本記事の制作体制
BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
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福井県鯖江市河田地区を中心に作られている「越前漆器」。その歴史は古く、約1500年前の古墳時代末期にはじまったと伝えられます。今日においても漆の生活は地域のすみずみまで息づき、伝統の技はさらに磨かれ続けています。
今回は、鯖江市を代表する老舗「土直漆器」の二代目社長・土田直東さんに、越前漆器の魅力や同店の取り組みなどを伺いました。
昭和55年創業。伝統的「技」を伝承する一級技能士が1名、伝統工芸士が1名在籍するほか、多数の若手も活躍。職人の技と伝統を重んじつつ、若手スタッフの新しい発想も取り入れ、現代のニーズに合ったモノ作りを行う。常に自由な発想で新しい取り組みにも挑戦している。
まず、越前漆器の生産工程の特徴を教えてください。
素地づくりや塗り、加飾などの工程をそれぞれ専門の職人が手掛けていることです。
また伝統的な木製の漆器だけでなく、製造の機械化が進み、合成樹脂素材など丈夫な商品が生産されていることも特徴です。その堅牢さは古くより評価され、日本のホテルやレストランなどで使われる業務用漆器の80%は越前漆器であるほどです。
80%とは驚きです!きっと多くの方が、一度は越前漆器に触れたことがあると言えそうですね。
そうですね。一般のご家庭と違い、飲食店では1日に何度も器が使われるので、頑丈であることは重要なポイントです。製造工程は他の産地とそれほど変わりませんが、塗りの回数が多いため塗装が剥がれにくいという一面があります。越前漆器は眼鏡フレーム、繊維と並ぶ鯖江市の代表的な地場産業に数えられていますね。
土直漆器さんはベテランから若手の15名のスタッフが在籍していると聞きます。工房ですべての工程が行われているのですか?
素地作り以外のすべての工程を手がけています。下地塗りから中塗、上塗、蒔絵まで自社で一貫して行っているのも当工房の大きな特徴です。職人同士が細かなコミュニケーションを図りながら作業を進められるので、自ずと良い漆器が作られていくと言えますね。
漆器を製作する上でのこだわりをお聞かせください。
「物を創ること」「いい漆器を送り出すこと」「丁寧に漆を塗り重ねていくこと」を原点としています。工房では新人やベテランがさまざまなアイデアを出し合い作業に没頭しています。そんなコミュニケーションによって良きシナジーが生み出されているという印象です。最近では、お椀やお箸はもちろんアイフォンケースといった斬新なアイテムまで製作しています。
たしかに土直漆器さんの商品ラインナップにはモダンなものも多いですね。たとえば「ONE」は和食以外の料理にも合いやすそうです。
「ONE」は、当社の若手女性職人が立ち上げたブランドです。深い色合いの生地で赤と白などワンポイントカラーがアクセントになっています。
開発のきっかけを教えてください。
現代のライフスタイルに馴染むアイテムを考える中で開発されました。最近の若い人たちは和食を毎日食べるとは限りません。そのため洋食やイタリアンなどにも使える漆器をテーマとしています。たとえば「プレート」は、トーストやサンドイッチ、サラダを置くのにちょうどいいサイズでワンプレートの朝ご飯にもピッタリです。ワンプレートにすることで“洗い物が少なくなる”という女性ならでは視点が存分に生かされています。ONEシリーズのカップやお箸、スプーンともお揃いでお使いいただけます。
「thermo mug」とコラボした「URUSHI UMBRELLA BOTTLE」と「URUSHI UMBRELLA TUMBLER」は表面に漆塗りが施されるなど、革新的なデザインですね。こちらの開発の経緯についても教えてください。
こちらは海外展開を視野に入れて開発した商品です。コンセプトを「漆を持ち歩く」とし、自宅だけでなく外出先でも漆に触れ合い、日本を感じてもらいたいという想いを込めました。たとえばオフィスでコーヒーを入れたり、スタバでコーヒーを入れたりと、コーヒーシーンを想定しています。
折りたたみ傘をイメージしたスリムな水筒なので、カバンにさっと入れられるのも特徴です。「唐草」や「鳥獣戯画」など日本ならではのデザインを落とし込んでいます。
カードケース「うるしの名刺入れ」もオリジナル性に溢れますね。
堅牢で傷に強いという越前漆器の強みを活かしたアイテムです。美しい艶感がポイントで、使い込むほどに赤茶色に輝きが増します。ビジネスシーンで使えば、お客さまとの会話が弾むこと間違いありません。
1,500年の歴史を持つ越前漆器の技を継承する職人が作り上げたビジネスアイテム。
使い込むほどに、赤茶色に輝きだす名刺です。
土直漆器
【カードケース】土直漆器 うるしの名刺入れ VYAC CARD CASE 青海波 | 越前漆器 | 匠市
漆器を長く使うための1番のコツを教えてください。
ズバリ「毎日使うこと」に尽きます。漆器の大敵は乾燥です。私たちの肌が乾燥するように、天然の木も水分が足りないとヒビが発生してしまいます。つまり洗い物をする時に水に触れるというのは漆器にとって大きなメリット。プレゼントされた漆器を棚に置きっぱなしにされる方が多いですが、これはNGなこと。「使う&洗う」を繰り返すことが何よりのメンテナンスと言えるでしょう。
洗う際にはどのようなことを気をつけるべきでしょうか?
普通のスポンジで洗っていただいて大丈夫です。但し、たわしのご使用はお避けください。洗った後は水切りカゴで乾燥させるのではなく、布巾で水をふきとるのがベストですね。基本的にはいつもの陶器と同じ感覚で扱ってもらえれば問題ありません。
料理との相性という観点での漆器の魅力を教えてください。
熱の伝導率が低いため、持ち手が熱くならないことですね。陶器に比べて軽いので、鍋の取り皿にも最適です。小さなお子さんやお年寄りに安心できる器だと思います。ちなみに僕の家ではご飯は漆器によそって食べています。
何となく「油物」を盛るのに躊躇してしまうのですが、問題ないでしょうか?
油汚れに強いのも漆器の特徴です。軽い汚れならば洗剤をつけずにお湯でさっと洗うだけで十分きれいになりますよ。鶏の唐揚げや天ぷら、フライドポテトなどにもどんどん使ってください。
最近では、漆に抗菌作用があることでも注目されていますね。
そうですね。うるし振興研究会(経済産業省や漆関係業界団体の代表者などで構成される委員会)からは、漆が食中毒を引き起こす菌を抑えることができると発表されています。
たとえば、サルモネラ菌を1㎠あたり約14,400個塗った実験では、漆を塗っていない部分では約60,200個に増加したところ、漆を塗った部分ではほぼゼロになったそうです。黄色ブドウ球菌や大腸菌、O157についても同様の結果が出たようです。
漆のパワー、恐るべしですね!
仰る通りです。かつて冷蔵庫がない時代、漆の重箱におせちを入れて保存していた先人たちの知恵が実証されたとも言えます。運動会やお花見でのお弁当箱として重箱を使うのもおすすめですね。
最後に読者へメッセージをお願いします。
漆の魅力の一つは経年変化です。たとえばやや黒がかった赤い漆は使い込むうちに次第に真っ赤になります。毎日使っていく中で、変化する色味をぜひ楽しんでいただければと思います。
日本で使われる業務用漆器の8割を超えるという越前漆器。その圧倒的なシェア率に驚かされました。飲食店で使いやすいのならば、一般の家庭での利便性も高いと言えそうですね。また漆は食中毒を予防する働きがあるとはまさに目から鱗!お弁当箱として漆の重箱を積極的に使っていきたいと思います。
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