本記事の制作体制
BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
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皆さんは「COREZOコレゾ賞」をご存じですか?日本の「コレゾ、ホンモノ」を次世代に伝えるために奮闘する、つくり手と担い手を表彰する賞なんです!
今回は「COREZOコレゾ賞」を通じて、日本全国で「ホンモノ」をつくり支える人をつなげる活動をされている平野さんに、日本の「ホンモノ」を次世代に伝えていくために、私たちが日々の暮らしをどう見つめ直したらよいか、今、何ができるのかについてお話を伺いました。
「COREZOコレゾ賞」というユニークなネーミングは、次世代に伝えたい日本の「コレゾ、ホンモノ」というところから来ています。
今や、醤油1ℓがスーパーの特売では98円という、500mℓのミネラルウォーターより安く売られていますが、醤油に限らず、これって、原価はいくら?流通コストは?というような商品が世の中に溢れています。
大量生産・販売をはじめとする経済の効率化を極めた恩恵なのでしょうが、その反面、医療費や食品廃棄は増え続けています。
そんな状態に疑問を持った平野さんは、「真っ当なことをごく当たり前に続けている人たち」=「コレゾ、ホンモノのつくり手、担い手」を表彰することで、日本に昔から伝わるモノづくりや食づくり、生活の知恵や文化などを次世代につなぐネットワークを拡げる活動を始められました。
平野さんは、地域活性化や観光振興のさまざまな取り組みを見る中で、成功事例や素晴らしい活動に共通しているのが、「魅力的な担い手」ということに気づきます
COREZOコレゾ賞は、「モノ」や「商品」、「活動」にではなく、「人」に受賞して頂きます。
COREZOコレゾ賞の選考基準は以下の通りです。
「食づくり」、「ものづくり」、「住まいづくり」、「人づくり」、「地域・まちづくり」など、あらゆる分野、業種、職種で、
1. COREZOコレゾ・ホンモノを守り、育て、伝えておられること
2. COREZOコレゾ・ホンモノの考え方や取り組みをしておられること
3. 日本古来の伝統を大切にし、品質はもちろん、安心、安全で、環境にも配慮しておられること
4. 自ら楽しんで、他を否定せず、周りも笑顔にしておられること
かけがえのない仕事や取組み、活動をしておられる方々を勝手に選んで受賞して頂きます。
各受賞者の詳しい紹介記事は、「COREZOコレゾ賞」のWebサイトに掲載されています。
平野さんが現地に直接足を運ばれ取材された「コレゾ」な人たちの記事、本当に読み応えがあります!ぜひご覧ください!
COREZOコレゾ賞の受賞者は、あらゆる分野・業種・職種から選ばれた、素晴らしい活動をされている方ばかりです。
「COREZOコレゾ賞」表彰事業は、そんな方々が一堂に会して、ウマい食を食べ、ウマいお酒を酌み交わしたら、きっとおもしろいことが起こるだろうと思って始めました。
案の定、日常、交流することもない、分野も業種も職種も違う多士済々な皆さんが一堂に会することで、思いもよらない化学反応が起こり、主催者も知らないところで、いろんなコラボや協働等、おもしろいことが次々に始まっています。
実はCOREZOコレゾ賞は、授賞式の費用等、ほぼすべて受賞者の自腹でまかなわれます。
COREZOコレゾ賞は「権威なし」、「名誉なし」、「賞金なし」の三拍子揃った「三なし賞」の上、毎年、表彰式は、受賞者のおられる地方で自主開催して頂き、 旅費、宿泊費は自腹、飲食も参加者の持ち寄りです。
それでも、皆さん喜んで受賞され、すでに12回も表彰式が行われているのはどうしてでしょうか?
もし、この賞に価値があるとするならば、「権威なし」、「名誉なし」、「賞金なし」のCOREZOコレゾ賞を喜んで受賞して下さったひとりひとりの皆さんの顔ぶれ、ひととなり、活動こそがその全てであり、受賞者の皆さんのご紹介ページをお読み頂ければ、この賞の目的や選考基準も自ずとご理解頂けると思います。
それらの皆さんの「考え方」、「行動」、「活動」には、私たちがこれからを生きるヒントや知恵が溢れています。
ここからは平野さんにインタビューで、COREZOコレゾ賞設立の背景や、日本の「コレゾ、ホンモノ」を次世代につなげていくために、今、何ができるのかについてお話を伺いました。
今、世間ではSDGsがブームですが、あれは西洋的な価値観であり、実は日本ではずっと以前から「もったいないという精神」で、持続可能な活動が行われてきたんです。
そうなんですか!そういえば、伝統工芸でも、自然素材でつくられたり、修理ができるものが多いですよね。
たとえば、木桶文化もそうです。今や、木桶で仕込んだ醤油は全体生産量の1%にも満たないのですが、その醤油づくりに使う木桶、あれも究極の持続可能な道具で、修理に修理を重ねて、何百年も使われるんです。
そんなに長くですか!
まずは、お金を持っていた造り酒屋が、お酒の仕込み用の木桶を調達します。直径、高さとも2メートルくらいの大きなものです。それが40~50年たつと、酒は塩分が入っていないので、虫に喰われたりして桶が傷んでくる。そこでその桶は醬油屋へ行きます。削って組み直して一回り小さくなりますが、醤油は塩分が多いのでかなり持ちます。
その後はまた削って組み直して味噌屋へ。味噌は最初水分がありますがだんだんなくなってくるので、比較的長く持ちます。ここでも組み直して何回も使われます。そして最後に行くところは、どこだと思いますか?
何でしょう…味噌より塩辛いものって、ありましたっけ?
漬物屋です。こうやって木桶は150年から200年くらい使われて一生を終えます。
壮大な旅ですね!どこも無駄にすることなく、大切に使い切る、という感じですね。
他の産業にもこういう文化はたくさんあります。スーパーに行けば安価なものがあるけれど、昔から日本にある考え方やつくり方を残したいと思い、コレゾを始めたんです。
日本には、今ほとんどの日本人が知らないような、生活の知恵や貴重な文化がたくさんあるのですね!
西洋では、征服して略奪してきた歴史があります。元あったまちも文化もスクラップアンドビルドで、全部破壊して、つくり替えてしまうので、途切れてしまった文化、失われてしまった文化も数多くありますよね。しかし、戦中、戦後から高度成長期にかけて、日本でも考え方が変わりましたね。
どのような変化が?
大切なものの価値をわかる人が少なくなったような気がします。価値をわかる人が一定の数いらっしゃらないと、いくら良いものであってもつくれなくなってしまい、その産業に関わる人も減ってしまいます。
そうですね。買う人がいなくなってしまうと、つくる人がいなくなってしまいますね。
たとえば漆器など本来は塗り直せば親子何代でも使えるものですが、買い換えた方が安いとなると、修理をする人もいなくなってしまう。
危機的な状況を一人でも多くの人に知ってもらえれば、一日でも長く残ると思い、コレゾの活動を続けています。
日本では、年間12兆円くらいの食品廃棄があるそうです。安いから買いだめするけれども、食べきれずに捨ててしまう。
12兆円って、ものすごい額ですね!
最近は、調味液というのがたくさんあるでしょう。八宝菜のタレとか、ああいうのです。
そうですね。どんどん新しいものが出てますね。便利ではありますが…。
ああいうのも、本来は醤油、みりん、酒、塩などちゃんとした基礎調味料があれば自分でつくれますよね?でも便利だからって、また最近は冷蔵庫のサイズが大型化しているので、ついたくさん買ってしまう。うちの実家などでも、冷蔵庫を開けると使いかけで賞味期限切れのタレなどがたくさん死蔵されています(笑)。
ちょっと耳が痛い話ですね…。
そういうことを日々の生活の中で見直していけば、無駄なことや廃棄物もどんどん減っていくのではないか、モノの寿命を全うさせるような生活をすれば、SDGsなどで指図されなくても、持続可能な世の中になるのではないか、と思います。
日々の暮らしを見直すということで、まずはどういうところから始めたらいいでしょうか?
自分の家の醤油を見直すことで、いろいろなことが見えてくると思います。
指につけてなめると、全然違います。量産されているものと、コレゾの皆さんがつくっているものは。
やはり、手間暇や、時間のかけ方の違いが味に出るのでしょうね。
醤油は、大量生産のものは2~3カ月でできますが、まともにつくると最低2年かかります。でも、8倍の時間かけてつくった醤油でも、8倍の値段はしない。せいぜい2~3倍、中には2倍もしないものもあります。
これぐらいの味の差であれば、安い方がいいんじゃないかという人もいるでしょうし、8倍の手間と時間がかかっていて、それでこの値段でこの味ならお得ではないか、と思う人もいるでしょう。
それぞれの人の、価値観ですね。
どちらを良しと思うかは、その方の価値観次第ですが、いろいろな選択肢があって、はじめて自分たちの好きなものが買えます。大量生産の安価なものだけになると、選択権がなくなる危機的な状況になります。
自分は、人から押し付けられてものを買うのが極端に嫌いなんです。好きなものを好きな時に好きなだけ買いたい、食べたい。だから、こんなことをやってます(笑)。
コレゾの活動により、消費者がより良いものを選べる選択肢が増えますね。
押し付けようという気はさらさらないんです。僕の勝手な基準なので、賛同してくれる人は賛同してくださったらいいと思っています。
コレゾの記事は、できる限り生産者の方々の考え方、つくり方を伝えようと、私が生産現場で見て聞いて作成しています。自分は塩・醤油の専門家ではないですが、一消費者として質問して、その答えを書いているので、読んで興味を持たれたら、ぜひ一度手にとってほしいです。
一番大切なのは、いつでもどこでも、常に選択肢があることです。選択の自由がなくなるほど、不自由なことはないと思います。
大手スーパーに行くと、並んでいるものが全国どこでも、ほとんどいっしょ。九州は甘味の強い醤油が多いところですが、地元のスーパーでも置いてないことがあるんです。売れ筋の商品しか置かない、という状況が一番由々しき問題だと思います。
買いたいものが選べる、また自分で選んでいくというのは、とても大切なことなのですね。
今は考え方も暮らし方も多様化していますが、しっかりとした考えを持って、当たり前のことを当たり前にやっておられるところは、踏みとどまれるのではないか。あるいはもっと注目されて、次の時代にも残っていくのではないかと思います。
価値のわかる人が増えれば、ホンモノは残っていくのですね。
そうです。ただ、色々クリアすべき問題点もあります。たとえば、原料や道具が手に入らなくなってきている、という状況があります。
伝統工芸の方でも、それはよく耳にします。
たとえば、小豆島のヤマロク醤油さんは、将来にわたって木桶でしか仕込まないという方針なのですが、実は仕込用の大桶をつくれる桶屋さんは、全国で堺に一軒しか残っていなかったんです。そこが廃業宣言をされたので、ヤマロク醤油さんは『木桶職人復活プロジェクト』を立ち上げ、自分たちで木桶づくりを始められました。
小さい桶をつくる職人はいますが、仕込用の大きな桶をつくった人はなかなかいない。毎年1月に、全国の桶職人さんたちが手伝いにきて、何本か新しい桶がつくられます。そのうち、桶の修理を専門にする集団も出てきました。
桶は修理をすれば、何百年も使えるのですよね。
全国には老朽化した木桶がたくさんあります。木桶が漏れるようになったとき、タガで締めるとましになるのですが、竹のタガを編む人がいないんです。ワイヤーで応急処置はできますが、均等に締められないので、余計なところに力がかかり、傷みやすくなります。
やはり、長く伝えられてきたものには、先人の知恵がつまっているのですね。
原料や道具がなくなるのは、切実な問題です。桶の材を削る特殊な鉋(かんな)も、鍛冶屋がなくなったから、桶をつくる皆さんが自分でつくっている。
また、桶には吉野杉が一番いいと言われています。でも、底板に使う10cm以上もあるような分厚い板をとれる木が、どんどんなくなっています。日本の林業がなりたたなくなっているので。山も手入れをしないと、太い木が育たなくなっている。
道具だけでなく、原材料となる木がない、という状況なのですね。
戦後から高度経済成長期の建設ラッシュの際、住宅メーカーがもっと日本の国産材を使えばよかったのだと思います。でも、大きな貨物船で運んできても外国産の木材を使う方が国産木材より安かったから、そうはしなかった。日本全体のことを考えて、少々高くても日本のものを使うという考え方ができなかったから、今のような状態になってしまった。
日本のものの価値を見直すことが大切だと思います。逆に、海外で認められて再認識することもある。たとえば有機認証を受けた八丁味噌がそうです。日本の2倍3倍の値段で売れる。ヨーロッパの人たちは、そういうところにお金に糸目をつけないですから。
確かに、ヨーロッパの人は、歴史的なものの価値をわかっていますよね。
それなら、日本人が価値を理解しろよ!(笑)と思いますよね?2分の1の値段で買えるのだから。あとは、帆前掛け(ほまえかけ)なんかもそうです。
酒屋さんや米屋さんが使っている、あの前掛けですか?
そうです。帆前掛けは、今でも100年前にトヨタやスズキの創業者がつくった織機を使って織られます。今の機械ではああいう風合いの布はつくれないので、海外でも真似できない、オンリーワンの商品です。
斜陽産業になってしまい、風前のともしびだった前掛けを復活して、日本に需要がないならと、海外市場に目をつけた。007の最新作で紹介されたこともあって、全世界から発注がくるようになりました。これぞ、日本の伝統産業です。今まで積み上げてきた伝統を、全世界に問えるような時代になったのではないか、と思います。
自分の学生時代には、ウォークマンとか、メイドインジャパンの製品が世界を席巻していました。今は日本製のものは、ほとんど世界でのシェアがとれていない。でも、木桶で醤油をつくるなどの日本の伝統技術は、海外では絶対にまねできないのでは?と思います。
日本の産業の空洞化は、コロナ禍で明らかになりました、半導体が足りないとか。
本当ですね、コロナのような非常事態になって初めて、そういうことが見えてきましたよね。
「日本全体としての大きな問題があるんじゃないか」と、自分もコレゾを始めて1~2年で気がつきました。気がついたら、その人たちが始めればいいと思います。
自国の産業を盛り上げるには、どうしたらいいのでしょうか?
スイスのように、自国で生産したものを優先して買うのが一番だと思います。スイスは物価は高いですが、国民の年収も高い。先ほどの木材のように、単純に比較すれば海外から買った方が安いかもしれないけれど、長い目で見れば、産業を守り、日本の「ホンモノ」が続いていくためには、自国のものを買って使うのが一番です。
自国の「ホンモノ」を皆がもっと買うようになるには、どうしたらいいでしょうか?
生産者の皆さんも地域のモノづくりが注目されるよう、いろいろ努力されていますが、一般の消費者の皆さんが目にして、手に取ってもらう機会がやはりまだまだ少ない状況です。
小規模でやってらっしゃる生産者の方が、宣伝までするのは大変でしょうね。
幸い、今はネットを利用する方が増えたので、直接消費者に活動を知らせることが容易にできるようになりました。
SNSの普及で、だれでも発信することができますものね。
究極のファンづくりは、やはり生産者のところに実際に訪れてもらうことだと思います。
消費者の皆さんも生産現場で生産者に会い、一緒にお酒を一杯でも飲めばファンになってしまうでしょう?そうして出会った商品と、陳列だなに並んでいる商品では思い入れが違います。
つくっている人の顔が見え、思いが見え、背景にあるストーリーが見えると、全然違うものに感じるでしょうね。
そうなんです。だから、わざわざ生産者を訪れて、ファンになってもらうような仕組みをコレゾでつくっていきたいと思っています。
日本は東京一局集中で、地方は疲弊しています。地域のお祭りですらできない状態のところも多い。地元に根付いた産業が残っているうちに、見に来てくださる方が増えれば、地元にお金が落ちる。そこでファンになった方が、東京に戻られて、そこの地域産のものを買ってくださることで、地域がうるおいます。
そうですね。地域に産業がなくなれば、若い人も都会に出てしまって、お祭りなども続かなくなってしまいますね。
地域に残っている産業、商品を次世代に繋いでいくのは、地域にとっても、国としても大事です。ここ最近、国も気づいた人が政策としてやっていくようになってきています。
地域が何で生きていくのか考えたとき、地域の魅力、外の人たちが興味を持ってくれるような観光資源、地域資源を見直すことが大切だと思います。そして、それを好きになってくれる人たちに向けた情報発信をする。
たとえばどんなものが観光資源になるのでしょうか。
観光には農業、商業、いろんなものが関係していて、多角的に見ないと、何が観光資源なのか判断できません。ただ、一番の観光の資源は、そこに住んでいる人たちではないかと思います。
魅力的な人がたくさんいらっしゃるところは、楽しそうなので、その人たちに会いに行きたくなる。地域の名物頑固おやじとか、普通に行っても会える土産物屋のおばちゃんとか、そういう人たちが地域の魅力なのではないかと思います。
でも、地域の人がそれをわかっていなければ始まりません。10年くらい前に、観光庁の調査事業で、観光業従事者約200人を調査したところ、「地域外から来たお客さんに積極的に声をかける」と答えたのが、たったの20%。40%は「できれば声をかけたくない」という回答でした。
え、観光業なのに「声をかけたくない」とは驚きますね!
バイトなどを雇っているせいもあるでしょうが、その地域に来てくださった人たちに声をかけるのが当たり前でない人がいっぱいいる。
でも意識を高め、外貨を獲得しないと地域がやっていけないということをそこに住んでいる人が全員自覚しなければどうにもなりません。
そうですね。地域の印象には、一人ではなく、その町や村の人皆が関わってきますよね。
一番の話のきっかけは、「どちらからおこしになりましたか」。それをしない限り話が始まらない。
10年前、あるホテルの経営者に、チェックインするときに必ず「どこから来られましたか」と聞いてみたら?とアドバイスしました。宿帳があるから実は聞かなくてもわかるけれど、お客さんが何をしたいのか尋ねて、「当地にはこういうものがありますよ」とご案内するのを徹底してやってみたら?と言いました。それで、実行したんでしょうね。毎年、ネット宿泊予約サイトの顧客満足度の高い宿泊施設に与えられる賞の常連になり、一番最高の賞まで受賞するホテルになりましたよ。
おもてなしの心がお客さんにも伝わったのですね。
最近、観光庁の白書で、まずは「いらっしゃいませ!どこからおいでになりました?」というのを定着させよう、とあるのを見て、ああやっとこうなったかと思いました(笑)。
お互いにハッピーになると、誰でもまた来てみようと思いますが、期待外れで不幸になった人は二度と来ません。だから、お客さんに楽しい気持ちになってもらって帰っていただくのがとても大切なんです。
最後に、平野さんにとってのCOREZOコレゾ賞について、お聞かせください。
コレゾの皆さんを取材させてもらうことによって、一消費者として知っていた方がいいな、ということはたくさん教えてもらいました。
こんなことをやっていなかったら、会えなかったかもしれないし、会ってもらえなかっただろう、というような方々と会えたり、一般のメディアで聞けないような話を聞かせてもらったりして、やっててよかったなあ、と。
10年以上も続けてこられて、すごいと思います!これからも、ライフワークとしてコレゾを続けていかれますか?
そんな気負ったことは考えていません。楽しいからやっているだけで。出会いがあって、ご縁ができるのは、生きてて一番楽しいことだと思います。
それでも、コレゾを一年でも長く続けていくことが、一番の夢かもしれません。コレゾを通じて知ってもらい、買って使ってもらうところから始まって、これは素晴らしいと感じて、使う立場で応援したり、つくってみたいと思う人が増えれば、「ホンモノ」も生き残っていけるのかな、という気がします。
「COREZOコレゾ賞は、楽しいからやっている。縁・出会いがあるのが楽しい」「一年でも長く続けていけるのが、一番の夢」と語られる平野さん。
次世代に「ホンモノ」の選択肢を残すため、真摯な活動を続けられる平野さんの人間的魅力があるからこそ、COREZOコレゾ賞受賞者を始め、多くの方が賛同され、素晴らしい出会いや人の輪が生まれているのではないか、と感じました。
COREZOコレゾ賞によって、より多くの人が昔から日本に伝わる文化・技術の大切さに気づき、生活を見直していくことで、世の中が少しずつ変わって、日本の「ホンモノ」が少しでも多く次世代につながっていくことと思います。
貴重なお話をありがとうございました!
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