江戸扇子の特徴とおすすめの老舗のお店と職人6選

Journal編集長
Journal編集長

暑い日は外出先でも涼みたいと思いますよね。そんな時こそ扇子の出番です。扇子にはうちわとは違う、日本の伝統工芸としての機能性と、和を感じさせるデザイン性が両立されています。

扇子と言えば「京扇子」と「江戸扇子」が主流ですが、その中でも江戸扇子はシンプルなデザインのため、性別・年齢を問わない仕上がりになっています。

日本で古くから伝統工芸として受け継がれてきた江戸扇子。

ここではそんな江戸扇子の魅力を伝えていくとともに、おすすめの老舗店と職人を紹介します。

江戸扇子の特徴

扇子にもいくつかの種類があります。

その中でも江戸扇子は京扇子と並んで主流な扇子の1つですが、その魅力は骨太な形状とデザインでしょう。

華やかな京扇子と比べ、江戸扇子は扇面もシンプルでどちらかと言えば男性的な印象を受ける人も多いかもしれませんね。

京都で生まれた扇子が江戸で独自の発展をし、受け継がれていく中で江戸の粋な文化に合わせたデザインへと進化していったのでしょう。

製作工程も京扇子とは違います。

京扇子が各工程を分業制で行うのに対し、江戸扇子は30以上あると言われる製作工程を1人の職人が全て行います。

同じ職人が全ての作業を行う事で、そのこだわりも一貫して現れるのも江戸扇子ならではの魅力と言えるでしょう。

江戸扇子の職人

深津佳子氏【雲錦堂 深津扇子店】

江戸後期より続く「雲錦堂 深津扇子店」の5代目当主こそが深津佳子氏です。

実父である深津鉱三氏は、坂東玉三郎や中村時蔵といった著名人へも舞扇を納めていた名工として知られています。

そんな鉱三氏に師事した5代目当主の深津佳子氏は、30ある江戸扇子作りの工程を全て一人で行っています。

深津佳子氏の扇子が愛される理由は、叔父で日本画家の池上隆三氏が残した一点ものの描き絵を使った扇面のデザイン。

変わらない美しさを持つ江戸ゆかりの紋様を配した扇子で、人々を魅了しています。

また、他の伝統工芸や現代作家とのコラボレーションも行い、年齢も性別も超えて楽しめる作品作りを行っています。

雲錦堂 深津扇子店のおすすめの江戸扇子1
粋な柄の女性用扇子

毘沙門格子 白竹

パッと目をひく配色と、伝統的な柄が特徴の女性用の江戸扇子です。神楽坂の毘沙門天善国寺にちなんだ柄、毘沙門格子(びしゃもんこうし)がモチーフに。伝統的な絵柄を赤で配した、ハイセンスな逸品です。

普段使いしやすい扇子で、プレゼントなどにもおすすめ。

雲錦堂 深津扇子店
毘沙門格子 白竹

この商品をもっと詳しく見てみる

雲錦堂 深津扇子店のおすすめの江戸扇子2
江戸時代に広まった柄を配した男性用扇子

男持 鮫小紋 紫 唐木竹

鮫小紋(さめこもん)と呼ばれる柄が配された上男性用扇子。鮫小紋とは、江戸時代に武士が身にまとった裃(かみしも)の柄として使われた代表的な柄のひとつです。

まるで全体的にやさしい紫色に色付けられたような、上品な絵柄です。どんなシーンにも使える、夏の手元を優雅に彩る扇子ですね。

雲錦堂 深津扇子店
男持 鮫小紋 紫 唐木竹

この商品をもっと詳しく見てみる

松井宏氏【扇子工房 まつ井】

1947年に東京都江戸川区に生まれ10代のころから本格的に扇子作りを始めた松井宏氏。

現在は「扇子工房まつ井」で父・恒治郎氏の後継者となり、江戸扇子職人として活躍しています。

数々の賞を受賞してきた松井氏が受け継いだ「扇子工房まつ井」では、先代から受け継いできた伝統ある技術を駆使し、手作りにこだわった江戸扇子作りを続けています。

機械による大量生産が主流となった現代でも、100年前から変わらない道具を使い、時間をかけて昔とほとんど変わらない工程を丁寧に行い、洗練された扇子を作り続けています。

また、伝統を守るだけでなく時代のニーズに合わせた挑戦も行っています。

その1つが美術大学の学生とコラボレーションした扇子作りへの挑戦です。

和の文化を重んじつつ、革新的な挑戦を続ける松井宏氏の作る江戸扇子は、他にない素敵な扇子となりそうですね。

>松井宏氏【扇子工房 まつ井】をもっと詳しく見てみる。

江戸扇子のお店

扇子と団扇の老舗・浮世絵版画 伊場仙

「軽くて丈夫、コンパクト。なのにアート。」をコンセプトに、様々な日本の伝統工芸品を取り扱っているお店で、現在の当主はなんと14代目。

とても歴史のあるお店ですね。

創業は1590年、徳川家康と共に江戸へ上がった浜松の商人・伊場屋勘左衛門によって創業されました。

当時から江戸幕府の御用を承り様々な製品を取り扱っていたようです。

現在も多くの製品を取り扱っていますが、その中心は、江戸扇子・京扇子・浮世絵団扇などで、和を感じられる日本の伝統工芸の良さを知ってもらおうと、個人・法人への名入れ商品も承っています。

日本人のみならず、外国人観光客もお土産を買いに訪れる人が多い人気のお店なので、江戸扇子を買うならまず立ち寄っておきたいお店でしょう。

  • 住所:東京都中央区日本橋小舟町4-1
  • 電話番号:03-3664-9261
  • 営業時間:午前10時~午後6時(土曜日は午後5時まで)
  • 定休日:日曜日

>扇子と団扇の老舗・浮世絵版画 伊場仙をもっと詳しく見てみる。

文扇堂

東京の観光地として国内外から多くの人が訪れる浅草に店を構える文扇堂は、舞扇や持扇などを取り扱う扇専門店です。

各流派の舞踊家や歌舞伎の役者さん、芸者さん、落語家さんなどがこちらの扇子を求めて訪れるそうです。

もちろん、涼むために使う普通の扇子も取り揃えているので、覗いてみると素敵な扇子に巡り合えるかもしれませんね。

  • 住所:東京都台東区浅草1-30-1
  • 電話番号:03-344-9711
  • 営業時間:午前10時30分~午後6時
  • 定休日: 毎月20すぎの月曜日

>文扇堂をもっと詳しく見てみる。

うちわ・扇子専門店 大正三年創業 松根屋

大正3年から続く老舗扇子店の松根屋は、関東大震災の翌年に浅草橋に移転し、以来問屋街である浅草橋で扇子・団扇を専門に取り扱っています。

オリジナルブランドも展開しており、結婚式や長寿祝いの記念品や企業のグッズ作成なども行っています。

創業100年を超える老舗だからこそ様々な商品を取り扱い、またその時代のニーズに合わせたサービスを提供できる柔軟な考え方は、1人1人の希望に寄り添って商品を提供してくれそうですね。

  • 住所:東京都台東区浅草橋2-1-10
  • 電話番号:03-3863-1301
  • 営業時間:平日/9:00~17:30 土曜/9:00~13:00
  • 定休日: 日曜・祝祭日

>うちわ・扇子専門店 大正三年創業 松根屋をもっと詳しく見てみる。

東京浅草「高久」の涼風扇子

東京浅草「高久」の涼風扇子

古き良き日本の文化が根強く残る浅草で、江戸時代から続いているのが「高久」です。

江戸から伝わる日本の伝統工芸品を大切に守り続けているこちらのお店では、江戸扇子だけでなく、羽子板や日本人形、江戸小物、履物と様々な製品を取り揃えています。

外国人観光客が日本の伝統工芸品をお土産に買う事が多いですが、こちらのお店なら日本人でも見ていて飽きないような江戸の粋な小物が豊富にそろえてあり、時間を忘れて楽しめそうですね。

  • 住所:東京都台東区浅草1-21-7
  • 電話番号:03-3844-1257
  • 営業時間:10:00~20:00

>東京浅草「高久」の涼風扇子をもっと詳しく見てみる。

まとめ

夏は扇子で涼むのも粋で良いものですよね。

今や安価な扇子は簡単に手に入りますが、昔ながらの伝統を守り、職人の手作業で作らせた江戸扇子は、まるで作り手達の思いを感じ取れるようで、一味も二味も違った風を感じられそうですよね。