陶工ごとに手法が違う!清水焼・京焼の特徴

Journal編集長
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清水焼は京都を代表する伝統工芸品の一つですよね!でも清水焼と聞いて、どんな焼き物を思い浮かぶかというと、人それぞれだと思います。なぜ、清水焼といってもイメージする焼き物が違うのか、その理由や清水焼を選ぶポイントなどの豆知識をお伝えしたいと思います!

京都を代表する伝統工芸に「清水焼(きよみずやき)・京焼」があります。陶工の数だけ種類があると言われる清水焼は、清水寺へ続く清水坂の焼き物の総称でした。

清水焼が「京焼」とも呼ばれるのは、かつての八坂焼や音羽焼などの名残だそうです。

茶の湯が隆盛を極めた桃山時代には、京都をはじめ日本各地で多種多様な茶器がつくられ茶人や公家・寺などに献上されました。

さらに江戸時代の京都には野村仁清と尾形乾山など全国に名を轟かせる名工が登場します。

清水焼は現代においてもほぼすべてが手づくりで、陶工ごとに手法の違う幅広さも魅力ではないでしょうか。

陶工それぞれの味わい深いさは、古の昔から伝わる確かな技術と審美眼の集大成なのです。

「決まった手法がない」のが特徴の清水焼とは


京都の清水焼は、「清水焼特有の決まった手法がないのが特徴だ」とよく言われます。

これは清水焼発祥の地・清水寺の辺りに、焼き物に適した土がなかった事に由来します。土がなければどうするか。

ここで古の清水の陶工たちは発想を転換させます。それぞれの陶工がそれぞれの地方から土を取り寄せ、その土を混ぜ合わせてそれぞれの手法技法で焼き物を焼いたのです。

この創意工夫の発想に、京都という場所の地の利が相乗効果を与えます。

天皇や貴族、武家などが好む焼き物を創ることが、使い勝手や焼きに関する技術面だけではなく、清水焼の装飾性や芸術性を高めるに至ったのです。

これこそが、京都を代表する焼き物・清水焼の特徴といえるでしょう。

清水焼と京焼はどう違うの?

清水焼は、しばしば「京焼」とも呼ばれます。これは一体、どうしてでしょうか?

江戸時代の京都では、さまざまな地域で焼き物が作られていました。そこで、清水寺周辺で焼かれていた焼き物をとくに「清水焼」と呼んでいました。

現代では、東山や山科、宇治も含めて京都の東部で作られている焼き物を、総じて清水焼と呼んでいます。

これに対して、京焼とは、桃山時代から江戸時代初期に京都で作られていた陶磁器の総称をさします。

粟田口焼(粟田焼)・八坂焼・音羽焼・御菩薩池焼など、古の京都では各地に窯元がありました。

しかし時代の移り変わりと共に、京都の窯元は減り、現代では「京焼」と「清水焼」とはほぼ同じ意味として用いられています。

清水焼の名工・野々村仁清と尾形乾山

清水焼には、清水焼の歴史を語るうえで欠かせない二人の名工がいます。江戸時代に活躍した野村仁清(ののむらにんせい)と尾形乾山(おがたけんざん)です。

野々村仁清

野々村仁清は、瀬戸で焼き物の修行をした後、京都の仁和寺前で「御室焼(おむろやき)」と呼ばれる焼き物を作っていました。

 
 
 
 
 
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雅な文化の根付く京都らしい蒔絵や屏風絵の色彩や意匠を用いた仁清の華やかな焼き物は、公家や、加賀藩(かがはん)・前田家といった大名達の心をつかみ重用されます。

尾形乾山

一方、絵師・尾形光琳(こうりん)を兄にもつ尾形乾山は、野々村仁清に学んだ後、京都の鳴滝(なるたき)で「乾山焼」と呼ばれる焼き物を作っていました。

 
 
 
 
 
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乾山の焼き物は、兄・光琳が絵付けをする合作という新しい手法でした。

また、和歌や漢詩、能といった文芸のエッセンスを焼き物におとしこむ、文芸を「当てる」遊びを開花させました。

乾山の焼き物は、茶の湯の道具としての焼き物から、鉢や皿といった器へと京都の焼き物の幅を広げる役割を担いました。

徳川幕府にうつった江戸時代において、京の雅と伝統を時代にあわせて巧みに表現した二人の天才、それが野々村仁清と尾形乾山です。

清水焼の食器を選ぶときのポイント

食べ物を盛り付ける器として清水焼を使う時には、どういった点を重視して選ぶのが良いのでしょうか。ここでは、清水焼を食器として選ぶ時のポイントをお伝えします。

食べ物といっても、和菓子をのせる、煮物をのせるなどシーンによってさまざまな種類があるでしょう。また、和食や中華、洋食と料理も多種多彩です。

そこで、まずは食べ物の好みや使う場面など、ご自分の食卓のようすをイメージしてみましょう。

清水焼の器は、大きく3種類に分けて考える事ができます。

それは、食べ物をじゃましないシンプルな「白磁」、青と白の配色がモダンな「染付」、そして多色使いの華やかな「色絵」です。

この考え方を参考にすると、3種類の中からご自分にあった器の傾向がみえてくるのではないでしょうか。

また、毎日使う器、時々使う器、大勢の時に使う器と、使うシーンによっても選択肢が変わってきます。

たとえば、色彩豊かな食べ物を盛り付ける際は食べ物をじゃましない「白磁」を、ご飯茶碗や湯呑み、マグカップなどご自分専用で使う器は個性的な「染付」を、来客用や大皿料理用の使用頻度の低い食器には少し高価な「色絵」の器を選んでみる、など。

ご自分のライフスタイルをイメージしながら食器を選ぶと、清水焼の食器が選びやすくなります。

飾る器を選ぶときの注意点

次に、花瓶や飾り皿など、清水焼の花器や大皿を飾るための器選びの注意点についてお伝えします。まず、飾る器を選ぶ際のポイントは、季節です。飾る時期が春なのか、夏の暑い盛りなのか。

四季を意識すると、器に施された絵付けが飾る時期に適しているかで判断がつき、選びやすくなります。

次に、飾る場所です。どこに飾る器なのか、そして飾る場所にその花瓶は高さがあり過ぎないか、大きすぎないかといったバランスを見ることも大切なポイントです。また、飾る場所のインテリアにあわせて色を選ぶのも大切なポイントです。

清水焼は、それぞれの陶工により作風がさまざまですので、ご自分のお気に入りの陶工の作品から選ぶのもおすすめの方法です。参考になさってください。

清水焼の基本的な取り扱い方

次に、清水焼の基本的な取り扱い方について、お伝えします。

清水焼は、使い初めに30分くらい焼き物を煮沸してから使うと、生地が十分に水を含み、汚れが付きにくくなります。特に、焼しめて作った土物(土もの)は、最初に煮沸してから使用するのがおすすめです。

大き目の鍋に、真水と一握りの米を入れ30分ほど煮沸し、一晩浸けておくと焼きが締まる効果があり、汚れや臭いの付着防止になります。

また、高台(焼き物の底の部分)にざらつきがある場合は、細かな目のサンドペーパーまたは包丁を研ぐ砥石で滑らかにしてから使うのがおすすめです。

底にざらつきのある状態のままで使うと、テーブルや棚などの家具や焼き物を傷つけてしまう場合があります。

清水焼を洗うときの注意点ですが、食器洗い機は使わないようにしましょう。洗う時は、できるだけ洗剤を使用しないよう配慮します。油もの以外は、できれば洗剤は使わずに、水かお湯で素手で洗うのがおすすめです。

台所用スポンジで洗う場合は、優しく洗うことがポイントです。油もののついた器を洗う時は、薄めた中性洗剤を使うようにします。

よく泡立てたスポンジ(柔らかいもの)で優しく洗うようにしましょう。この時、たとえクリームタイプであってもクレンザーを使ってはいけません。また、使っているうちに器に茶渋などが付いたときは、塩で磨いてお手入れします。

清水焼の器への匂いの付着防止についてですが、器に冷たい料理を盛り付ける前に、使用する約30分前に器に氷水をはっておいたり、冷蔵庫で冷やしておくと、臭いが付着しにくくなります。

温かい料理を盛り付ける際は、お湯に浸けて温めておくと油や汁気が器の表面に付着しにくくなります。

洗った後の器で最も気をつけることは、カビ対策です。清潔な木綿やガーゼのふきんなどでよく水分を拭き取って、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させてから収納しましょう。

収納する場合は、器にとっては重ねない収納が最善ですが、スペース的に難しい場合は、傷がつかないよう器と器の間に、和紙やキッチンペーパーなどをはさむと予防になります。

また、あまりに形状の異なる器同士も傷のもとですので、なるべく重ねないように注意します。

憧れの清水焼、お手入れをしながら長く大切に使いたいですね。

まとめ

BECOSでは、モダンで普段使いできる清水焼を多数取り揃えております。ぜひ、ご覧ください。

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