高級畳と格安の畳の違いと高級畳を選ぶポイント

Journal編集長
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畳というものは一つとして同じものはありません。敷く場所にあわせたオーダーメイド品であるからです。今回は、高級畳と通常の畳の違いと高級畳を選ぶ際のポイントを紹介していきたいと思います!

畳は、麦藁などを圧縮した板状の芯である畳床(たたみどこ)を中心に、い草を編み込んで作った畳表(たたみおもて)で包み、畳縁(たたみべり)を縫い合わせてつくられます。

畳表とその素材となるい草、畳床、畳縁を知れば、自分が求める最高の畳が見えてくるはずです。

高級畳と格安の畳の違い

長く良い見た目を維持できるのが高級畳

格安の中国産などの畳の場合、畳にするためのい草をできるだけ廃棄せずにつくられています。ですから、本来国産の高級畳では使わずに捨ててしまったり、畳にはせずに他の製品にまわるような端の部分も畳として利用されていることが多いです。

家に届いたときの見た目はほとんど高級畳と変わらないのですが、少しずつ時間が経つと色むらがでてきてしまいます。

一方で高級畳の場合は、色が変化したとしてもすべて同じように変化しますのでムラになるなどのことはなく美しさを保つことができます。

い草の独特の香りが違う

国産の高級い草の場合、洗浄なども徹底して行うので、嫌な匂いがすることはほとんどなく、あの独特のい草の良い香りが持続します。

一方で、外国産の格安のい草を使った畳の場合は、薬品のようないやない草の匂いがする場合があります。

この匂いは、使っていくごとに薄まっていくのですが、せっかく畳の部屋で生活できるのならばあのいい匂いを感じたい!と思う方には国産の高級畳をおすすめします!

高級畳を選ぶポイント

畳のサイズをチェック

畳のサイズ

実は、畳は全て同じ規格で統一されている、と言うわけではありません。

色々な種類のサイズが存在します。地域性であったり、建物によるものだったり、その成り立ちが関係していたりと様々です。一番大きい畳としては、京間、本間、関西間と呼ばれているものがあります。

サイズは6尺3寸×3尺1寸5分(191cm×95.5cm)とされ、京都を中心に中国地方や四国、九州などで使われます。安土桃山時代に登場し、かの豊臣秀吉が行った太閤検地において、1間が6尺3寸と定められたため、このサイズになったと言われています。

6尺3寸である事から六三間の名で呼ばれることもあります。

中京間、三六間と言われる畳は、6尺×3尺(182cm×91cm)のサイズで、愛知や岐阜といった中京地方で主に使われています。北陸の一部や東北の一部でも使用されている場所があります。

3尺×6尺から三六間と呼ばれることもあります。

江戸間、関東間、五八間は、江戸時代に生まれた畳で、そのサイズは5尺8寸×2尺9(176cm×88cm)です。

江戸時代に入り、1間が6尺と改められ、この1間を基準にした建物が多く建てられるようになりました。

人口増加により、建築効率も重要視されるようになり、畳に合わせた建築から、建物を建ててから畳を合わせるようになっていきます。

当時の文化の変化と共に、畳のサイズも変化していきました。縦の長さである5尺8寸から五八間とも呼ばれます。最も歴史が浅く、サイズも小さい畳が団地間、五六間です。

5尺6寸×2尺8寸(170cm×85cm)の大きさで、京間と比べるとそのサイズの違いに驚くことでしょう。高度経済成長の真っ只中、マンションやアパート、団地が数多く建設されました。

その時に用いられたのが、このサイズの畳で、団地に多く使用された事から団地間と名付けられました。縦の長さが5尺6寸であることから、五六間とも呼ばれています。

この他にも、地域によってサイズが違うことは珍しくありません。

九州の一部で使われている、六二間と呼ばれる、6尺2寸×3尺1寸(188cm×94cm)のサイズの畳や、六一間と呼ばれる、山陰と近畿地方の一部で使用される、サイズ6尺1寸×3尺5分(185cm×92.5cm)のものもあります。

これらは全て、縦横の長さが2:1の比率となっているのですが、沖縄には琉球畳といって、88cm×88cmの正方形をした特殊なものもあります。

ご自身の家やお部屋の環境を確認して、最適なものを選ぶのが良いでしょう。

畳の種類をチェック

畳はその用途により、様々なものが豊富に生み出されてきました。

一番一般的なものが、縁付き畳です。畳の両端を布地などで覆ったもので、その生地が畳の角の保護もしてくれるため、畳が痛みにくいといった特徴もあります。畳には大きく分けると2種類あります。

畳縁(たたみへり)

畳縁

畳縁(たたみへり)は、素材や模様、色といったものが色々あり、畳と縁の組み合わせは無数にあるので、自分好みのものを探すこともできます。縁無し畳は、琉球畳に代表される、畳縁の付いていないものを言います。洋室が増えてきた現代においては、フローリングに敷き詰めることで、和の空間を作り出したりといった使い方ができます。

薄縁(うすべり)

薄縁

薄縁(うすべり)とは、床の間に敷くもので、本来は龍鬢表などの特殊な畳表を使い作られた畳でしたが、現在は畳床を使わず、畳表に畳縁を縫いつけただけのものが、多く使用されるようになりました。

見た目をチェック

畳の見方

素材からして非常に多くある畳の、良し悪しを見分けるには、まず畳の表面に色むらがないかを見ます。良い素材を使っているものほど、色むらがなく色も鮮やかです。

織り目の均一さや細かさにも注目してみましょう。畳は、い草の編み込まれている数が多いほど、高品質と言われています。織り込み本数が多くなれば、必然的に織り目のきめが細かくなってきます。

い草の本数が多い事で目が詰まり、丈夫になるのはもちろんのこと、日の光や埃などを中まで通さないため、劣化も起こりにくくなります。厚みも出て張りが生まれ、手触りも引っ掛かりが少なくなり、さらさらとした心地よいものになっていきます。

畳表をチェック

畳表

畳表とは、い草を編み込んだもので、畳の顔とも言うべき大事な部分です。視覚的にも、触覚的にも最も人に触れる部分でもあるので、特にこだわりたいところです。

種類としては数多くあり、昔ながらの伝統的なものから、近年生まれた新しいものまで様々です。歴史も長く、一般的に畳といわれる代表的なものが、い草を経糸(たていと)と呼ばれる糸に編み込んで作られた畳です。

経糸は普段、畳を使っていても目に触れることがないものなので、その存在自体知らない人や、軽視する人も多いでしょう。しかし、良い畳を作ろうとした時に、経糸抜きで考えることはできません。

良い畳の条件の一つに、い草を沢山織り込むことがあります。1枚の畳に織り込まれる、い草の本数は4000本から5000本で、高級品となると7000本にもなります。

これだけ織り込むためには、経糸が丈夫でないとできないからです。

さらに、丈夫であればそれだけ、畳の耐久年数も長くなることに繋がります。経糸は綿と麻のどちらか、もしくは両方あわせたものが一般的です。麻の方が丈夫で、太さもあるため畳目の山が盛り上がり、高級感が出ます。

そういった理由で、綿よりも麻の方が高品質とされ、高級品の畳の経糸には麻が使われていることが多いのです。麻糸の種類も色々あり、インド麻やラミコン麻などがあり、中でもマニラ麻は、植物繊維として最も丈夫なものの一つとして重宝され、最上級品とされています。

経糸は、畳の織り目一山一山の内側に通されており、山の両端にそれぞれ1本ずつ入っています。

そうして織り込まれているのですが、強度を上げるために、この経糸の本数を増やして織る方法もあります。

この経糸の本数と、素材によりランクが分かれています。ランクが一番低い、糸引き(綿二芯)は、綿糸が1本ずつ使用されており、強度がないため多くのい草を編み込むことができません。

そのため高い品質の畳を作り出すことはむずかしいのですが、その分安価で作れることや、畳床の質に左右されにくく、綺麗に仕上がることから、一番普及率の高い手法です。綿々(綿四芯)は、畳目の山の両端に綿糸2本ずつ、計4本の経糸を通したものです。

強度がそれほど強くない綿ですが、2本にすることによりそれを補おうと開発された手法です。麻引き(麻二芯)は、経糸に麻糸を使用したものになります。

手法としては糸引き(綿二芯)と同じですが、素材を綿から麻に変えることで、丈夫さを高め、い草の織り込める数を増やしたものです。

このあたりのものから、張りのあるしっかりとした畳表になってきます。麻綿ダブル(麻綿四芯)は、経糸を綿糸と麻糸の混合で使用したものです。

良いものが織れますが、低級品から高級品まで幅広く使われている手法です。麻ダブル(麻四芯)は、こだわり抜いた高級品にのみ使用される手法です。麻糸を2本一組として経糸とし、織っていきます。

ここまでくると、い草も厳しく選別されたものを使用し、畳表としての強度も上がり扱いがむずかしくなるため、畳に仕上げる為の技術も高いものが要求されるという、非常に希少価値の高いものになってきます。

その他に、床の間の減少と共に、少なくなってきましたが、龍鬢表(りゅうびんおもて)と言われる、床の間用に特別に仕立て上げた畳表があります。あらかじめ、日に当てて変色をさせたもので、花瓶などを置いおく場合、日の当りに違いが出て、畳の変色にむらが出てしまうのを防ぐためです。

近年では、変色がほとんどなく、水をこぼしてもふき取れる、和紙や樹脂を材料にした化学表、い草を染色したカラー表などが出てきています。

畳床をチェック

畳床

畳床とは、畳の芯材となる板です。種類は大きく分けて藁床、藁サンド床、建材床があります。

歴史が古く、それだけ耐久性も証明されてきた藁床は、品質基準が設けられており、一番高いランクである特級から、低い3等級まであります。

等級の決め手は重量に対する麦藁の使用量の多さ、床の層の多さなどです。

品質の高いものは、藁の密度が高く、高い平面性を保ち、空気をよく含んでいるため復元力に優れます。そのため、重いものを乗せていても元に戻るなど、長持ちに繋がります。素材にも製法にもこだわった良い藁床は、100年もつと言われています。

藁床の中でも最高級と言われるものが、播州床です。

その一つ、丹波裏床(たんばうらどこ)は、藁床の裏に丹波い草で編んだ畳表を縫い付けて、耐湿防塵効果を高めた畳床です。

棕櫚裏床(しゅろうらどこ)は、棕櫚の木皮を藁床の裏に縫いつけ、耐湿と耐久性を高めた畳床です。

藁サンド床は、ポリスチレンフォームを麦藁ではさんだ畳床で、藁床に比べて軽さや断熱性が付加されましたが、耐久性の面では藁床に劣ります。建材床は木質チップを固めて作られており、高い平面性を持っています。

軽さや断熱性、撥水性に優れ、ダニの発生を抑えることができますが、畳の特徴である弾力性は失われてしまいます。

い草の産地をチェック

い草の産地

い草は、湿地などに生える植物で、畑で育てた後、水田へと移し栽培します。6月頃から1ヶ月ほどかけて、い草の成長を見極めながら刈り取ります。

その後、天然染土で染め上げ、乾燥、選別を経て畳を作る原料にしていきます。い草は長いものほど高級品となります。

い草の根の部分は白い為、短いい草では長さが足りず、その部分も使うことになりますが、長いい草を使う事で、色や形の安定している真ん中の、一番いいところだけを使う事ができるためです。

い草の産地や生産量は減少傾向にあり、こうしたこだわりのものが、どんどん希少になっています。い草の生産量が最も多いのは中国で、畳生産量の7割にもなります。

科学表(人工的につくられた畳表)を抜いた、2割が国産い草となります。

国産い草の産地の中でも、熊本が93%と圧倒的に多く、次いで福岡の3%、広島の2%となっています。熊本県八代市は全国で唯一の、い草研究機関があるほど、い草に力を入れていて、品種改良も盛んに行われています。

品質の高いものも多く、中でもひのみどりと言う品種が人気です。

歴史は1503年、領主岩崎主馬守忠久が自ら、い草を植え農民に栽培を奨励したことがはじまりとされています。広島県福山市の越後表は1532年ごろに、い草を栽培し、畳表を織ったのが始まりと言われています。

その後、宮中や幕府の御用表や献上表として、質の高い越後の特産品となりました。最高級の畳と言われていますが、生産量が少なく非常に希少な存在となってしまいました。

福岡県は、い草栽培に450年ほどの歴史を持ち、最盛期には6,000軒の、い草農家がありましたが、今はだいぶ少なくなってしまいました。花ござなどの製作が盛んです。

石川県小松市は、かつては幕府に加賀の畳表として献上したこともありましたが、今や最後の1軒となってしまいました。い草の栽培に、冬の寒さという自然の厳しさを取り入れおり、丈夫で強靭なものを生み出しています。

佐賀県のい草は1592年に栽培されたのがはじまりとされ、最盛期は300軒ほどの農家があったらしいですが、今では1軒となりました。

畳縁をチェック

畳縁

畳の補強と装飾の目的で付けられるのが畳縁です。素材は化繊から綿、麻、絹の順で高価になります。触り心地という面でもこの順番でよくなりますが、耐久性においては逆になります。

模様については、高級品になるほど無地になっていく傾向があります。昔は畳縁によって座る人の地位や、身分を規制する役割があったらしく、神社や仏閣などの格式を求められる場所の畳縁は、今でも決められています。

有害な科学物質が使われていないかチェック

新しく買う畳床に藁が使われているものは、ダニやその他の害虫が発生しないように、JISにより防虫処理が義務付けられています。その防虫処理に、フェニトロチオンやフェンチオンといった、有機リン系殺虫剤が使われている事があります。

これは、シックハウス症候群を起こす恐れのある物質です。JIS規格の畳床は、こういった殺虫剤を染み込ませたシートが入っている場合、表示する義務があります。

この表示をチェックして、危険な物質が使用されているものは避けるようにしましょう。畳表にも危険は潜んでいます。

マラカイトグリーンという着色料で、い草を緑色に染めることに使います。マラカイトグリーンは、発がん性の高い物質であると指摘され、食品への使用が禁止されています。

さらに、水溶性で汗などで溶けやすく、体内に吸収される恐れもあります。特に安い畳は色むらを誤魔化すために、こういった着色料を大量に使っている場合があります。

このような有害物質を使っていないかの確認も、購入先などで聞いてみましょう。

まとめ

BECOSでは、モダンで普段使いできる畳のラグやマットを多数取り揃えております。ぜひ、ご覧ください。