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やちむんのお皿って、どことなく沖縄の風や雰囲気を感じられて、食卓に一つあるととてもほっとしますね!私もそんなやちむんが大好きで、ついいくつも欲しくなってしまいます。
今回は、料理をおしゃれにするやちむんの皿を、おすすめ人気作家8人の作品から選んで紹介したいと思います。
一つ一つの器を紹介する前に、まずはやちむんの皿の魅力と、おしゃれで使いやすい皿の上手な選び方について、説明したいと思います。
「やちむん」とは、陶器一般を表す「焼き物」という言葉を、沖縄風に発音したものです。
よく「やむちん」と間違われることがありますが、「焼き=やち」「もの=むん」と音が変化したことがおわかりいただければ、覚えやすいはず。
やちむんの特徴は、他の産地のものに比べて、ぽってりとした厚みがあることです。
あたたかみがあり、沖縄の大地の力が感じられるような、ダイナミックさが魅力です。
やちむんは、「やちむん通り」で知られる那覇の壺屋や、「やちむんの里」で有名な読谷村を中心に沖縄各地で作られており、それぞれの窯元やセレクトショップなどで買うことができます。
やちむんは、焼き方によって大きく分けて二つの種類があります。
「荒焼(あらやち)」は、釉薬をかけずに土を焼しめた焼き物で、大胆な力強さが魅力です。
「上焼(じょうやち)」は、赤い陶土に白く化粧がけをし、釉薬をかけた焼き物です。
釉薬の種類により、やちむんに特徴的な褐色、黒、緑色、また海のような美しいブルーが生まれます。
釉薬で絵付けした「染付」や、彫刻で文様を施した「線彫り」、化粧泥などで模様を描く「いっちん」などの技法で装飾されたものもあります。
やちむんには、沖縄の豊かな自然をモチーフにした物がよく見られます。
「唐草模様」や「魚紋」「海老紋」などは、子孫繁栄や長寿を表すものとして、伝統的によく描かれ、引き出物としても好まれます。
やちむんの魅力は、何と言っても、青い海や明るい太陽、緑濃い木々など沖縄の美しい自然と、そこに生きる人々のおおらかな気風を感じさせるところでしょう。
伝統的なぽってりしたあたたかみのあるものから、最近の薄手で軽くシンプルもの、モダンなものまで、やちむんには私たちが惹かれる沖縄の息吹があふれています。
やちむんと一言で言っても、実に様々なスタイルがあります。
ぽってりとした厚手で素朴な器に、唐草文様を描いたような伝統的なスタイルから、パスタなどの洋風な料理も合うシンプルでモダンなもの、また北欧の食器を思わせるようなカラフルで楽しい絵付けのものまで、「これがすべてやちむん?」というくらい、色々なスタイルがあります。
多様なスタイルを持ちながらも、すべてに共通するのは、「伝統を学んだ上で自由な表現を追求していること」「料理が映え、日常の食卓で使いやすい器であること」です。
長寿で有名な沖縄らしく、大御所と呼ばれる作家たちも、生涯現役で活躍することが多く、磨き抜かれた技をさらに研鑽しています。
中堅としてひっぱりだこの作家、また新進の若手作家たちも、著名な窯元で伝統の技を学んだ後、自分なりの器を追求しています。
伝統の模様を描きながらもその筆致とセンスで、モダンな輝きを持たせる作家、色味や形・絵柄などの工夫で和食にも洋食にも合う器を作る作家、釉薬を研究して、今までにない色を作りだす作家・・・。
工夫を重ねつつ、どの作家も、ただ見た目に美しいだけではなく「料理が映え、日常の食卓で使いやすい器であること」を大切にしている様子がうかがえます。
では、ここで、料理をおしゃれに演出するやちむんの皿の選び方を、具体的に見ていきましょう。
やちむんのうつわには、様々な色彩があります。
特にうつわのベースとなる色合いから、自分のテイストに合ったおしゃれな皿を選ぶことができます。
【グレー・白・黒】
伝統的なやちむんの色である、土色を生かしたグレーの皿や、マットな白化粧を施した皿、またクールな印象の黒の皿など、モノトーンの色調の皿は、オールマイティで食卓が必ずおしゃれになります。
シックなだけではなく、どこかあたたかみを感じさせるのが、やちむんならではの魅力です。
【青】
あざやかなコバルトブルーは、やちむんを代表する色彩の一つです。
一口にブルーと言っても、サンゴ礁を連想させる明るいブルーから、古代のペルシャを連想させるオリエンタルなブルーまで、様々な色調があります。
あざやかなブルーは、気分を盛り上げてくれるだけではなく、どんな料理を盛り付けてもおしゃれに見せてくれます。
【赤などはっきりした色】
従来のやちむんは、和食の家庭料理などが似合う素朴な味わいのものが大半でしたが、最近ではイタリアンなど洋食にも合う、洗練されてシンプルなデザインが増えています。
赤やグリーンなど、従来のやちむんにもあった色彩を大胆に使った皿などは、和食だけではなくパスタなどを盛り付けても映え、おしゃれで食卓のアクセントになります。
伝統的なやちむんにも、大皿・豆皿、椀など色々な形がありますが、通常の丸い形の皿だけではなく、例えば四角形の皿や、円形でも中央の料理を盛り付ける部分がくぼんだものなど、少し個性のある形を選ぶと、食卓に変化が生まれ、おしゃれな感じになります。
やちむんの典型的な文様は、唐草文様や魚文様など、自然からのモチーフが多いのですが、その他にも伝統的な文様として、水玉模様のような「点打ち」などもあります。
点打ちや、ダイナミックな線描を使って、幾何学的な模様を描いた皿、また白や黒・グレーなどのモノトーンの地色に、線彫りでほのかに模様をあしらった皿などは、状況を選ばずおしゃれに使えて重宝します。
それではここで、多様な魅力を持つやちむんの中でも、シンプルかつ洗練されたデザインで、様々な食卓のシーンをおしゃれに演出してくれる皿を、やちむんの人気作家8人の作品から選んで紹介したいと思います。
京都出身の壹岐幸二さんは、1986年に沖縄県立芸術大学に一期生として入学しました。
そこで、将来の師匠となる沖縄陶芸界の大御所・大嶺實清さんと出会います。
最初の授業で大嶺氏に見せられた古い沖縄の陶器にほれ込んだ壹岐さんは、大嶺工房で修行後独立し、かつての王朝文化を伝える沖縄陶器の美を理想に、作品作りをされています。
壹岐さんの作品と言えば、美しい白地に流れるような藍の染付といった、伝統に現代的な洗練を取り込んだスタイルのものが代表的ですが、今回はその鮮やかな色づかいで人気の、「mintama」シリーズの皿と、「ペルシャプレート」を紹介します。
「mintama(みんたま)」とは、沖縄で「目玉」を表す言葉だそうです。
かつて湧田焼で作られていた皿を、モダンにアレンジしたこのシリーズには、鮮やかな赤、ぺルシャブルー、黒の3種類があり、くっきりした色に料理がよく映えます。
大胆なデザインが魅力的で、またくぼみがあるので料理を盛り付けしやすくなっています。
和食はもちろん、パスタなどを盛り付けるのにもぴったりです。
こちらは、本当に沖縄の海そのもの、といった美しいコバルトブルーの皿です。
皿の縁が一か所ひねりあげたデザインで、スタイリッシュな上、持ちやすくなっています。
鮮やかな青に気分も上がり、またどんな料理を盛り付けても、おしゃれに映えることうけあいです。
宮城正幸さんの作る器は、シンプルで使いやすく、かつ力強さと気品があり、日々の食卓、またおもてなしの時にも、頼れる存在です。
宮城さんは、上に紹介した壹岐幸二さんのもとで10年間修業した後、2013年に独立しました。
宮城さんの器づくりのモットーは、「シンプル・味わい・伝統・モダン」。
使いやすいように、日々の生活に溶け込むように、どんな料理でもおいしく見えるようにという、宮城さんの器づくりに対する真摯な思いと、確かな技術がその作品からにじみでているようです。
宮城さんの当初の代表作は鮮やかなペルシャブルーなど、器そのものが見栄えするものでしたが、この黒釉の皿は、料理が見栄えすることを一番に考えて作られたものです。
黒・白・灰をベースにしたモノトーンの器のシリーズは、シンプルだからこそ、土の質感や釉薬の美しさが際立ち、また料理がとても美しく映えます。
上の黒釉の皿のシリーズで、こちらは灰色の釉がベースになっています。
海の水をすくいとったような、透明感のある青の釉薬がとても美しく、シンプルかつ飽きのこない、毎日でも使いたいような皿です。
白化粧地に染付の絵柄、という伝統的なスタイルですが、シャープな四角のフォーム、端正な筆致と、モダンにアレンジされた文様により、現代的で洗練された雰囲気になっています。
宮城さんの他の作品同様、シンプルでどんな料理も映え、またそのフォームと筆づかいにほれぼれする皿なので、いくつもあるモチーフを集めたくなります。
眞正陶房は、もともと酒甕を作る工房でしたが、現在は安藤貴美枝さん制作の、のびやかでアーティスティックな器の数々も販売しています。
「こころが豊かになれるモノを作り届けたい」という安藤さんのモットーそのものに、団らんの場をより楽しくし、料理をよりおしゃれにする個性的で魅力的な作品が目白押しです。
水彩画のような、瑞々しい色彩が魅力の大きめサイズの皿です。
真ん中の深い緑はにじみが美しく、サンゴ礁の海の少し深くなったところを眺めているような気持ちになります。
皿のふちの濃い茶のストライプが皿全体をひきしめ、スタイリッシュで使いやすい皿になっています。
明るい沖縄の海を思わせる、ターコイズブルーが素敵な皿です。
白い唐草模様は、波間にうかぶ泡にも見えて、モダンにデザインされているだけではなく、明るい色調が、どんな料理にも華を添えてくれます。
新里竜子さんは、沖縄の南端、糸満市で制作していらっしゃる女性作家です。
「ナンタンポタリ」という工房名も、「南端」+「ポッタリー(英語で陶器のこと)」を合わせてつけた名前だそうです。
新里さんの作品は、ブロンズのような輝きを帯びる、新しい素材感が特徴です。
優美でのびやかなラインの「しのぎ」は大変魅力的で、芸術品そのものです。
新里さんの作品には植物をモチーフにしたものが多数ありますが、この皿も、一輪の花そのものを形どっています。
あたたかみのある粉引に、のびやかなタッチで「しのぎ」が施されており、ほのかに見える金も上品で、どんな料理にも似合う一皿です。
深さがあるので、汁気がある料理の盛り付けにも活躍します。
陶器とは信じられないような、むしろブロンズのような金属に見える、なんともいえない質感が魅力的です。
リムに施されたのびやか「しのぎ」は、器の裏側いっぱいに続いており、横から見ても美しいように作られています。
表情豊かなブロンズ色は、クラシックな料理にも、現代的な食卓にも合い、おしゃれなテーブルを演出してくれます。
眞喜屋修さんは、沖縄出身で、沖縄県立芸術大学卒業後、最初に紹介した壹岐幸二さんと同じく、沖縄の焼き物界の重鎮である大嶺實清さんの工房で修行します。
7年間の修行の後、2001年に独立して陶房眞喜屋を開き、以来、琉球王朝時代の焼き物の美を理想にしつつ、現代的な洗練されたセンスを交えて、魅力的な器を制作されています。
眞喜屋さんの作品には、白地に染付で伝統柄を描いたものが多いのですが、絶妙な色合いとのびやかかつ品格のある筆致で、他と一線を画しています。
唐草模様という伝統的な絵柄を、大胆でのびやかなタッチで、モダンにアレンジしています。
白地に青で描かれた皿の表面と対照的に、力強い土色の高台が、皿の美しさをさらに引き締めてくれます。
卓越した絵つけの美しさに加え、力強さと品格を備えた皿は、和食はもちろん、洋食もセンス良く盛り付けることができ、日々の食卓やおもてなしに欠かせない一皿になること請け合いです。
粉引に褐色(茶色)のドット(点)柄がデザインされた、シンプルで使いやすい皿です。
ドット柄は、やちむんの伝統模様で「点打ち」と呼ばれますが、一枚一枚、のびやかにセンス良くちりばめられた点の模様が、モダンな雰囲気を醸し出しています。
シックな色合いが、どんな料理にも合い、おしゃれに見せてくれます。
富山県出身のポープ奈美さんは、会社勤めを経た後、やちむんの魅力に惹かれ、沖縄にやってきました。
二つの著名な窯元で修行した後、2008年に「180+(ワンエイティプラス)」を開設します。
パートナーのグレッグさんが独自に開発した釉薬を用いて、他に類を見ない、透明感のある美しい色彩の器を制作されています。
特に青や緑の釉薬を用いた器は、海や星空を連想させ、その美しさにぜひ手元においてみたい、という気持ちになります。
透明感のある緑の釉薬が、濃淡をつけてかけられていて、そこにさりげなく白いドットがちりばめられている様子が、まるで沖縄の海を見ているようです。
釉薬や色付けに工夫を凝らしながら、どこまでさりげなく、沖縄の自然をすくいとったような美しい器は、日々の食卓、またおもてなしの食卓をおしゃれに演出してくれます。
市松模様が、ポープさん独特の透明感のある釉薬で描かれており、美しい色調にうっとりする一皿です。
ぽってりしてぬくもりがあり、かつモダンな模様なので、お惣菜をよそったり、ティータイムにおやつを載せたり、色々な場で活躍してくれます。
大阪出身の木村容二郎さんは、沖縄県立芸術大学の大学院を卒業後、読谷山焼で修行、その後2013年に独立されました。
あたかかな土の感触が残る地色に、カラフルだけれどマットでなじみやすい色彩を大胆にちりばめた皿は、モダンで遊び心があり、かつ薄くて軽いので扱いやすく、新しいやちむんの息吹を感じさせます。
丸や四角や、大胆な線などで模様が描かれた器は、親しみやすさと同時にシックさも持ち、木村さんの類を見ない個性と、センスの良さがにじみ出ています。
さまざまな色彩が用いられることが多い木村さんの器ですが、あたたかみのある黒で模様が描かれたものは、木村さんの作品の中でも定番です。
土の色に大胆に黒で模様が施された皿は、おしゃれでどんな料理にも合います。
また名前の通り「かくかく」と描かれた模様は、食卓に遊び心を加えてくれます。
雲皿とありますが、梅の花のようにも見える、楽しい形の皿は、あたたかい土の地色に、ワイン色のような赤褐色が素敵です。
「じーまみー」とは、沖縄で「ピーナッツ」のことを指すそうです。
珍しい形の皿は、食卓のアクセントになり、かつシックな色合いで、テーブルの他の器ともしっくりなじみます。
大阪出身の芝原雪子さんは、読谷村の山焼北窯で、上で紹介した眞喜屋修さんについて修行した後、2010年に「工房コキュ」を開設します。
土の力強さを生かす、伝統的なやちむんのスタイルを継承しつつ、形や柄に女性らしいセンスが生かされた、使いやすい芝原さんの器は、とても人気があります。
タタラというのは、ロクロを使用せず、陶土をたたいて伸ばしたものから作られた器です。
小さな四角の皿を二つ合わせた形のこの2連長皿は、隣り合った皿の色や刻まれた模様の対比が楽しく、小柄ながらも食卓のアクセントになります。
塩とこしょうや、薬味、箸休めなど、少量のものをおしゃれに盛り付けることができます。
丸みをおびた角の六角皿は、沖縄の土の力をそのまま感じさせるような器です。
シンプルなラインで彫り込まれた矢羽根模様が、素朴かつモダンな雰囲気です。
盛り付けたものの良さを最大限に生かして、おいしそうに見せてくれます。
伝統的なものからモダンなもの、また素朴なものから洗練されたものまで、やちむんには実にさまざまな種類があります。
そんなやちむんの作品に共通するのは、南国沖縄の海や空の美しさ、大地の力強さ、またおおらかな気風を感じさせてくれるところです。
個性豊かな作家さんたちが、「使いやすく、料理が映えるように」心をこめて作ったやちむんの皿を手に入れ、日々の食卓やおもてなしのテーブルを、おしゃれに演出してみませんか?
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