄が特徴の豪華絢爛な織物で、なかでも金糸銀糸などを織り込んだ帯が有名です。
福岡県を中心に作られている絹織物「博多織」。縞をあしらったものなど、生地に模様が浮き出ているのが特徴です。厚く張りと艶がある生地で、「博多帯」と呼ばれる着物の帯として使われてきました。帯にしたときの締め心地の良さに定評があります。
鹿児島県奄美大島と鹿児島市を中心に生産される「本場大島紬」。くくって染まらない部分を作った糸で織ってかすれたような模様を生む絣(かすり)は、着物の代表的な柄ですが、締機(しめはた)という独特の織機を使うことで、ほかにはないこまかい絣模様なのが特徴。また、泥を使って糸を独特の黒色に染める技法も有名です。
「結城紬」は、茨城県北西部から栃木県南東部にまたがる結城地方で作られている絹織物。日本全国に紬の産地はありますが、かいこのまゆからとれる「真綿」を手間暇かけて手で紡いで作る「紬糸(つむぎいと)」を、たて糸にもよこ糸にも使っているのは結城紬だけ。結城紬の着物は空気を含むため、ふんわり軽いのが特徴です。結城紬を作る技術はユネスコの無形文化遺産に登録されています。
「京友禅」は京都で生産される伝統工芸品の染物で、手描きで染色する「手描き友禅」と型紙を使う「型友禅」があります。風景や動植物を色彩豊かに描いた京友禅は、まるで絵画のような美しさ。日本の着物の代名詞的存在です。
石川県金沢市を中心に作られる「加賀友禅」。加賀五彩と呼ばれる5色を基調に自然の風景などが描かれます。外を濃く中心を淡く染める「外ぼかし」や、墨色で葉に虫が食べたような彩色を施す「虫食い」などの技法で写実的に表現され、金箔や刺繍などの仕上げはあまり用いられません。落ち着きのある絵画のような着物は、華やかな京友禅とはまた違った味わいがあります。
「有松・鳴海絞」は、愛知県名古屋市の有松・鳴海地区を中心に作られている絞り染めです。絞り染めとは、布の一部をくくるなどして染まらない部分を作り模様を出す技法。江戸時代から職人たちによって考案されてきた100種類以上の多彩な絞り染めの技でさまざまな柄の着物が作られています。近年は、絹100%の振袖や訪問着なども生産されています。
「東京染小紋」は、東京で染められている小紋。小紋染めには、熟練の職人が手彫りした型紙が用いられます。小さな柄を一色で染めた江戸小紋がよく知られていますが、遠くから見ると無地に見えるのに、実はこまかい模様が描かれているという江戸っ子らしい粋な世界が表現されているのが特徴です。
近年は、洋服とはひと味違う着物の柄や着こなしに着目し、ファッションのひとつとして、ルールに縛られず自由に着物を楽しむ人も増えてきているようです。
また、なかには現代的な着物ファッションを提案しているブランドも。たとえば、デザイナー渡邉仁氏が手がける「VEDUTA(ベデュータ)」では、伝統的な日本の着物・浴衣の大事な部分を残しつつ、ストリートのエッセンスを融合した斬新な着物・浴衣スタイルを提案しています。
伝統文化としてだけでなく、おしゃれやファッションの観点からも着物に注目してみるといいですね。
日本の伝統と文化が詰まった着物。優れた伝統技術で作られる伝統工芸品に触れられるという楽しみもあり、ファッションとしても大きな可能性を秘めています。ぜひ着物に興味を持って、文化として大切にしていきましょう!
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