香りを楽しむ高級扇子「白檀扇子」!魅力や本物かどうかの見分け方・取り扱い方法まで紹介

白檀扇子の魅力とは?

白檀扇子は香りを楽しめる扇子

「白檀扇子(びゃくだんせんす)」は、白檀を使って仕立てられる扇子です。白檀はインドやインドネシアなどに生育している常緑樹で、英語名は「サンダルウッド」。仏壇などに供える線香の材料としてもなじみ深い香木ですが、お香だけでなく数珠や扇子などの工芸品の材料としても使われます。

中国蘇州の工芸品でおみやげとしても人気の「檀香扇(たんしゃんせん)」などが知られていますが、日本でも伝統工芸品「京扇子」などで白檀扇子が作られてきました。

白檀は常温でも香るのが特徴。白檀扇子で扇ぐと、扇子から上品な白檀の木の香りが漂います。白檀扇子は涼を取る目的以上に、香りを楽しむアイテムとして使われる扇子です。

心地よいだけじゃない!白檀扇子の香りの効能

白檀は、ほんのり甘い爽やかな香り。国や文化の垣根を超え、世界中で愛される人気の高い香りです。日本にも仏教の伝来とともに伝わり、古くから日本人に親しまれてきました。

また、香りはアロマテラピーなどにも使われますが、白檀の香りも心地よいだけでなく体にうれしいさまざま効能があると言われています。白檀扇子を使うことで、心身のバランスを整える効果も期待できますよ。

白檀の香りが持つ心への効能

白檀の香りには、鎮静作用やリラックス効果があると言われています。仏教やヒンドゥー教の寺院でも、古くから白檀が焚かれ瞑想に用いられてきました。

怒りや興奮を鎮め、穏やかで深くリラックスした状態に導いてくれるため、ストレスを感じるときや精神的に不安定なときにぴったり。また、勉強や仕事に集中したいときにも効果的です。

ただし、鎮静作用もあり、うつ状態のときは気持ちが沈みすぎてしまうおそれがあるため注意しましょう。

白檀の香りが持つ身体への効能

白檀の香りには血流を促進する効果があるとされていて、冷えやむくみの改善に効果が期待できます。

また、抗菌・消炎作用があることも知られ、去痰作用も高いとされています。のどの調子が悪いときなどに白檀扇子の香りを嗅ぐと、つらさを和らげることができるかもしれないですね。

白檀扇子は芸術的な装飾も魅力

扇子というと木に紙や布を貼ったものをイメージする方も多いかもしれませんが、白檀扇子には紙や生地が貼られず、薄い木の板を重ね糸でつづった「板扇」と呼ばれるつくりになっています。扇面を透かし彫りや描き絵で繊細かつ上品に飾ったものが一般的で、芸術的なデザインも大きな魅力です。

近年は和装だけでなく洋装でも扇子を持ち歩く人が増えていますが、白檀扇子は優美でも木のあたたかみが感じれられるナチュラルな雰囲気。一般的な扇子にくらべ、幅広いコーディネートに取り入れやすい扇子です。

白檀扇子は稀少価値も高い!

白檀扇子は高級扇子としても知られています。白檀は日本では自生していないため、インドやインドネシアなどから輸入されていますが、大量伐採があったことや世界的に需要が高いことから供給が追い付かず、原産国が白檀の伐採や輸出を制限。扇子に加工できる良質な材料の入手が困難な状態が続いています

そのため、白檀扇子を取り扱う専門店の数も減り、老舗店でも白檀扇子の確保が難しいのが現状です。また、国内では白檀を加工する職人もいなくなり、わずか一人だけしか残っていないそう。白檀扇子はとても希少価値の高い扇子になっています。

白檀扇子の値段は?

白檀扇子は材料の産地によって値段に差がある

白檀扇子は材料となる白檀の産地によって価格が大きく異なります。香りの高さで知られ高級なのがインド産の白檀。とくにインドのマイソール地方で育った「老山白檀(ろうざんびゃくだん)」は最上級の香りとして有名です。しかし、インド政府によって保護されていて、現在では入手困難。値段も10万円を超えるものが少なくありません。

インド以外のインドネシア、オーストラリアなどの産地の白檀を使ったものでも、最低3万円~5万円はするようです。

合成香料で香りを付けた商品なら手ごろな価格で手に入る

本物の白檀を使用した白檀扇子は高級ですが、手ごろな価格で白檀扇子の雰囲気を楽しみたいなら、白檀以外の木材に白檀の香りのエキスや合成香料を付けた商品を選ぶという選択肢もあります。本物の白檀を使った白檀扇子には敵いませんが、数千円程度で手に入るため、割り切って使うぶんにはいいでしょう。

一時的に香りをつけているだけなので時間が経つと香りがなくなってしまいますが、オイルなどで再び香りを戻せば長く楽しむことができます。

白檀扇子が本物かどうかの見分け方

白檀以外の木材に合成香料などを付けた白檀扇子も、白檀扇子として広く出回っています。では、白檀扇子が本物かどうか見分ける方法はあるのでしょうか。

現在は合成香料の白檀の香りも広く流通しているため、合成香料の香りを白檀の香りと認識している方も多いかもしれません。しかし、本物の白檀は合成香料よりずっと控えめで、奥深い上品な香りがします。

また、合成香料を付けた白檀扇子だけでなく、本物の白檀を使った白檀扇子も時間の経過とともに香りが薄れてしまいますが、本物の白檀は表面以外からも香りが出るため、手入れをすると香りが戻ってくるのが特徴です。熱いおしぼりでこするなどして香りが復活すれば本物の白檀扇子だと判断できます。

ただし、購入の段階で見分けるのはやはり難しいでしょう。価格が安すぎるものは避け、表記をよく確認するとともに、老舗の扇専門店など信頼できるお店で探してみるといいですね。

白檀扇子の取り扱い方

白檀扇子の保管方法

白檀扇子は外気に触れたままにすると香りが薄くなってしまうため、保管の際は桐の箱に入れておくことをおすすめします。

また、持ち運ぶ際も扇子袋を活用するといいでしょう。貴重な白檀扇子の扇面や扇骨が破損してしまうのを防ぐのにも役立ちます。

扇子袋の商品を見てみる

白檀扇子の香りを復活させる方法

白檀扇子の香りが薄くなってしまっても、それは表面の香りが飛んだだけ。手入れをすることで白檀の心地よい香りを復活させることができます。

香りが薄れてきたと感じたら、よく絞った熱いおしぼりでふくなどして香りを戻してあげましょう。

白檀扇子の修理

白檀扇子を使っていると、骨が折れたり、糸が切れてしまったりと壊れてしまう場合もあるでしょう。白檀扇子は貴重なため、破損してしまったからと諦めてしまうのはもったいないですよね。そんなときは、購入したお店や修理対応をしてくれるお店に相談してみましょう。

京都で京扇子の製造から販売までを一貫して行っている扇子専門店「なかにしや京扇」は、扇子の修理に対応してくれるお店のひとつです。扇子を扱うお店でも修理対応していない場合も多いので、購入した店舗で扇子の修理ができなかった場合や、お母さんなどから受け継いで購入元が分からない場合などは相談してみるといいですよ。

「なかにしや京扇」の公式サイトを見てみる

白檀扇子を取り扱うお店は?

合成香料などで白檀風の香りを付けた白檀扇子はたくさん出回っていますが、本物の白檀を使った白檀扇子は稀少。取り扱っているお店が少なく、在庫限りという場合が多いのが現状ですが、白檀扇子を探すのにおすすめのお店をいくつかご紹介します。

白竹堂

1718年創業の老舗扇子店「白竹堂」。伝承の技を駆使した京扇子や古典的な扇子から、モダンな扇子まで幅広い商品を扱っています。オンラインショップでも白檀扇子が見つかることがあるのでぜひチェックしてみましょう。

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舞扇堂

1200年以上の歴史を持つ京都の扇子専門店「舞扇堂」。 白檀扇子を含め、幅広い種類の扇子の製造・販売を行っています。オンラインショップでも白檀扇子を扱っていますが、WEB購入の場合は「香りのイメージが違った」などの場合でも返品に応じてもらえるので、安心して購入できるでしょう。修理にも無期限で対応してもらえます。

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銀座かなめ屋

1934年創業の和装小物の専門店「銀座かなめ屋」。白檀扇子の原料の確保が困難になるなか、根気強く良質な白檀扇子を探して仕入れたり、製作したりして販売しています。常時取り扱いがあるわけではないようですが、オンライン販売もされているので定期的にチェックすると掘り出し物に出会えるかもしれないですよ。

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きっと大切な宝物に!白檀扇子を使ってみよう

一般的な扇子とはひと味違う魅力がある白檀扇子。高級品ですが、価格以上の価値が感じられてきっと大切な宝物になるでしょう。類似品などに注意しながら、信頼できるお店で探してみてくださいね。