筆描きの馬、ひび割れた表面が特徴の大堀相馬焼のアイテム5選

本記事の制作体制

熊田 貴行

BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。

Journal編集長
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父親への誕生日プレゼントや、お世話になった目上の方への贈り物など、自分よりも年配の方へ感謝の気持ちを届ける時に何を選べばいいのか悩みますよね。

そんな方におすすめなのが、渋さが人気の伝統工芸品「大堀相馬焼」(おおほりそうまやき)です。

大堀相馬焼は、器の表面全体がひび割れており、疾走している馬「走り駒」の絵が筆で描かれているのが特徴の焼き物。

また、外側と内側の二重構造になっている「二重焼」という構造は、大堀相馬焼でしか見られない特殊な技法です。

自分で使うのはもちろんのこと、贈り物にも最適な湯呑みやカップ、お皿などの大堀相馬焼の商品を、BECOS編集部が5品厳選して紹介します!

目次

福島県浪江町に伝わる大堀相馬焼

福島県東部にある浜通りの北部に位置する浪江町。

自然豊かなその場所で古くから伝わっている伝統工芸品が大堀相馬焼です。

まずは大堀相馬焼の歴史を知ることで、その魅力をさらに感じることができるでしょう。

その歴史は江戸時代から

江戸時代の元禄年号に藩士の命令で日用雑貨品を焼くようになったのが発祥と言われており、現在では300年以上の歴史を持っています。

大衆向けの陶器として親しまれ、江戸時代末期には100軒近くの窯元が大堀相馬焼を生業としていました。

後述する3つの特徴を持つようになったのは明治維新の頃で、他の産地の焼き物とは一線を画す特徴的な陶器として愛されました。

戦争の影響で一時は衰退した大堀相馬焼でしたが、戦後には国内だけでなくアメリカにまで販路を広げて復興したのです。

震災を乗り越えた大堀相馬焼

1978年(昭和53年)には国の伝統工芸品に指定された大堀相馬焼ですが、2011年に大きな危機に見舞われます。

それが2011年3月11日に発生した東日本大震災。

震災の発生当時は25軒の窯元があったのですが、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響もあり浪江町も避難区域に指定されてしまい、その窯元たちも避難せざるを得ない状況となりました。

現在でも浪江町は帰宅困難地区に指定されている一方で、震災翌年には大堀相馬焼協働組合が二本松市内に仮設の工房と事務所を開いたり、県内外に避難した窯元が各地で再建したりしたことで、大堀相馬焼の歴史はいまだに受け継がれています。

2019年3月に二本松工房が終了したことで、組合を中心に浪江町内での再建に向けて取り組んでいる最中です。

大堀相馬焼の特徴は?

大堀相馬焼の特徴とされる「走り駒」「青ひび」「二重焼」という3つがあります。

一つ目の特徴「走り駒」

疾走している様子の馬の絵が、筆で手書きされているのが大堀相馬焼の一つ目の特徴。

この馬は「走り駒」といい、狩野派の筆技法で描かれます。

二つ目の特徴「青ひび」

二つ目の特徴が、器全体に広がっているひび割れです。

青ひびが入る際に聞こえる貫入音(かんにゅうおん)は「うつくしまの音 30景」にも選ばれた美しい音色として有名。

三つ目の特徴「二重焼」

器が内側と外側の二層構造になっている二重焼。

熱いものを入れても手に伝わりにくいため持ちやすいその特徴は、大衆向けの陶器として人々の生活に密着して使われてきた歴史を感じさせます。

PICK UP
【信楽焼】ヤマ庄陶器 Toruco プレート
【信楽焼】ヤマ庄陶器 Toruco プレート
食卓に華を添えるプレート

鮮やかなトルコブルーが印象的!

爽やかなブルーなのにどこかあたたかみがあるのは、信楽焼ならでは。

お皿やカップをセットで揃えても、アクセントカラーの食器としてポイント使いしても素敵です。

食卓を華やかに彩ってくれるので、料理研究家にも人気の商品。

写真映えすること間違いなしです。

渋さが魅力の大堀相馬焼の商品を5品紹介!

江戸時代から伝わる魅力的な渋さが光る大堀相馬焼の作品、さらに新しい感性を足した現代の作品などを5つ厳選しました。

筆描きの馬・ひび割れた表面が特徴の大堀相馬焼その1
大堀相馬焼の特徴すべてを詰め込んだ湯呑み

湯呑み おしゃれ 夫婦茶碗 おしゃれ 大堀相馬焼 松永窯 木箱入り夫婦二重湯呑み(青ひび 2.2寸)

走り駒、青ひび、二重焼という大堀相馬焼の特徴すべてを詰め込んだ湯呑みです。

古くから伝わっている大堀相馬焼の魅力を楽しめるので、大切な方へのプレゼントや両親への贈り物などにぴったりですよ。

手仕事ならではの温かみや重厚感が伝わってくる一品です。

製造しているのは1910年に浪江町で卸売問屋として創業し、戦後に製造も始めたという「松永窯」。

松永窯は震災後に福島県西郷村へと窯を移転し、現在でも福島県復興のために大堀相馬焼を受け継いでいます。

大堀相馬焼 松永窯
湯呑み おしゃれ 夫婦茶碗 おしゃれ 大堀相馬焼 松永窯 木箱入り夫婦二重湯呑み(青ひび 2.2寸)

筆描きの馬・ひび割れた表面が特徴の大堀相馬焼その2
ころんとした丸い形が特徴の徳利・ぐい呑み

大堀相馬焼 松永窯 砂鉄丸徳利・砂鉄ぐい呑み2個

こちらも松永窯の作品で、素材の土に砂鉄が混ぜ込まれている徳利とぐい呑みのセットです。

徳利はころんとした丸い形で、ぐい呑みはぽってりと手に馴染むデザインになっています。

大堀相馬焼伝統の走り駒がかっこよく、毎日の晩酌がおいしくなりそうですね。

ぐい呑みは2個セットなので、夫婦一緒に、親子で、友人とお酒を楽しんでください。

大堀相馬焼 松永窯
大堀相馬焼 松永窯 砂鉄丸徳利・砂鉄ぐい呑み2個

筆描きの馬・ひび割れた表面が特徴の大堀相馬焼その3
雄勝硯とのコラボレーション クロテラスシリーズのお皿

クロテラス 丸皿 20cm

大堀相馬焼の松永窯と、宮城県雄勝町の雄勝硯がコラボレーションした「黒照(クロテラス)」シリーズです。

深みと光沢がある漆黒なので高級感があり、贈り物や引き出物にもぴったり。

直径20㎝の使いやすいサイズのお皿なので、主菜の盛り付けだけでなく、パスタやカレーなどでもお使いいただけます。

大堀相馬焼 松永窯
クロテラス 丸皿 20cm

筆描きの馬・ひび割れた表面が特徴の大堀相馬焼その4
5枚全て違う絵柄!たくさんの窯元が参加して作られた豆皿セット

大堀相馬焼 豆皿セレクション 福のまめ皿 5枚セット

大堀相馬焼の窯元である、春山窯、いかりや窯、京月窯、松永窯の4窯が参加し作成された豆皿5枚セットです。

絵柄は「いくら」「いわな」「凍み餅」「夜ノ森の桜」「左馬」とその土地ならではのデザインで作成されており、有名なものから地元の人しか知らないものまで様々です。福島を知るいい機会となりそうですね。

5枚全て絵柄が違うので、家族の中で自分はこの豆皿と柄を決めるのもよし、またはその時の気分で使ったり、じゃんけんでどの柄にするか決めたりしても楽しそうです。

大堀相馬焼 春山窯・いかりや窯・京月窯・松永窯
大堀相馬焼 豆皿セレクション 福のまめ皿 5枚セット

筆描きの馬・ひび割れた表面が特徴の大堀相馬焼その5
外側のモダンさと内側の渋さがマッチしたかっこいいデザインのマグカップ

大堀相馬焼 休閑窯 黒マットマグカップ(角)

こちらは休閑窯が作成するマグカップです。休閑窯は、震災後浪江町から二本松市へ移り、2019年二本松市の自宅に窯を再開しました。

外側のデザインは黒の釉薬が流しかけられ、モダンでもありシックでかっこいい印象です。

内側は外側のシックさとはまた違った青ひび模様でできており渋さも感じられます。底には縁起の良い駒絵が描かれているという工夫もなされています。

シックさと渋さを兼ね備えており、父親や目上の人にちょっとした贈り物をするにはぴったりの商品です。

大堀相馬焼 休閑窯
大堀相馬焼 休閑窯 黒マットマグカップ(角)

まとめ

大堀相馬焼は、「走り駒」「青ひび」「二重焼」という特徴を持った渋さが魅力の日用器。

日々の食事やお茶の時間が特別なものになるような、シンプルながらも使いやすいアイテムばかりです。

福島県という土地で、戦争や震災などのピンチを乗り越えて現代に伝わっている大堀相馬焼の歴史を感じながら、その美しさや使いやすさを実感してくださいね。

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