本記事の制作体制
BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
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美しい輝きに誰もが心惹かれるクリスタルガラス。
ディスプレイの前で、その美しさに足を止めたことがある方も多いのではないでしょうか?
今回は、クリスタルガラスの製品を数多く製作されているKAGAMIさんにお話を聞かせていただきました。敷居が高く感じられるクリスタルガラスを日常使いするコツも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
カガミクリスタル株式会社(KAGAMI)
ドイツでグラヴィール彫刻を学んだ各務鑛三(かがみ こうぞう)が日本に技術を持ち込んで始まったクリスタルガラスの会社。1930年、都内に各務クリスタル工芸ガラス研究所設立し、その4年後には国内初のクリスタル専門工場を稼働。パリやNYの万国博覧会の受賞でも注目を集めた後、高級化粧品や酒造メーカーの容器に採用され、外務省、首相官邸、大使館、皇室御用品として宮内庁にも納入独占をしている。1985年には日本板硝子の完全子会社となり、都内から龍ヶ崎へ生産拠点を移す。現在ではブランド名をカガミクリスタルから『KAGAMI』へと変更し、製造から販売までをおこなう国内唯一のガラス会社として活躍中。江戸切子組合とも連携し、素地となるガラスの提供などもおこなっている。
ガラスは珪砂(けいしゃ)と呼ばれる砂に酸化鉛やソーダ灰など、必要に応じた成分を加えて作られます。なかでも、酸化鉛の含有率が24%以上のものは『クリスタルガラス』に分類され、高い透明度やきらびやかな美しさが特徴です。酸化鉛はクリスタルガラス特有のつややかな光沢や透明度、高い屈折率に役立っています。
KAGAMIの製品は約25%の鉛を含有しており、高い透明度や屈折率が見せる美しい輝きと高級感が魅力。ため息が出るほど美しいものばかりで、見ているだけでうっとりしてしまいます!
クリスタルガラスは音にも特徴があり、叩くと「キーン」という澄んだ音を出します。一般的なグラスとは、この音を使って区別することが可能なので「自分が使っているグラスももしかしたらクリスタルガラスかも…!」と気になった方は、軽い力でグラスを叩いてみましょう。
そして、この澄んだ音色はクリスタルガラスの魅力のひとつ。グラスに氷を入れた際に、きれいな「カラン」という音色を奏でてくれるので、使う人の心に優しくひびき、耳で癒しを与えてくれます。耳心地のよいこの音は、一般的なグラス(ソーダグラス)にはない、クリスタルガラスだけの贅沢と言えるでしょう。
KAGAMIではウイスキーグラスが人気なのだそう!ふと聞こえる「カラン」という音が、特別な時間を演出します。
音以外にも注目したいクリスタルガラスの特徴は『カット加工』。クリスタルガラス最大の魅力は、繊細なカットが引き立たせる光の美しさにこそあります。カットの角度や加工によって、クリスタルガラスの持つ屈折率を活かし、きらびやかな世界を作り出すのです。
KAGAMIでは、江戸切子のカットを入れたグラスも人気。光を当てることによって、きらきらと美しく輝きます。
クリスタルガラスの有名ブランドといえば『バカラ』。同じクリスタルガラスを扱うKAGAMIとは、製品に違いがあります。KAGAMIはテーブルウェアを中心に、バカラは加えてシャンデリアなども扱っています。
また、バカラは無色透明なクリスタルを多く扱うのに対し、KAGAMIは色被せと呼ばれる色のついたガラスを扱うのも特徴。透明なクリスタルガラスに、さらに薄く色クリスタルをかぶせ、繊細なカット加工を施しています。美しい色ガラスと透明度の高いクリスタルガラスの鮮やかなコントラストが実現し、豊富なデザインから選べる楽しさも提供しています。
同じクリスタルガラスでもカラーとカットで雰囲気が大きく変わるので、テーブルコーディネートを考える楽しさが味わえます!
色被せのクリスタルガラスも取り扱うKAGAMIの魅力といえば『加工』。KAGAMIでは、江戸切子とグラヴィール彫刻の2種類の加工方法があります。
・江戸切子:ガラスの表面をグラインダーと呼ばれる機械で削ってカットするカット技法。精密さが求められる。
・グラヴィール彫刻:グラスに描いたデッサンを円型の銅板で削って表面を立体的にする彫刻技法。繊細で陰影のある表現が可能。
特に、創設者である各務鑛三がドイツから持ち帰ったグラヴィール彫刻は、今日も職人たちに受け継がれ、KAGAMIが得意とする加工方法となりました。しかしながら、体で力加減や角度を覚えるグラヴィール彫刻は、国内に技術者の数は少なく習得が難しい技法だとされています。
職人さんが15~20名在籍するKAGAMIでも、グラヴィール彫刻をされる方はたったの2人だけなのだそう。貴重な職人さんが手掛けるグラヴィール彫刻の製品は、より特別感が増しますね!
クリスタルガラスの専門店であるKAGAMIが手掛けるロックグラス。透明度の高いクリスタルガラスと軽やかなピンク色ガラスのコントラストが美しく、思わず見入ってしまうことでしょう。グラヴィール彫刻の技法で富士山と鶴がほどこされており、陰影によって立体的で繊細なデザインを楽しめます。
こちらのグラヴィール彫刻がほどこされたロックグラスは、美しい見た目だけでなく、触れても魅力を感じられるアイテムです。繊細に彫られた鶴と富士山を指でなぞり、ぜひ質感も楽しんでみてください。クリスタルガラスを使用した特別なロックグラスで、最高に贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
KAGAMI
富士山 鶴 グラヴィール ペアロックグラス
江戸切子を施したクリスタルガラスは、カットした部分に光が入り、きらきらと輝く美しさが魅力。対して、グラヴィール彫刻は質感と繊細さが魅力です。
江戸切子では難しい繊細な表現が可能なグラヴィール彫刻は、加工を施した部分に凹凸ができ、触れた際の立体的な質感も楽しめます。お好みに応じて雰囲気を選べるので、よりきらびやかさを楽しみたい方には江戸切子が、繊細な質感を感じたい方はグラヴィール彫刻がおすすめです。
もちろん、どちらもクリスタルガラスなので美しい輝きを放っています!
敷居が高く感じられるクリスタルガラスですが、日常使いするコツは使い方にとらわれないこと。KAGAMIがメインとして扱うテーブルウェアのなかでも、実は冷酒杯は使い勝手の良い製品です。
たとえば『冷酒杯』は、お酒を入れて楽しむだけではなく、ゼリーや甘味を入れても活躍します。
購入いただいた飲食店からは「お客様との話のきっかけになった!」と嬉しい声もいただいているのだそう。前菜を入れたり野菜と氷を入れたりと様々な使い方を楽しめます。自分だけの使い方を見つけるのも、楽しみのひとつですね!
クリスタルガラスの専門店であるKAGAMIが手掛ける冷酒杯です。透明度の高いクリスタルガラスと美しい青色と赤色のガラスのコントラストが目をひきます。
実は、冷酒杯はとても使い勝手の良いアイテムです。飲み物を入れるだけでなく、ちょっとした前菜やゼリーを入れるのにも役立ちます。インテリアとしても美しく、使っても飾っても楽しめる冷酒杯です。他の色や柄もあるので、きっとお気に入りのひとつが見つかるはず。
KAGAMI
江戸切子 冷酒杯 ペア
美しく輝くクリスタルガラスの秘密は、材料の酸化鉛と加工技術にありました。高級感があることから手を出しにくいイメージを持たれる方もいますが、食卓をパッと華やげてくれるクリスタルガラスは使う人の気持ちまで輝かせてくれます。この機会に、日常に輝くクリスタルガラスを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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