本記事の制作体制
BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
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料理をする人なら1度は憧れる鉄フライパン。使いやすい鉄フライパンが欲しいと思っても、何を基準に選んだら良いかわからず、悩んでしまいますよね。
今回は、創業70年の歴史を誇る、藤田金属の藤田盛一郎さんに、鉄フライパンの選び方やお手入れ方法について、話を聞かせていただきました。
鉄フライパンを使っておいしく調理する方法や、おすすめの料理についても紹介するので、よろしければ参考にしてくださいね!
藤田金属とは?
創業70年を誇る大阪府八尾市の町工場。
フライパンの形作りに必要な金型の製作、フライパンの原型を作るプレス加工、フライパンの形を作るヘラ絞り、検品などを自社で一貫している。
藤田金属独自のハードテンパー加工をおこなっているため、届いてそのまま使えるフライパン製作が得意。
『大阪ものづくり優良企業賞』『OMOTENASHI SELECTION 2017』などの受賞歴があり、フランス開催の『メゾンでオブジェ』や、ドイツ開催の『アンビエンテ』にも出展するなど、国内外を問わず活躍中。
創業70年とはすごい歴史ですね!最初から鉄フライパンがメインだったのでしょうか?
もともとは、給食の食器やヤカンなどのアルミ製品をメインに扱っていました。
45年ほど前に鉄フライパンの製作を始めたところ、フッ素コーティングフライパンの波が押し寄せたことで人々の鉄離れが起こり、鉄フライパンは一度廃盤に。
その後、15年ほど前にお客様から鉄フライパンのご要望があり、再び製作を始めました。
お客様の声をきっかけに、再び鉄フライパン製作が始まったのですね!
金型の製作から検品まで一貫されていますが、分業している工場が多いのでしょうか?
フライパンを作るときは、金型作り、プレス、ヘラ絞りなどを外注して分業体制をとられることが多いですね。
なぜ、分業体制をとるところが多いのでしょうか?
分業にした方が効率も良いですし、コストを抑えられるからです。
分業していない藤田金属さんは、新しいことにもチャレンジしやすそうな環境ですね!
藤田金属の歴史について、もっと詳しくこちらで紹介しております。
鉄フライパン製作のプロが教える、鉄フライパン選びのポイント!
・板厚について知る
・加工について知る
・使用用途を考える
鉄フライパンは種類がたくさんあるので、買いたいと思っても悩んでしまうことが多いですよね。
鉄フライパン製作のプロから見た、選び方のポイントを教えてください!
鉄フライパンを選ぶときのポイントは、板厚、加工、使用用途です。
板厚とは、鉄フライパンに使われる鉄の厚みのこと。
通常、鉄フライパンに使われる厚みは1mm〜2mm程度。
鉄フライパンを選ぶとき、板厚はなぜ重要なのでしょうか?
選ぶ鉄フライパンの板厚によって、蓄熱性が変わるからです。
蓄熱性が高いと、食材への熱伝導が良くなるので、おいしく仕上がります。
熱伝導が良いと、火の通りにムラが出ず、おいしく調理できそうですね!
板厚は厚い方が良いのでしょうか?
板厚が厚い鉄フライパンの方が、蓄熱性が高く、食材を入れたときに温度が下がりません。
ステーキなどは、板厚が厚い鉄フライパンの方がおいしく焼けます。
しかし、板厚が厚くなるに比例して、重くなってしまうデメリットも。
チャーハンや野菜炒めを作るときのように、フライパンを振って使いたい場合は、どのくらいの厚みまでなら片手で扱えますか?
ぎりぎり1.6mmくらいですね。
2mmまでいくと、けっこう重たくなってしまうので、家庭用の鉄フライパンなら1.4mm〜1.6mmがベストでしょう。
鉄フライパンは、蓄熱性と扱いやすさのバランスを大切にして選んでください。
よく耳にする鉄フライパンの加工は、以下の3つ。
・クリアー塗装…表面に施されたサビ止め加工。鉄フライパンの多くに施されている。※シーズニングが必要。
・ハードテンパー加工…本体を約700℃で焼き入れた後に油に浸した、藤田金属の独自加工。油をなじませているので、サビに強い。
・窒化加工…高温の窒素ガスの中に鉄フライパンを入れて、焼き入れする加工。油ならしが必要。
※シーズニング…使う前にフライパンを熱してサビ止め加工を焼き切る空焼きと、空焼きしたフライパンに油を入れて染み込ませる油ならしの作業のこと。
シーズニングをおこなうことで、焦げ付きやサビの防止になる。
IHは温度が高くなりすぎると火が止まってしまうことがあるため、シーズニングできない場合もある。
窒化加工は、サビにくいと言われていますよね。
その分、値段もはるイメージです。
藤田金属さんでおこなわれているハードテンパー加工は、どのような加工ですか?
ハードテンパー加工は、鉄フライパンを真っ赤になるまで温めて、薄くオリーブオイルを染み込ませる加工です。
通常は家でしなければならない油ならしを、弊社がおこなっていると思ってもらえれば。
家で必要な油ならしをしなくて良いということは、届いてすぐに使えますね!
めんどくさがり屋さんにぴったりな加工です!
鉄フライパンにはさまざまな特徴があるので、使用用途によって選ぶのがおすすめ。
例えば、以下のように考えてみると良い。
・蓄熱性を重視したい…板厚の厚い鉄フライパン。
・片手で振って使いたい…板厚の薄いものや、ヘラ絞り製法で側板を薄くしてある鉄フライパン。
・小さい収納スペースで使いたい…取っ手が取り外しできる鉄フライパン
・おしゃれに使いたい…スキレットのような、見た目重視の鉄フライパン
使用用途を明確にして、鉄フライパンを選ぶのが大切なんですね。
JIUシリーズのような取っ手を取り外せる鉄フライパンは、省スペースに収納できて、便利に使えそうです。
JIUシリーズの鉄フライパンはコンパクトに持ち運べるので、キャンプなどのアウトドアが好きな方にも人気が高いですよ。
コンパクトというと、ミニマリストの方にも良さそうですね!
鉄フライパンで上手に調理するコツ
・余熱
・油の量
鉄フライパンを使って、おいしく調理するコツはありますか?
守ってもらいたいのは、余熱をしっかりすること。
そして、油の量を適正にすることですね。
鉄フライパンでおいしく料理するためには、余熱をしっかりする。
鉄フライパンは、しっかり余熱してから食材を入れてください。
余熱が足りないと、食材を入れたところが冷えてしまうので、くっついてしまいます。
鉄フライパンに、冷たい状態で食材を入れるのはダメでしょうか?
冷たい状態で食材を入れてしまうのも、くっつきます!
しっかりフライパンが温まったのを確認してから、食材を入れるのがポイントです。
煙がモクモクするほど温めるのもよくないので、見極めが肝心。
「しっかり温める」というと、ガス火の方が温まりそうなイメージです。
ガス火とIHなら、どちらの方が上手に調理できますか?
ガス火の方が、断然おすすめです!
全体に熱が伝わって、しっかりフライパンが温まります。
IHはフライパンがドーナツ状に温まり、中心部は温度が低い状態なので、くっつきやすいですね。
鉄フライパンでおいしく料理するためには、適正な油の量を入れる。
鉄フライパンには、気持ち多めくらいで油を入れてください。
油の量が少ないと、どうなるのでしょうか?
食材がくっつきやすくなります。
反対に、油の量が多すぎるとはねてしまうので、見極めが肝心。
適正な油の量を探しましょう。
鉄フライパンのお手入れ方法
・水洗いして水分をとばす
・フライパンの中に、食材を放置しない
鉄フライパンは育てるものとよく聞きますが、お手入れ方法はどのようにしたら良いか教えてください!
鉄フライパンのお手入れは、水分、洗剤、塩、酸に注意が必要です。
鉄フライパンは、洗剤と水分に注意する。
鉄フライパンを使ったあとは、水とたわし(ささら)を使って洗ってください。
洗剤を使ってはダメでしょうか?
洗剤を使うと、せっかくフライパンになじんだ油が流れてしまいます。
もし洗剤でフライパンを洗った場合は、油ならしと油返しをしてくださいね。
洗剤が好ましくないということは、食洗機もダメですよね?
食洗機は、特に洗浄成分の強い洗剤が多いので避けましょう。
水洗いしたフライパンは、火にかけて水分をとばすのを忘れずに。
ぬれたまま放置したらどうなりますか?
鉄フライパンには鉄が使われているので、サビてしまいますよ。
鉄フライパンを使ったら、水洗いして水分を飛ばすのが大切なのですね!
鉄フライパンは、塩、酸に注意する。
鉄フライパンは、塩と酸がの相性が悪いです。
塩や酸の強い調理をした後に、フライパンの中に食材を放置してしまうと、サビてしまいます。
調理を終えたら、すぐにお皿へうつさなければいけないのでしょうか?
お皿にうつすか、フライパンのまま食べるかですね。
鉄フライパンについた焦げやサビの対処法
・水を沸騰させて、焦げをふやかす
・サビはやすりでこする
お手入れ方法に気をつけていても、うっかり焦げつかせてしまったり、サビつかせてしまったりすることもあるかもしれないですよね。
そんなときの対処法は、あるのでしょうか?
あります!
鉄フライパンは丈夫なフライパンなので、焦げついたりサビたりしても、ちゃんと使えるようになりますよ。
鉄フライパンを焦げ付かせてしまったら、水を入れて沸騰させる
沸騰させると焦げつきが取れるのでしょうか?
水を入れて沸騰させると、鉄フライパンについた焦げつきがふやけてやわらかくなります。
沸騰させただけで取れないなら、金属たわしでゴシゴシとこすってください。
ゴシゴシこすっても良いのですか!?
大丈夫です!鉄フライパンは丈夫なので。
丈夫な鉄フライパンだからこそできる、お手入れ方法ですね!
鉄フライパンがサビてしまったら、やすりでこする
鉄フライパンがサビてしまったら、やすりでこすっても良いのでしょうか?
金属たわしでこすってみてサビが取れないようなら、やすり(サンドペーパー)でこすって落としてください。
鉄フライパンは丈夫なので、穴があかない限り使えると言われているんですよ!
鉄フライパンは、一生物ですね!
JIUシリーズの鉄フライパンとは
デザイン事務所TENTがデザインを手がけ、藤田金属が製作をおこなった、取っ手が取れるフライパン。
片手で着脱できるスライド式の木製ハンドルと、お皿のような本体が、おしゃれで使いやすいと好評を得ている。
1.6mmの板厚なので、肉や野菜を弱火でおいしく調理可能。
S、M、Lサイズ、深皿タイプの4種類を展開中。
JIUシリーズは、お皿のような形をしているので、取っ手を外せば食卓にそのまま並べられますね!
JIUシリーズは『つくるとたべるを一緒にする』をテーマにしています。
取っ手部分は、片手でスライドできるので、お客様にも好評なシリーズです。
JIUシリーズを開発したきっかけは、何かありましたか?
お客様の声がきっかけです。
もともと弊社では、お客様が自分で使いやすいフライパンをカスタマイズできるフライパン物語という商品を製作していました。
フライパン物語は、お客様からの「もっとこういう商品が欲しい」という要望にお答えして販売された商品です。
JIUシリーズは、フライパン物語を製作していく中でいただいた「取っ手が取れる鉄フライパンが欲しい」という声を受けて、実用性だけでなくデザイン性を兼ね備えた鉄フライパンを作ろうと開発をスタートしました。
お客様の声を、大切にしているのですね!
お客様へ向けたサービスなどはありますか?
お客様に販売した商品の修理など、アフターフォローにも力を入れています。
製造工場ならではの、スムーズな対応が可能です。
売りっぱなしにしない気遣いで、藤田金属さんのファンがますます増えそうですね!
JIUシリーズを製作するにあたって、苦労したことはありますか?
取っ手には、本当に苦労させられました。
鉄部分は6ヶ月ほどでできたのですが、取っ手は1年6ヶ月かかりましたね。
本当に諦めかけました。
ですが、苦労のかいもあって、お客様には喜んでいただけています。
妥協を許さず、お客様を大切にしている藤田金属さんだからこそたどり着いた、鉄フライパンですね。
藤田金属
鉄フライパン FRYING PAN JIU M ハンドルセット(ブナ)
JIUシリーズでおすすめの料理
・高温だとおいしくなる料理(チャーハン・野菜炒めなど)
・パン
高温で作るのが向いているチャーハンや野菜炒めは、おいしくできるイメージがありますが、パンもおすすめの料理なのですか?
チャーハンや野菜炒めも、もちろんおすすめです。
ですが、私のおすすめはトーストですね。
バターを落として焼くだけなので簡単ですし、鉄フライパンの蓄熱性を活かして、外はパリッと、中はふんわり焼けますよ。
鉄フライパンでトーストがおいしく食べられるのは、意外ですね。
ぜひ、試してみたいです!
それでは最後に、今後の展望をお聞かせください!
行ってみたくなる工場にしたいと考えています。
ふらっと覗いてみて、安全性や作ってる背景、商品のストーリーなどを知ってもらえたら。
そして、フライパンに限らず、さまざまな分野でコラボなどもしていきたいですね。
もうすぐ植木鉢の『ハチ』と照明の『イチ』が発売されるので、楽しみにしていてください!
フライパン製作にとどまらない、藤田金属さんのご活躍を楽しみにしています!
今回は、お客様の声を大切にする、藤田金属さんならではのお話が聞けました。
JIUシリーズは省スペースで収納もでき、おしゃれな見た目が心をときめかせるアイテムです。
この機会に、いつもの料理をおいしくする、鉄フライパン生活を始めてみてはいかがでしょうか?
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