
祝い事から普段の晩酌に至るまで、多くの人々に親しまれている日本酒。私も日本酒が好きで酒蔵の見学によく行きます。産地や酒米、作り方で全く味わいが変わるのが日本酒の醍醐味ですよね。
とりわけ、厳選された素材と伝統の手法によって製造された高級な日本酒は、味の深み・雑味の少なさ・香りの豊かさが格別です。
この記事では、人気の高級日本酒10選を紹介。高級日本酒をより美味しく飲むためのポイントも解説。また、高級日本酒を注ぐに足る風格を持った、匠の手によって作られた高級酒器を7選紹介します。
高級日本酒を美味しく飲むための酒器選び

せっかく高級な日本酒を飲もうと考えているなら、日本酒のタイプを知っていると、好みの味を見つけやすく、日本酒を愉しむ幅もグンと増えます!
また、日本酒は選ぶ酒器でも味が変わってくるため、ここでは日本酒のタイプ別に見る、おすすめの酒器も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
高級日本酒を愉しもう
代表的な日本酒の種類
代表的な日本酒の種類
- 醇酒(じゅんしゅ):米の旨味とコクを楽しめる。
- 爽酒(そうしゅ):軽快でスッキリとした味わい。
- 薫酒(くんしゅ):フルーティーな香り。
- 熟酒(じゅくしゅ):熟成された濃厚な味わいと香り。

日本酒と言っても、色々と種類があるんです!そして、タイプによってより美味しく飲むための、おすすめの温度帯もあるのでご紹介します。
日本酒のタイプ別、おすすめの温度
- 醇酒に合うおすすめの温度:冷酒(15℃程度)から常温、熱燗(50℃前後)
- 爽酒に合うおすすめの温度:冷酒(5℃~15℃)
- 薫酒に合うおすすめの温度:冷酒~常温(8℃~15℃)
- 熟酒に合うおすすめの温度:冷酒(15℃)から常温、ぬる燗(40℃)
高級日本酒を愉しもう
日本酒のタイプ別おすすめの酒器

高級日本酒を味わうなら、酒器選びにもぜひこだわってみてください。驚くことに、日本酒の味は酒器によって変化すると言われているんですよ!
日本酒のタイプ別おすすめの酒器①
醇酒に合う高級酒器
●冷酒の場合:薄めの陶磁器製・ガラス製
●熱燗場合:厚みのある陶磁器製
ちびちびと日本酒を味わえる、程よい厚みのある陶磁器製のおちょこは一つ持っていると重宝します。

日本酒のタイプ別おすすめの酒器②
爽酒に合う高級酒器
●小さめの磁器製・ガラス製・錫製
キリっとした味わいで「淡麗」の爽酒は、冷酒で飲むのが美味しいため、小さ目の酒器でクッと飲むのがおすすめです。

日本酒のタイプ別おすすめの酒器③
薫酒に合う高級酒器
●口が広めの酒器
香りを楽しむのが薫酒を飲む醍醐味のひとつ。その香りを楽しむためには、酒器が口に触れたときに、ふわっと日本酒の香りが広がる口が広めのタイプがおすすめです。

日本酒のタイプ別おすすめの酒器④
熟酒に合う高級酒器
●口が閉じた酒器
●個性的な酒器
グイグイと量を飲むのではなく、その独特の香りや味わいを存分に味わうのが熟酒を飲む魅力。濃厚な香りを逃さないよう口が閉じたタイプや、個性的な味わいに合わせて個性的な一風変わった酒器を選ぶのも趣があります。

日本酒のプロ「唎酒師」がおすすめする日本酒とは?
- 日本酒のソムリエとも言える「唎酒師(ききさけし)」が、おすすめの日本酒&日本酒を美味しく飲むための酒器選びについて詳しく解説しています。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
贈り物にも喜ばれる!一度は飲んでみたい高級日本酒10選
おすすめの高級日本酒①
奥深い風味と淡麗な味わいの純米大吟醸酒
岩手県の素材と伝統技術にこだわり抜き、洗米から熟成に至るまで、酔仙酒造の技術の粋が注ぎこまれています。岩手県出身の日本画家「佐藤華岳齋」は、この日本酒の「酔って仙境に入るが如し」と称賛し、元々の銘柄名「気仙」から「酔仙」に改めるように薦め、また自ら筆を執り水仙の花をあしらった図柄を贈りました。
・アルコール度数:16%
・液体容量:720ml
・おすすめの飲み方:冷酒(5℃~10℃)
・原材料:米、米麹
酔仙酒造
酔仙 純米大吟醸 鳳翔(桐箱入り)
おすすめの高級日本酒②
スッキリと洗練された辛口を味わう
宮内庁御用達の日本酒として愛されている、品格の高い純米大吟醸酒「菊正宗」。原材料には、酒造好適米の最高峰と名高い「山田錦」の中でも、兵庫県三木市吉川の特A地区で栽培されたものを使用しています。また、仕込み水には名水百選に数えられる「宮水」を使用するなど、徹底して素材にこだわっています。
・アルコール度数:16%
・液体容量:1,800ml
・おすすめの飲み方:常温~冷酒(5℃~10℃)
・原材料:米、米麹
菊正宗酒造
菊正宗 純米大吟醸
おすすめの高級日本酒③
無農薬の山田錦を自社栽培して作られたこだわりの日本酒
一貫造りをモットーとして、農薬を一切使わずに栽培された米「山田錦」を用いて醸造された、純米大吟醸酒「秋鹿 一貫造り」です。米由来の香りの爽快さ、そして雑味の少ない柔らかな味わいが魅力です。
・アルコール度数:16%
・液体容量:1,800ml
・おすすめの飲み方:常温~ぬる燗(40℃)
・原材料:米、米麹
秋鹿酒造
秋鹿 一貫造り 純米大吟醸
おすすめの高級日本酒④
創業250年記念のクラシックなラベルが目を惹く
高級酒の蔵元として評価の高い、宗玄酒造の大吟醸酒「宗玄」です。原材料には、兵庫県産の特A地区山田錦100%、さらに仕込み水に奥能登の伏流水を使っています。果実を思わせる爽やかな香りと繊細な味わいが魅力であり、「宗玄」シリーズの中でも最高の逸品とされています。
・アルコール度数:17%
・液体容量:720ml/1,800ml
・おすすめの飲み方:常温~冷酒(5℃~10℃)
・原材料:米、米麹、醸造用アルコール
宗玄酒造
大吟醸 Samurai King
おすすめの高級日本酒⑤
仏の日本酒品評会「KuraMaster2018」金賞受賞
新潟長岡で、米・水・気候が酒造りに最適な環境下で、470年にわたり伝統の技とこだわりの素材を用いて吉乃川の日本酒は造られてきました。長期冷蔵熟成による深い味わいと、芳醇な香りが最大の特徴の秘蔵酒。吉乃川が誇る「日本酒の最高峰」の一本。真紅のベロアが敷かれた化粧箱入で、ギフトとしても喜ばれる日本酒です。
・アルコール度数:17%
・液体容量:720ml
・おすすめの飲み方:室温〜冷酒(5℃〜15℃)
・原材料:米、米麹
吉乃川
純米大吟醸 秘蔵酒(化粧箱付き)
おすすめの高級日本酒⑥
全国の良質な酒米で造られる「而今」シリーズ
創業200年を超える「木屋正酒造」。現六代目の蔵元「大西唯克」氏が2005年に立ち上げたのが、人気のブランド「而今(じこん)」。名張川の湧き水、お米は伊賀産の山田錦を使用し、伊賀の自然の恵みを凝縮させた日本酒です。全ての工程が手作業で行われる而今。じっくりと低温発酵させることで、甘味と酸味のバランスが見事に取れたジューシーな味わいが特徴的です。
・アルコール度数:15.5%~18%
・液体容量:720ml/1,800ml
・おすすめの飲み方:雪冷え(5℃前後)
・原材料:米、米麹、醸造アルコール(※シリーズによる)
木屋正酒造
而今
おすすめの高級日本酒⑦
純⽶⼤吟醸で⽣酒の最⾼峰
福井県に蔵元を持つ「黒龍酒造」が、極みの酒として出す毎年大人気の「黒龍 ⽕いら寿」。兵庫県東条産⼭⽥錦を使用した、35%精⽶の生酒の純⽶⼤吟醸。程よい濃厚さでありながら、スッキリとした味わい。フルーティーな香りとしぼりたてのフレッシュさが水色の瓶の中にギュッと凝縮された限定品の一本です。
・アルコール度数:16%
・液体容量:720ml
・おすすめの飲み方:冷酒(5℃~10℃)
・原材料:米、米麹、醸造アルコール
黒龍酒造
黒龍 ⽕いら寿
おすすめの高級日本酒⑧
日本酒好きなら誰しもが知る「十四代」シリーズ
1615年創業の「高木酒造」。水にこだわり、山形県の厳しい冬の寒さを活かし、気温の低い冬場に日本酒を仕込む「寒造り」手法を採用しているのが、高木酒造で人気の「十四代」シリーズ。数十種類もの十四代シリーズが出ていますが、全般的に十四代はフルーティーで飲みやすいのが最大の特徴。
・アルコール度数:14%~16%
・液体容量:720ml/1,800ml
・おすすめの飲み方:雪冷え(5℃前後)
・原材料:米、米麹、醸造アルコール(※シリーズによる)
高木酒造
十四代
おすすめの高級日本酒⑨
40日かけて精米した兵庫県産山田錦を使用
1832年創業の「楯の川酒造」が、2013年に発売した「極限」。そして2019年に醸造した「楯野川 極限」は、香り・繊細さ・膨らみ・余韻の全てを兼ね備えています。直径2mmにまで精製された米から生み出された「極限 2019 Vintage」は、華やかな香りで口当たりはまろやか、それでいてスッキリとした後味を愉しむことができます。
・アルコール度数:15%
・液体容量:720ml
・おすすめの飲み方:冷酒(5℃〜15℃)
・原材料:米、米麹
楯の川酒造
楯野川 純米大吟醸 極限 2019 Vintage
おすすめの高級日本酒⑩
日本を越えて愛される世界の日本酒ブランド
『酔うため、売るための酒ではなく、味わう酒を求めて。』をモットーに作り出された、旭酒造の「獺祭」。国内外で人気の獺祭が今持つ全ての技術を注ぎ込んだのが、「獺祭 磨きその先へ」。甘口でフルーティーな味わいと、口に残る余韻が心地良く日本酒のクセを感じさせません。大きめのワイングラスで香りを楽しむのもいいですよ。重厚感のある化粧箱入りで、ギフトや特別なシーンで飲むのにふさわしい高級日本酒です。
・アルコール度数:16%
・液体容量:720ml
・おすすめの飲み方:花冷え(10℃前後)
・原材料:米、米麹
旭酒造
獺祭 磨きその先へ(化粧箱入り)
高級日本酒を格段に美味しく!
おすすめの高級酒器7選
ここからは、高級日本酒にふさわしい、職人の匠の技を感じられる味わい深い高級酒器を紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。高級酒器に注がれる高級日本酒は、趣き溢れる至極の一杯になること間違いなしですよ。
高級日本酒におすすめの酒器①
熱燗も飲みやすい!漆塗の技術を生かしたおちょこ
創業117年を迎える、新潟の小林仏壇店。仏壇の制作等を主力事業としながら、培ってきた新潟漆器の確かな技術を用いて新しい感覚の商品を開発しているメーカー。この漆塗りのおちょこもそのひとつです。
伝統的な漆塗りに錫の粉をあわせて、メタリックな表情を生み出している珍しい酒器です。木製のため、熱燗を飲むときも熱が伝わりにくく使いやすいですよ。
小林佛檀店
塗師Kiyo おちょこ
高級日本酒におすすめの酒器②
備前焼の温かみ溢れるぐい吞
恒枝直豆(つねきなおと)氏は備前焼の陶芸作家。煙を抑えて穴窯で焼かれる酒器は、オレンジ色を基調とした温かみのある色調が特徴です。
絵付けなし、釉薬も使わないため素朴な印象ですが、片口・ぐい呑ともに良質な土の力強さを感じます。すべてが1点モノでそれぞれに個性を持ちつつも、いつもの生活に馴染む酒器をお探しの方におすすめです。
恒枝直豆
ぐい呑
高級日本酒におすすめの酒器③
お酒そのものの味を楽しめるガラスの酒器
1949年に青森県で創業された、日本の老舗ガラスブランド「北洋硝子」。職人による手仕事にこだわり、上質な暮らしのガラス器を作り続けているガラス工房です。1977年にはハンドメイドガラスのシリーズ「津軽びいどろ」が誕生。日本の四季を表現した、職人による手仕事ならではの美しい彩りを楽しめます。
瑞々しく輝くグラスと片口の酒器セット。散った桜の花びらが水面いっぱいに広がり浮かぶ様子を表したピンクベースと、水が滴るアジサイの様子が表現されたブルーグリーンベースの2色展開。ガラスの酒器はお酒の味が変化しにくいため、大吟醸などの雑味の少ないお酒を飲むときにおすすめです。
北洋硝子
アデリア 花うつし 酒器セット
高級日本酒におすすめの酒器④
日本酒が美味しくなる!熱伝導率が高い錫製の酒器
「現代の名工」今井達昌氏が代表となり、国が認定する伝統工芸士5名が所属する錫製品のブランド「大阪錫器」。大阪における錫器造りが始まったとされる延宝7年(1679年)から受け継いできた先人たちの技を、今に繋いでいます。
ちろりとぐい呑がセットになった商品。たっぷり、ゆっくりとお酒を楽しみたいにときに使って欲しい酒器セットです。また桐箱入りですので、特別な方への贈り物としてもおすすめです。
大阪錫器
酒器セット かたらい
高級日本酒におすすめの酒器⑤
花が咲いたような模様の清水焼の酒器
1922年に京都で創業された、老舗ブランド「陶葊」。伝統的な京焼・清水焼の技法を守り継承しつつ、独自の研究開発に注力し、常に技術革新に取り組みながら、斬新で美しい作品を生み出し続けています。
結晶釉と呼ばれる、焼いて冷却すると花の様な柄が生まれる釉薬を用いて作られたぐい呑のセット。花模様の結晶は、1つ1つの酒器によって異なり、同じ模様は2つとありません。強度が高く、食洗機なども使用できるのがうれしいですね。家族や人が集うときに日本酒を飲みたい人におすすめです。
陶葊
花結晶 ぐい呑 5点セット
高級日本酒におすすめの酒器⑥
ゴールドカラーが華やかなガラスと金箔の酒器セット
1975年創業の「箔一」は、金沢箔工芸品のブランド。伝統美を人々の生活にも身近に取り入れられるよう、技術革新や他業種とのコラボなどにも取り組んでいます。
陶器などに見られる、釉薬の加熱・冷却時の伸縮差で現れる、ヒビのような模様「貫入」。それを、特殊な技法を用いて箔で表現したシリーズです。ガラスの透明感と箔の高級感がマッチした逸品。和風洋風を問わず、テーブルコーディネートにおしゃれに馴染みます。
箔一
貫入 酒器セット
高級日本酒におすすめの酒器⑦
孤高の陶芸家が生みだすハイセンスな作品!
独学で陶芸の道を志し数々の賞に輝いている陶芸家、藤岡光一氏の酒器。一度ろくろで整形した後に、表面を更に削り落とすという手間を惜しまず作られた作品です。
可能な限り薄く作られているため、とても軽く手に馴染みやすいのが特徴。飲み口の部分は自然なカーブに成形されていてとても口当たりがいいため、日本酒をより美味しくいただくことができます。
藤岡光一
黄金 ぐい呑み
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高級日本酒を造り出す杜氏、高級酒器を作り出す陶芸家や伝統工芸士、それぞれ「職人」という点で共通するものがあります。
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