つげ櫛は美髪にも効果的!お手入れ方法や選び方・本格派向け薩摩つげのおすすめ商品も紹介

日本の伝統工芸品「つげ櫛」

つげ櫛は美髪にも効果的!お手入れ方法や選び方を紹介【本格派向け薩摩つげのおすすめ商品も】

つげ櫛とは

つげ櫛は、つげの木を材料とする櫛。奈良時代の『万葉集』にもつげ櫛のことを詠んだ歌があるほど歴史は古く、受け継がれてきた技で、手間と時間をかけて作られる日本の伝統工芸品でもあります。

現代においても、日本髪用の髪結いになくてはならない道具として、力士や舞子さんたちに親しまれています。また、使用感や装飾の美しさから、近年はふだん使いやプレゼント用として、若い女性にも人気です。

つげ櫛はどうやって作られるの?

伝統的なつげ櫛は、驚くほどの手間と時間をかけて作られます。工房によって作り方は異なりますが、つげ櫛の基本的な作り方を見ていきましょう。

木材の準備

原料の木を切り出し、割れやすい芯を除いて製材します。日陰で干し乾燥させますが、水分が出て木が反り返るのを矯正するために行なわれるのが、つげ櫛制作に欠かせない「輪締め」。製材を隙間なく輪っか状に束ねます。

束ねた板の束を、つげのおがくずを燃やした炉で数日間燻製乾燥。燻すことで、木材がしまって丈夫になり、防虫効果も得られる先人の知恵です。

その後さらに自然乾燥させますが、1年~10年、長ければ数十年ものあいだ寝かせ、品質を十分安定させます。

かたちを整える

ゆがみを直すためにかんなをかけたら、歯を作ります。「歯立て」や「歯挽き(はびき)」と呼ばれ、のこを挽いて一本ずつ櫛の歯を作っていきます

つぎに、やすりを使って歯形を調整。これを「歯ずり」と言いますが、櫛どおりを左右する重要な工程です。数種類のやすりを使い分け、何回もていねいに磨いていきます。古くは、やすりや磨きの工程には、トクサと呼ばれる天然素材が使われました。傷が付きにくいとして、今も高級な製品などにはこだわってトクサを使う職人もいます。

その後、持ち手部分をカットするなど全体のかたちを整えます。

椿油を染み込ませる

つげ櫛は椿油を染み込ませて作られます。櫛を椿油につけ込み、自然乾燥させたあと磨き込んで完成です。

つげ櫛の魅力

つげ櫛は美髪に効果がある!

髪を傷める原因になる静電気が起こりにくい

美髪を目指す人にとって大敵となるのが静電気。ブラッシングによる摩擦で静電気が起きると、髪の毛が絡んだり、抜け毛や枝毛、切れ毛の原因になったりします。

つげ櫛は、ほかの一般的なヘアブラシよりも静電気が発生しにくいのが特徴。髪が傷むのを防ぐのに効果的です。

髪に自然なツヤを与える

つげ櫛を使って髪をとかすと、櫛に染み込んだ椿油の潤いや栄養分が、髪の毛の一本一本に行きわたります。パサついた髪にも自然なツヤが出て、しっとりまとまりやすくなるでしょう。髪表面のキューティクルの向きを整える効果もあると言われています。

頭皮へのマッサージ効果も

つげ櫛は、頭皮へのマッサージ効果が大きいのも魅力。しっかりとしたかたさとしなやかさで、ブラッシングの際に適度な刺激になり、頭皮の血行を促進してくれます。また、櫛に染み込んだ椿油の潤いや栄養分も、頭皮には好影響。頭皮環境の改善につながります。

髪のうねりやくせ毛も、頭皮の毛穴のゆがみや血行不良などが原因と言われています。つげ櫛を習慣的に使うことで、髪質改善にも効果が期待できるかもしれないですね。

つげ櫛はきちんとお手入れすれば長く使える!

つげ櫛と言っても、国産のつげの木で作られたもの、外国産のつげの木で作られたもの、桃の木などつげ以外の木で作られたものなどがあり、100円ショップで買えるものから数万円するものまでさまざまです。国産の「薩摩つげ」から作られるつげ櫛は櫛としては高価ですが、強度と弾力性を兼ね備え、すぐれた耐久性でお手入れをして大切に使えば何十年も使用できます

使い込むほどに自然なあめ色に変化していくのも魅力。薩摩つげのつげ櫛なら、一生ものの道具として愛用でき、子どもや孫へ世代を超えて引き継いでいくこともできますよ。

つげ櫛のお手入れ方法

つげ櫛は適切なお手入れをしてあげることで長く愛用できます。ふだんは絡まった髪やほこりを取り除くだけで十分ですが、月に一回程度オイルを使ってケアしてあげましょう。汚れを落として美しさを保つとともに、櫛に油分を補い、つげ櫛が持つ機能性を維持できます。

つげ櫛のお手入れに使うオイルは?

つげ櫛のお手入れに使うオイルの定番は椿油。椿油は皮脂にも多く含まれるオレイン酸が豊富で、髪になじみがよく、頭皮の乾燥を防いだり髪そのものに潤いを与えるなど、ヘアケアに効果があるとされています。

ほかにも、あんず油やオリーブオイルなどの植物性油でも問題ありません

つげ櫛のお手入れの手順

ティッシュペーパーやコットンに椿油などの植物性オイルをつけ、櫛全体を拭きます。歯ブラシや綿棒などを使って歯のあいだの汚れを落とし、歯一本一本にもしっかりオイルをなじませましょう。乾いたティッシュペーパーで余分な油をふき取ったらお手入れ完了です。

しつこい汚れを落としたい場合やしっかり油を染み込ませたい場合は、ビニール袋などにオイルとつげ櫛を入れ、汚れの程度に応じて30分から一晩ほどなじませてから作業をするといいでしょう。

つげ櫛のお手入れ&使用上の注意点

つげ櫛は水分に弱いため、水洗いでのお手入れは厳禁。歯が歪むなど破損の原因になります。ふだんの使用時も、濡れた髪に使用するのは避けましょう。

また、つげ櫛は熱にも強くないので注意。もし濡れてしまっても、ドライヤーで乾かしたり日光に当てたりせず、自然乾燥させます。お風呂上りやスタイリングの際も、ドライヤーやヘアアイロンといっしょに使わないようにしましょう。

つげ櫛の選び方

美髪効果など機能的で、伝統工芸品としても価値があるつげ櫛。しかし、種類が豊富でどれを選んだらいいか分からないという方もいるでしょう。ここからは、自分にぴったりのつげ櫛を選ぶポイントをご紹介していきます。

つげ櫛の材質をチェック

薩摩つげ

つげ櫛の材料として使われるなかでもとくに上質なのが鹿児島県産の「薩摩つげ」。成長がゆっくりで年輪の幅が狭いことから、きめが細かく弾力があって丈夫なのが特徴です。お手入れをしながら一生ものとして大切に愛用したい方は、薩摩つげのつげ櫛を選ぶのがおすすめです。

本つげ・あかねつげ

「本つげ」と記されているものは多くの場合、外国産のつげや、つげ以外の木材を材料にしています。また、「あかねつげ」のつげ櫛も多く販売されていますが、こちらはつげ材によく似たあかね科の樹木で作られたつげ櫛です。

本つげやあかねつげは、質や強度の面で薩摩つげに劣りますが、リーズナブルなのが魅力。気軽につげ櫛に挑戦してみたい方は本つげやあかねつげのつげ櫛を選んでもいいでしょう。

つげ櫛の形状

つげ櫛といっても、さまざまな形状があります。用途や髪質などを考慮して、自分に合うものを選びましょう。

つげ櫛のなかでもっともスタンダードなのは「解櫛」。端から端まで歯があり、持ちやすい形状で毎日のブラッシングに適しています。

携帯用やプレゼント用には、小ぶりでデザイン性も高い「花櫛」や「半月櫛」がぴったり。花櫛は、木彫りや漆塗りなどが施された華やかなタイプ。半月櫛は、コロンとしたかわいらしいフォルムが特徴です。花櫛・半月櫛は和装用の髪飾りとしても活用できます。

ほかにも、歯が細かく持ち手付きで、ヘアセットに適した「セット櫛」、荒く深い歯で、パーマやくせ毛の方にぴったりな「パーマ櫛」、持ち手付きの「手付櫛」・「男櫛」などがあります。なかには、ブラシタイプを用意しているお店もありますよ。

つげ櫛のサイズ

つげ櫛のサイズは「寸」で表記されます。1寸は約3cm。自宅用なのか携帯用なのか、用途に合うサイズを選びましょう

家のなかだけで使うなら5寸以上ある大きめサイズ、携帯用や子ども用なら3~4寸のコンパクトなものがおすすめ。中間の4.5寸サイズであれば、自宅での毎日のお手入れにも携帯用にも便利に使うことができるでしょう。

つげ櫛の歯の間隔も確認

つげ櫛は製品によって歯の間隔が異なります。ショートヘアや毛量が少なめの方には、歯の間隔が細いものがおすすめ。パーマやロングヘアの方には、歯が荒いものが適しています。つげ櫛を選ぶ際には、歯の間隔が髪型や毛量などに適しているかどうかもしっかりチェックしておきましょう。

薩摩つげのつげ櫛おすすめ3選

近ごろは100円ショップなどでもリーズナブルなつげ櫛が売られていますが、せっかくなら上質なつげ櫛を買って、大切に使ってみてはいかがでしょうか。ここからは、薩摩つげで作られたつげ櫛のおすすめ商品をご紹介していきます。

京都の老舗が作る本格つげ櫛
本物を手にするよろこびを味わえる!

十三や工房 トキ櫛

明治13年創業の京都の老舗「十三や工房」。伝統を大切にしながらも、品質の向上や手にしやすい価格を実現するために、一部最先端技術を取り入れるなどつねに技術革新に取り組んでいます。それでも、8割はベテランの職人による手仕事。7年以上の歳月をかけてていねいに作られるつげ櫛は、本物を手にするよろこびを与えてくれるでしょう。

こちらは、製材後10年以上寝かせたつげ材で作られた解櫛。スタンダードな形状とシンプルなデザインで、幅広い方におすすめです。

十三や工房
トキ櫛

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鹿児島県指定の伝統的工芸品「薩摩つげ櫛」
修理対応してくれるのもうれしい!

喜多つげ製作所 解櫛 彫 ケース付 つばき

つげの産地として知られる鹿児島県の薩摩地方。江戸時代から櫛が作られる歴史ある土地で、つげ櫛は「薩摩つげ櫛」として鹿児島県の伝統的工芸品に指定されています。薩摩つげ櫛を作る 「喜多つげ製作所」では、伝統の技を受け継ぐ職人が、使いやすさと美しさを追求。ていねいに商品を制作しています。また、万が一歯が折れたり割れたりした際に修理対応してくれるのも魅力です。

椿の彫刻が施された上品なつげ櫛。せっかくならデザインにもこだわりたいという方におすすめです。

喜多つげ製作所
解櫛 彫 ケース付 つばき

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大阪府の伝統工芸品のつげ櫛「和泉櫛」
プレゼントにもぴったりなキュートなデザイン!

つげ櫛工房 辻忠商店 つげさん櫛 ケース付 さつまつげ

大阪府貝塚市は代表的なつげ櫛の産地。日本最古の櫛産地と言われ、「和泉櫛」の名で大阪府の伝統工芸品にも指定されています。そんな貝塚市に工房を構える「辻忠商店」では、薩摩つげを使ったつげ櫛を多数ラインナップ。シンプルなものから美しい彫刻が施されたものまで、豊富な種類の中から好みに合うものを選べます。

貝塚市のイメージキャラクター「つげさん」のキュートなつげ櫛。思わず笑顔になってしまうような遊び心のあるデザインで、プレゼントにもぴったりです。ケース付きなので携帯用にも便利。

つげ櫛工房 辻忠商店
つげさん櫛 ケース付 さつまつげ

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お気に入りのつげ櫛を選んで使ってみよう!

きちんとした品を選び、お手入れしながら使えば長く愛用できるつげ櫛。美髪にも効果が期待できる優れた伝統工芸品です。ぜひお気に入りのつげ櫛を見つけてくらしに取り入れてみてくださいね!