
陶磁器といえば、伝統工芸品である有田焼などを思い浮かべる人が多いだろう。今回紹介するのは、同じく伝統工芸品の陶磁器である薩摩焼。
しかし、薩摩焼と聞いてもピンとこない人も多いですよね。
また、陶磁器の中でも手軽にプレゼントできるおすすめアイテムが湯呑です。
今回は薩摩焼の特徴とともに、おすすめのモダンな湯呑を紹介します。
陶磁器にはいろいろな種類や形があってどんなものを選べばいいか分からないこともありますが、この記事を読めば薩摩焼の特徴や歴史とおすすめの商品が一気に分かりますよ。
目次
薩摩焼の蔵元
薩摩焼には大きく分けて3つの蔵元があります。
蔵元によって特徴などが異なるので、まずは3つの蔵元について簡単に紹介しましょう。
苗代川系
苗代川系は1599年に開かれた蔵元で、3つの代表的な蔵元の中でも最も古いものとされています。
当時、苗代川と呼ばれていた場所で作られていたことからこの名前が付けられました。
苗代川焼という名前で販売されていることもあります。
最初の頃は火計手と呼ばれるものや、朝鮮から伝わったとされる黒薩摩を作っていました。
その後、白薩摩を作るようになり、さらに時代が進むとさまざまな装飾や絵付けを施した陶磁器が作られるようになっていきます。
竪野系
竪野系は、1601年に開かれた蔵元。
竪野焼とも呼ばれ、最初の頃は白薩摩を中心に作っていました。
その後、黒薩摩を中心に作るようになり、現在も黒薩摩を多く制作しています。
主に贈答用の美しい茶器などを制作しているので、大切な人への贈り物やプレゼントなどにもピッタリでしょう。
古帖佐と呼ばれる茶器が有名で、ほかにもたくさんの茶碗などを制作している蔵元です。
龍門司系
龍門司系は1608年に開かれた蔵元で、3つの蔵元の中でも最も新しいものとされています。
龍門司焼とも呼ばれ、さまざまな釉薬を駆使して作られているのが特徴。
黒薩摩を得意とする蔵元で、多彩な見た目の陶磁器を制作しています。
酒器や茶器だけでなく、日用雑貨なども多く手掛けているのも大きな特徴の1つでしょう。
黒薩摩と白薩摩
黒薩摩とは?
薩摩焼の種類には黒薩摩と白薩摩というものがあります。
黒薩摩はその名の通り黒く焼かれた陶磁器のことで、ツヤのある黒い表面で高級感があるのが特徴です。
鹿児島の近くには桜島があり、噴火の影響で地元の土にはたくさんの鉄分が含まれています。
その地元の土を使って陶磁器を作ると、黒く美しく丈夫に仕上がります。
また、絵付けや装飾がされているものが少なく、シンプルなので使いやすいのも特徴の1つと言えるでしょう。
白薩摩とは?
白薩摩は黒薩摩とは真逆で、白く焼き上げた薩摩焼のことを指します。
白陶土と呼ばれる白い鉱物を使うことで白く仕上げ、釉薬は透明なものを使用しているのが特徴です。
焼き上げた際に表面に小さなヒビがいくつも入るのも特徴で、そのヒビが美しい模様のようにも感じられます。
白い表面を活かし、さまざまな絵付けや装飾を施した作品も多いです。
また、白薩摩はパリ万博に進出した陶磁器としても有名でしょう。
白薩摩のおかげで、日本の薩摩焼がヨーロッパに伝わったといっても過言ではありません。
おすすめの湯呑5選
薩摩焼 仁王山窯 ティーカップ&ソーサー(小)赤
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仁王山窯は2008年に開かれた比較的新しい窯で、現代風にアレンジしたモダンなデザインの作品が多いのが特徴です。
このティーカップ&ソーサーは赤と白のコントラストが美しく、シンプルなデザインなので非常に使いやすいでしょう。
ソーサーに施されたおしゃれな模様が良いアクセントですね。
外側の赤い部分は全体が赤いのではなく、あえて飲み口の部分を少し白く残しています。
白い部分が少し見えることで、柔らかく温かみのある印象になります。
湯呑としてだけでなく、コーヒーカップとしても使えそうなモダンなデザインです。
- 価格…5500円(税込)
- サイズ…カップ:直径6cm×高さ6 cm ソーサー:直径12.5 cm×高さ2.3cm
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薩摩焼湯呑 -TAWARA- 陽窯 黒田陽史 知覧茶ティーバッグセット
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この湯呑は、黒薩摩が2つと茶葉がセットになっています。
茶葉がセットになっているので、贈り物やプレゼント用としてもおすすめの商品です。
手に馴染む形と、ワンポイントで入れられた金色がアクセントになっています。
湯呑はもちろんのこと、お茶にもこだわっているので緑茶好きの人にもおすすめできます。
- 価格…6380円(税込)
- サイズ…直径7.2cm×高さ10cm
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薩摩焼湯呑 陽窯 黒田陽史
この商品は、赤と青の2色の湯呑がセットになっています。
どちらもハッキリとした色合いでインパクトがあり、モダンでおしゃれなデザインが特徴的です。
下側の部分は黒、内側は白と色分けされているので見る角度によって表情が変わります。
2つセットなので結婚祝いや、両親の還暦祝いなどにもピッタリでしょう。
- 価格…4950円(税込)
- サイズ…直径7.0cm×高さ9.6cm
丸カップ 薩摩焼 MUSHITARO 窯元 新納虫太郎
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コロンとした可愛らしい形のカップは、小さめで手のひらに乗っかるサイズ感が特徴です。
自然な色合いと模様で、どんなテーブルコーディネートにも合わせやすいでしょう。
内側が黒なので大人っぽい雰囲気もあり、お茶だけでなくお酒を入れてもおしゃれに決まりそうですね。
手作り感のある温かい雰囲気で、癒しを与えてくれます。
- 価格…4950円(税込)
- サイズ…直径8.0cm×高さ7cm(飲み口部分の直径6.8cm)
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龍門司焼 フリーカップ 青流し
呉須と呼ばれる青い顔料を使って描かれた模様が美しく、白と青のコントラストが魅力的なフリーカップです。
フリーカップなので使いやすく、お茶やお酒などいろいろな飲み物に使えます。
ややくびれた形が持ちやすく、価格も安価なので気軽に購入できる陶磁器としておすすめです。
徐々に変化していく風合いを楽しみながら使ってみてください。
- 価格…2640円(税込)
- サイズ…直径7.5cm×高さ10cm
まとめ
薩摩焼には3つの代表的な蔵元があり、さらに白い陶磁器の白薩摩と黒い陶磁器の黒薩摩が存在することが分かりました。
日本で作られている陶磁器にはさまざまな種類がありますが、知識がなくても見た目や雰囲気が気に入ったものを選べば問題ありません。
少しずつ陶磁器や伝統工芸品のことを知りながら、いろいろな作品を手に取ってみてくださいね。