伝統の技!職人が作る畳の魅力とい草の効果・効能

Journal編集長
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畳は古来からの伝統の技によって作られる日本独自の敷物です。新しい畳の香りが好きで、畳の部屋でくつろぐと心からホッとできるという方も多いですよね!私もホテルや旅館に泊まる際には必ず畳の部屋にしています!

天然素材の畳はいぐさや稲藁、麻や綿など日本で昔から栽培されてきた植物で作られているため、日本の気候風土に合う優れた特質をいくつも兼ね備えている魅力的な和のインテリアです。

ここでは畳の特徴・効能・魅力・歴史やお手入れ法など、様々な角度から畳の解説をしていきます。

畳はいつ頃から使われているの?

畳の原型は藁・菅・竹の繊維などを編んで作った筵(むしろ)と思われ、そうした筵のようなものは縄文~弥生時代の頃からあったと考えられています。

また古事記には菅で編んだ敷物=菅畳についての記載が残っています。

いぐさの畳は奈良時代からその存在が確認されています。

奈良東大寺の正倉院に保管されている御床畳(ごしょうのたたみ)と呼ばれるもので、眠るときの寝具として使われていました。

平安時代には貴族の住まいで板敷きの上に部分的に畳が敷かれ、寝具や座布団の役目を果たしていたことが分かっています。

部屋の床一面に畳が敷かれるようになったのは鎌倉時代中期以降のことで、室町時代には、書院造と共に畳を敷きつめる室礼が、武家や勢力のある寺院など上流の生活の中に定着してきました。

安土桃山時代には畳表の材料としていぐさの栽培が盛んになり、江戸時代中期以降には庶民も畳の部屋で生活するようになります。

畳の原料「いぐさ」ってどんな植物?

いぐさは漢字で藺草と表記され、イグサ目イグサ科イグサ属の単子葉植物で多年草です。

別名を燈芯草ともいいます。日本での分布は北海道から沖縄まで、湖沼・河川・湿地などに生育している湿生植物で、5月~9月頃に花をつけます。

畳表に使ういぐさは水田で栽培されてきました。また栽培された畳用いぐさの刈り取りは通常7月に行われます。

主な産地は熊本県・広島県・岡山県・石川県・高知県・福岡県・佐賀県・大分県などです。

特に熊本県八代地方の生産高は全国一で、国産畳表市場において8割から9割という圧倒的なシェアを占めています。

古くは広島地方で生産されるいぐさを使った備後表や岡山地方で生産されたいぐさを使った備前表が高級品として有名でしたが、現在では八代産のいぐさが高級品にも使用されるようになっています。

しかし残念なことに畳表の国内生産は近年減少が目立ち、自給率も低下しています。

1996年に70%はあったいぐさの自給率ですが、2014年頃には20%程度まで下がってしまいました。

畳の構造はどうなっているの?

畳のつくりは基本的にシンプルで、中心になる畳床(たたみどこ)に上から畳表(たたみおもて)をかぶせ、長辺に布製の畳縁(たたみべり)を縫いつけるといった構造になっています。

畳表は平行に張られた糸の列にイグサを交互に交差させながら挟み込むようにして組まれます。

この糸の名称を経糸(たていと)といい、通常は麻または綿が使用されます。最近では化学繊維が使われることもあります。

同様に畳表の中心素材にも、いぐさ以外に化学繊維なども使用されるようになりました。

畳床についても昔ながらの伝統的なものは稲藁を何重にも重ねて圧縮した藁床ですが、近年は木材を圧縮して作られたタタミボードや、ポリスチレンフォームを使ったもの、藁と藁の間にポリスチレンフォームを挟んで軽量化したものなどが、用途に合わせて使用されています。

畳が持つ特徴とは?

畳には様々な特徴・長所があります。伝統的な日本古来の畳は、畳床に稲藁を使い畳表はいぐさを編んだもの、つまり植物の繊維が主な材料です。そのため適度な空気を含んだ弾力性があります。

現代的な稲藁やいぐさを使わない畳であっても、伝統素材と使用感の似ている素材が選ばれてきたため、この弾力性という特質は受け継がれています。

空気を含んだ仕上がりになっていることで、断熱性や保湿性にも優れているのも畳の特徴です。特に伝統的ないぐさと稲藁で作られた畳は吸放湿性にも優れています。

稲藁を畳床に使う場合、稲藁を強く圧縮して固めるため、伝統素材の畳は難燃性も備えているのです。

畳・いぐさの4つの効果効能とは?

1 有害物質に対しての抗菌作用がある

家の中には、目に見えない多くの微生物が存在しています。そのほとんどは人体に無害ですが、中には体内に入ってしまうと害のある物質も存在します。

畳の原料である「い草」には大腸菌O157やサルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などの人体に有害な菌に対しての抗菌作用があり、ある実験では、畳の上に大腸菌O157をスプレーで吹きかけて15時間培養した結果、O157の繁殖はみられなかったという結果だったそうです。

2 加湿器、除湿機いらずの吸湿性

い草の構造は、スポンジのようになっており部屋の湿度が高い場合には湿気を吸い取ってくれ、湿度が低く乾燥している場合には、加湿をし快適な湿度を保ってくれます。高温多湿な日本の夏にはぴったりな家具です。縄文時代から今日まで使われ続けていることもうなずけます。

3 嫌な匂いを吸い取ってくれる消臭効果

吸湿性と同じ原理により、い草はアンモニアの匂いやタバコの匂いを吸い取ってくれ、逆にい草の良い香りに変えてくれます。

4 畳はなぜか落ち着く、リラックス効果

いぐさで作られた畳表には吸音効果や、香り成分に含まれるフィトンチッドという微生物の活動を抑制する作用を持つ、樹木などの植物が発散する化学部室による空気の浄化作用もあります。

またフィトンチッドにはリラクゼーション効果・精神安定効果もあることが研究により証明されています。

畳にはいろいろな種類がある

畳には種類がいろいろあります。もっとも頻繁に目にするのは畳床・畳表・縁からなる縁付き畳。その他に、床の間などに使う薄縁(うすべり)や、琉球畳などの縁なし畳もあります。

琉球畳は沖縄産の七島イ草を素材とした縁のない畳で、沖縄以外の地域で作られた縁なし畳とは素材や製作地で本来区別されています。

縁のない畳は洋のデザインに合いやすいため、最近注目されるようになってきましたが、縁なし畳は縁付き畳よりも加工に手間がかかり技術も要するため割高です。

いぐさではなく和紙や樹脂製の繊維をより合わせ色をつけた縁なしのカラー畳を、市松模様に敷き合わせるのが特に人気です。

薄縁は畳床を使わず畳表のみに縁をつけたもので主に床の間に敷かれていますが、上敷きと呼びフローリングの上に敷くカーペットとして使う場合もあります。

最近では、ヨガマットとしても活用されており、ヨガをしながらい草のリラックス効果により健康効果を高めることができます。

また、赤ちゃんは成人よりも多くの汗をかくことや免疫力もまだ弱いため、汗を吸水し抗菌力が高い、い草のマットが人気です。

実際に寝させてみると、普通の布団では泣いていた赤ちゃんもすやすやと気持ちよく寝ることができています。

東西で異なる畳のサイズ

畳には実は全国共通サイズが存在せず、一畳の寸法の違いで名称も分かれます。

代表的なものに京間・中京間・江戸間・六一間・団地間などがあります。

京間は本間とも呼ばれ6尺3寸×3尺1寸5分(191cm×95.5cm)、京都をはじめ関西地方で多く使われています。中京間は別名が三六間で6尺×3尺(182cm×91cm)、愛知・岐阜の中京地区や東北・北陸の一部でも使用されています。

江戸間は関東間・田舎間・五八間ともいい大きさは5尺8寸×2尺9寸(176cm×88cm)。関東地区を中心に全国各地で広く使われているサイズです。

六一間は別名を安芸間といい大きさは6尺1寸×3尺5分(185cm×92.5cm)、広島・山口などの中国地方と近畿地方の一部で使用されています。

団地間は五六間とも呼ばれる一番小さなサイズで5尺6寸×2尺8寸(170cm×85cm) の大きさ。その名のとおり団地や集合住宅で使われることが多いタイプです。

畳の表替えと新調

畳が傷んできたら、畳屋さんにお願いして表替えや畳替えをお願いしましょう。

傷んできたというほどではないけれど、何となく日に焼けてきたり色落ちしたように感じたら、畳表だけをひっくり返して使う「裏返し」という方法もあります。

畳を新しく取り替えてから2~3年して、色が変わってきたような時におすすめです。

畳表に光沢がなくなってきたりささくれが立つようになったり、あるいは擦り切れてきた時には畳表と縁だけを取り替えます。

これを「表替え」といいます。畳床はそのままで畳表を取り替えます。

何度か表替えをして使っていた畳が、畳床の芯材まで傷んできたら新畳に畳替えをすることになります。表面が波立ってきたり、畳と畳の間に隙間が目立つようになったり、踏んだ時に沈み込むような感覚があったら取り替え時です。

正しく手入れして長持ちさせよう

普段するべき畳のお手入れはとてもシンプル。座敷ぼうきで掃き、ぞうきんで乾拭きをすれば十分です。コツは、どちらも畳の目に沿って静かに優しくすること。

掃除機をかける場合はやはり畳目に沿ってゆっくりめに軽く動かし、縁の手前で止めましょう。そうすれば縁も長持ちします。

その他に年2回、晩春または初夏の梅雨に入る前、そして晩秋から初冬にかけての晴天を選び、外で干すのもおすすめのお手入れのひとつです。

その時は畳表を直射日光に当てるのは避け、畳床を日に当てて4~5時間程度干します。また、ダニなどの虫がつくと困るので、地面に直接置かずコンクリートやタイル・ブロックなどの上で干すよう心がけてください。

畳を上げるときには例えば工具のマイナスドライバーなど、先の尖ったものを隙間に差し入れて持ち上げます。

メンテナンスとしてだいたい5~8年に1度くらいの間隔で表替えを行えば、畳は長持ちするものです。

表替えの間隔は、実際に使用している畳の種類や家族構成、部屋の日当たりや普段の用途などによって変わってきます。

表面の光沢がなくなって少し傷んできたなと感じたら、畳屋さんに相談してみてください。

まとめ

BECOSでは、モダンで普段使いできる畳のラグやマットを多数取り揃えております。ぜひ、ご覧ください。

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