本記事の制作体制
BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
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「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されているように、日本の食文化は世界に誇れるものです。
日本では今、食べ物があふれ、コンビニでもスーパーでも、気軽に何でも手に入れることができます。でも、自分や家族が口に入れるものについて、立ち止まって考えたことがある人は意外に少ないのではないでしょうか?
今回は、「食」をテーマに地域の活性化に取り組むフード&ホスピタリティコーディネータの堀田雅湖(正子/ほったまさこ)さんに、日本の食文化の特徴や、今、私たちは食生活をどう見直したらいいのかについて伺いました。
つくる人から食べる人まで、幅広い視点で日本の食文化を見つめ、「食」と「ホスピタリティ」をテーマに地域の活性化に取り組んでいらっしゃる堀田さん。まずはそんな堀田さんの、今に至るまでのユニークなご経歴について伺いました。
堀田さんのお仕事についてお聞かせください。
ひとことで言うと、「食」を軸にして、つまり「食べ物」「食べること」「食べる場」を通じて、地域や企業、生産者が元気になること、経済活動を含めての活性化をお手伝いするのが仕事です。
堀田さんは非常にユニークなご経歴をお持ちですよね?
バブルの時期、システムエンジニアとして就職したものの、やはり「食」の仕事をしてみたいと思い、そちらにシフトしました。機会に恵まれて、日本料理の料理人として調理場に入ることができたのですが、自分でひいた刺身より、きちんと修行をした方がひいた方が美味しい刺身になるということに気づいてしまって。
システムエンジニアから日本料理の料理人って、すごい転身ですね!その後はどうされたのですか?
もともと、仕事をずっと続けようと考えていたわけではなかったんです。25くらいまで仕事してから結婚、その後は家庭を持っていてもできる「ケータリング」などがしたいと思っていました。そのノウハウを学べるのが、当時はホテルくらいしかなかったので、バイトとしてホテルで働くことになりました。
ホテルでは、最初はケータリングに配属になり、結婚式のバンケットを担当しました。その後、バンケット部門でのイベント企画に関わるようになり、広報・マーケティングを担当する部署へ異動となり、宿泊やレストランなどホテル全体のPRやイベント企画、マーケティングに関わるようになりました。どんどん関わる範囲が拡がることが面白くて、気づいたら17年間ホテルでお世話になりました。
少しのつもりが、17年間も!それでも、ホテルを辞められたのはどうしてですか?
ホテルに入ったのは、「食」をエネルギーとして接収するだけではなく、どのように付加価値をつけられるかを学びたい、と思ったからですが、「ホテルで使う食材は、本当に吟味されているのか?」「イタリアのスローフードのように、生産段階からきちんと見て、価値あるものを選び伝えているか?」など、色々疑問を持ち出したんです。
ホテル内で料理人と話したり、色々アプローチしてみたのですが、大手のホテルでは仕入れなども決まっていて。私が披露宴の打ち合わせをしていた当時、華やかな結婚式をしていた時代(30年ほど前)の話をすると、披露宴の予約を2年前に行い、メニューが決まったらその時点で商社が世界中からそれに匹敵する肉、魚を仕入れるわけです。それが2年後に披露宴で出る。
なんだか、すごい話ですね…。
高いお金を払って食べていただく価値があるか?幸せな「食」を一人でも多くの人に提供できているか?と常に問い続けました。でもそれを実現するのが当時は難しかったので、ホテルを辞め、外からホテルにアプローチすることにしました。
ホテルを辞められた後、何をされたのですか?
ホテルにいた当時、ホテルマンにとって「ホスピタリティ」という言葉がどういう意味を持つか、というのをいつも考えていました。ホテルでは、「ホスピタリティ」の意味について教える研修がないんです。それでホテルを辞めた後、歴史、成り立ち、意味など「ホスピタリティ」について勉強し、認定資格を取りました。
「ホスピタリティ」とは、具体的にどういう意味ですか?
ひとことで言うのは難しいですけれど、人によっては「親切なおもてなし」などと訳されてますね。「食」だけでなく、ビジネス、地域形成、学校など、人が集うところすべてが関わっています。
関わる人が皆、幸せになれる環境というのがホスピタリティのある環境です。その前提にはお互いの価値が一致していて、対等の関係であることが必要なんです。
堀田さんの肩書きの「フード&ホスピタリティコーディネータ」も、そこから来ているのですね。
これは私の造語で、ほかにこの肩書を名乗っていらっしゃる方はいません(笑)。私にとってのホスピタリティは、食べ物と人との関わりであり、ただ食べ物がおいしければいいというのではなく、ホスピタリティの関係性も常にある状態で、いい形をつくりたいと思っています。
「フード&ホスピタリティコーディネータ」として、堀田さんが今されているお仕事は何ですか?
地域で商品開発をする人のサポートで、人材育成に近い仕事です。考え方やチームのつくり方などをサポートします。
今までにどんな取り組みをされましたか?
少し前、総務省の事業で、女性が地域で自立するためにコミュニティカフェをつくりましょう、というのがすごく増えました。従来の飲食のカフェではなく、その地域ならではの人々の生活をサポートし、困りごとを解決する場所なんです。過疎地は高齢者支援、子育て世代が多ければ、子育て支援という風に。
たとえば東北など雪深い地域では、子供たちが学校の後、親が仕事を終えて迎えにくるのを待つのに、コンビニの前とかじゃいけない。また、高齢者が多いところは、配食サービスやスーパー、コンビニはなくても、3食のうち1食は、栄養バランスのいい食事をとってほしい。
そんなコミュニティカフェのスタートの際に地方に行って、カフェの運営の仕方や場づくりをどうするかなど、最初の企画をお手伝いしました。人材育成、メニュー開発なども行い、女性たちがちゃんと運営していける、経済持続ができる仕組みをいっしょにつくりました。
そのほか市町村など自治体からご相談があれば、その地域のいいところを見つけ、足りないところがあれば私自身か、私がだれかほかのプロの方につないでサポートし、それぞれの課題の解決方法をいっしょに考えるという仕事をしています。
堀田さんが事務局長(おかみ)をされている、「こめみそしょうゆアカデミー」とは何ですか?
「こめみそしょうゆ」というと日本食を想像しやすいので、このネーミングですが、米味噌醤油だけを売っているわけじゃありません(笑)。もとは、食育基本法制定に向けてつくられたNPO団体の一部門で、「日本の食を大事にしよう」というコンセプトだけが決まっていたのを、運営を任され、その後独立したNPO法人になりました。
日本の食文化や暮らしぶり、生活の中にある先人の知恵を知って、それをどう活かしていくかがテーマです。2005年にスタートして、地方の生産者に首都圏に来てもらって、講演を聞いたり実際にその食材を用いた料理を食べたり、またそれだけでは地域の風土とか背景がわからないので、生産地にツアーに行くというのもセットで企画しました。当時はそういう講座が珍しく、全部手弁当でやってました。
全部ご自分でされるんですか!大変ですね!
サポートしてくださる方はたくさんいて、その人たちも皆さん手弁当で参加です。セミナーやツアーの企画や開催場所の下見などすべて、私とサポートしてくださる方で運営しています。
「こめみそしょうゆアカデミー」にこだわった理由は、当時、日本の食を大事にするという話になると、権威ばったところがあってかなり敷居が高かったんです。それで、誰もがちょっと学んでみたい、触れてみたい、疑問に思っていることなんかについて、ふらっと行ったらいい話が聞けて楽しかったねとか、素敵な生産者に出会えたとか、気軽に食のことを学べる場ができたらいいなと思ったんです。
その人がどういう人で、どういう考え方でつくっているかをきちんと聞いて、理解してほしい、という思いでやっています。つくり手も、食べ手も、みんなフラットな関係にしたいので、規約や規制は一切つくらないと決め、そのまま続けています。
ここからは堀田さんに、ユネスコ無形文化遺産にも登録された「和食」の特徴を始め、日本の食文化の過去から現在、また未来についてお話を伺いました。
ユネスコ無形文化遺産にも登録された、「和食」の特徴は何ですか?
「和食」が何かと言われると、その始まりは、米がつくられるようになり、定住ができるようになったことでしょうね。
定住が、和食の始まりですか!
米は同じ場所で毎年つくっても、同じ量収穫することができます。ほかの作物の場合、同じ畑で同じものを同じように収穫するのは難しいんです。稲作が日本に伝来したことによって、狩りの獲物を探して季節ごとに移住しなくてもよくなり、同じ場所に住んで自分たちで食べる分だけつくるようになったのです。
暮らしの中で必要なものを、周囲にあるものでつくり、料理も周りにあるものでつくる。現代の生活では、そこまで戻れないけれど、以前はそういうものだったと思います。味噌や醤油などの基礎調味料も、江戸時代まではそうでした。
自分の住む環境の中で、その土地ならではの「食」をつくっていく、それが食文化、和食の始まりなのですね。
製塩技術がなかった時代は、海水で味をつけていました。とれた野菜などを保存するため、海水に漬ける。それが漬物の始まりなんです。だから、サンズイがついています。そして干して、水分を飛ばして保存していたんです。
漬物を海の水でつくっていたんですね!びっくりです!
生きるための知恵がそこにはありました。そして、だんだん知恵が上乗せされ、製塩が可能になり、やがては発酵という自然の力を利用して味噌や醤油、酢がつくられるようになりました。
加熱だけではなく、調味をして食べる仕組みができ始めたのは、平安時代ぐらいからです。それくらいから、調味料を意識して、自分の好みで調理するという食生活が始まりました。
平安時代ですか!意外に、遅いのですね。
味そのものは昔からつけていたと思いますよ。ただ、思うように調理するには、火の使い方や、道具の発展なども必要でした。今でこそビニール袋やガラスがあるけれど、例えば昔は、塩が水に濡れて溶けないようにどう保存するかが問題でした。
あ、そうですね!塩は、濡れたら溶けてしまいますね。
それから戦には、味噌を兵糧(ひょうろう)として、絶対持っていきました。塩は、行軍途中で水にもぐったり、雨にあうと溶けてしまいますから。味噌は固形で持ち運べるので、命を永らえるための大切な塩分だったんです。味噌か、梅干しですね。
ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食」とは、「こめみそしょうゆ」などの食べ物だけではなく、人々の暮らしの中でできてきた知恵や、暮らしの中で大切なもの、例えばお祭りなどの慣習に左右され、神事にもつながっています。神事は、地域での集団行動の中で一番大切なルール事ですからね。
食べ物そのものだけを、指すわけではないのですね。
ユネスコで登録されたものを「日本料理」と言っていないのは、暮らしや生活・環境・季節に根づいたものが表されているからです。だから、「和食」と言っています。
神様にお供えするお酒やお米など、私たちがお下がりをいただくというのは、常に神と自分たちが共食をしているということ。そういうことも全部、「和食」という言葉には含まれ、そこに日本人のアイデンティティや日本という国の成立ち、多神教など、すべて網羅されています。それがユネスコが認めた日本の和食の価値です。
かつ、その中で体に良く、負担をかけない加工・保存の仕方も脈々と続いて、それを今も食べている日本人の知恵・技も素晴らしく、健康長寿であるということをも含めてユネスコに認められたということです。
料理だけでなく、それをつくり出した文化や伝統も含めて評価されたのですね。
地中海沿岸諸国ではオリーブオイルなどを使った地中海料理、韓国はキムチの食文化が世界遺産に登録されています。ここでも料理だけを指しているわけではなく、オリーブで健康で長生きしてとか、皆でキムチを漬けて分け合うとか、食を含む文化全体を認められたんですね。
では、今の日本の食文化の問題点はなんだと思いますか?
日本は「食」に関して、とても恵まれています。学校の給食のメニューが毎日変わり、自分で考えなくても、タンパク質など栄養素もちゃんと計算され食べさせてもらえる国はほとんどないと思います。
ドイツでは、2週間に一度、同じメニューが出たりします(笑)。日本の給食って、本当にすごいと改めて思いました!
タンパク質ならなんでもいい、というのではなく、鶏肉、大豆など、色々なものからとるように工夫されています。こういうことが普通に行われているので、食べ物を選ぶとか、考えて食べる、という感覚がマヒしてきたのかもしれません。全然食べるものに困らないから、困る、ということかもしれませんね。
日本で食事をするのは高い、と言われていましたが、今の日本では、かなり安い値段でも、おいしいものがたくさん食べられますよね。
日本人は味覚が発達しているから、安いからまずいのでしょうがない、と買う人はいませんから。おいしいのが当たり前なんです。ただ、「おいしいをどう実現するか?」というところが問題ですよね。コストを落とすために、人工的なものを使うのかどうか。「おいしい」という味、できちゃいますもの、何でも。
確かに、「何が入っているのかな」と思うときがありますね。食品添加物も、外国ではだめでも、日本で許可されているものもあるようですね。
食品添加物や、農業の方法に対しても、ヨーロッパは進んでいると思います。つくり手や地域を守るということを、ドイツでもイタリアでも、フランスでも積極的に行っています。日本も遅ればせながらGI表示をつくりましたが、日本の中でブランド化するためにつくったので、世界では通用しない基準です。また、そのために八丁味噌のような問題も生じました。
地理的表示(GI : Geographical Indication)
「近江牛」「越前がに」など、ある農作物や食品の品質や評価などが、特定の産地の特性に結びついている場合、その原産地を特定する表示のこと。「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法=GI法)に基づき運用される。
八丁味噌の問題とは何ですか?
八丁味噌は、本来は愛知県岡崎市の八帖(はっちょう)町(旧:八丁村)でつくられた味噌のことです。それなのに今、八帖町でない場所でつくったものでも、国が認めて、GIをつけることができるようになっています。ヨーロッパで言えば、シャンパンはシャンパーニュでしかつくれないはずなのに。
国際的な保護制度では、その土地でその作物で、伝統の製法でつくらなければいけないはずで、それを守り、つなぎ、評価するためのものなんです。日本では本末転倒になってしまっています。
八丁味噌の場合、つくる場所や製法が、問題になったのですか?
八丁味噌は「二夏二冬(ふたなつふたふゆ)」と言って、寒暖差を2回乗り越えると、自然に木桶の中で混ざり合ってできるものです。でもGI制度により、今はステンレス桶で3か月で、機械で温度コントロールしているものが八丁味噌と呼ばれ、昔ながらの製法で、八帖町で味噌づくりをしている2社が、八丁味噌と名乗れなくなってしまっているんです。
どうしてそんなことになったのですか?
GIができる前に、簡易なつくり方でも大豆100%を使ってつくる味噌を八丁味噌として売り出した味噌屋さんがあり、昔ながらの製法でつくってきた2社は同じ味噌組合に属していたのですが、その組合から抜けました。GIがなければ、それぞれで商売をするという形だったのですが、やがて簡単な製法のつくり手が属する組合の方にGIの許可が下り、組合が違うので、本来の製法でつくっている2社の味噌屋さんが、八丁味噌を名乗れなくなったのです。
それは変ですね!本末転倒のような…。
もとの組合に戻れば名乗れるのですが、それはできないし、こんな状況では海外に出したときに日本は恥ずかしいと思います。
日本で販売するときと海外で販売するときで、それぞれ気を付けなければいけない点があるでしょうね。
海外で販売するときは、伝えるために努力をするのが大切になってきます。今までに日本語でわかっているつもりでも、それを違う言語にするとき、丁寧に掘り下げることになる。大豆でできていて、蒸して、ああしてこうして、と丁寧に書くからこそ、価値があるということが伝わります。
逆に言えば、日本で同じものを売るとき、味噌なんて大豆でできているってわかってるでしょ、とメーカーさんは思っている。でも大きな間違いで、実は味噌が何かを知っている子供なんてそうそういないと思います。米、大豆、麦など、色々な種類があるというのすら知らない。大人だってそうじゃないかと思います。
本当にそうですね。改めて聞かれたら、「味噌って何でできているんだっけ?」という人が多いと思います。
だから、海外向けだけではなく、これからは国内でも「気づいてもらう機会」を増やすしかないと思います。最後はその人が選ぶわけだから。
「知る」ということは、大切なのですね。つくるところを知らないで無意識に買い物していると、ちゃんとつくられているものが失われてしまうことになるかもしれないですよね。
だから、つくり手を応援するというのは、「何を食べるか」という話なんです。その積み重ねだから、わかって食べるか、知らないまま食べているかが大切になってくる。知らないまま食べているのが一番こわいんです。
ブライダルを運営する企業様の社員研修のときに、「コンビ二で食事をとってもいいけれど、じゃあ何を買うのがいいのか、パンか、おにぎりか、それともパスタか」という話をしました。
米はほぼ100%国内産。でも、パスタ、ラーメンなどの小麦は日本で何%つくられていますか?そういうことを考えて、どれを選びますか?ということを問いかけました。パンやパスタを食べてもいいけれども、そういうことを考えてものを選べるかが、すごく大事なことなんです。
または、スーパーに果物を買いに行ったとき、バナナにするか、ミカンにするか。ミカンならば、日本国内で生産されて輸送距離も短いですが、バナナとなると、まだ青いまま箱詰めされて長距離運ばれてきます。
そういうことですよね…。
バナナを食べちゃだめというわけではなく、わかっていて買うバナナと、そういう意識がまったくなくて買うバナナは、違うということなのです。
青森の農家さんとよく話すんですが、日本人はリンゴは一年中あると思っている。あるわけないじゃないですか!普通1か月もすれば、しわしわですよね?冬でもしゃきっとしたリンゴがあるのはおかしいと思いませんか?老化しないガスをかけられているから、一年中食べられるんです。
それも技術だし、それはそれでいいけれど、本来おかしいと思わないと。健康にいいからと年中食べる。でも違う季節には違う作物もある。そういうことを理解して食べるのは大事だと思います。
パーフェクトな食生活は難しいけれど、そういう風に思いをはせることが大事だと思います。そうしたら、つくってくれる人も、子どもや孫の代までも頑張ってくれる。
今の世の中、自給自足ではないので、完璧に無農薬のものだけを食べる!などは難しいですものね。
実践されている方もいらっしゃいますが、普通は難しいでしょうね。一番困るのは、東京など都会に住んでいる人です。たとえば、ニワトリを飼おうと思ったとしても、飼う場所も難しいし、エサですら、自分でつくれないでしょう?
だから、背景を知って、できるだけ正しく選ぶのが応援になり、次につながることになるのだと思います。
COREZO賞の平野さんにお話を伺ったときも、選択肢があることが大切とおっしゃっていました。
単純に「いくら」というだけではなく、価格の背景にあるものを知って、選択しなければいけないのですね。どうしても、ただ「こっちの方が〇〇円安いから」と買ってしまいがちですが。
「安い」という表現が、問題なのだと思います。人間一人が食べられる量はたかが知れています。それなのに安売りスーパーに行って、「安いわ」とたくさん買って、本当にそれをぜんぶ食べ切っているでしょうか?一食あたりに食べる量を考えたとき、一体いくらかかっているでしょうか?
ぱっと見たら値段が高いと思っても長い目で見たら安い、とかあるでしょうね、先ほどのお話のように健康を考えたりすると。
消えてなくなるものではないんです、食べ物って。目の前からはなくなりますけれど。絶対、自分の体に残るから。
買う・食べる・使うだけで、どうつくられたのかを知らない。それでも生活はできるし、楽しいし、おいしいのでいいのだけれども、知るともっと楽しいです。また、知って次の時代にどう伝えていくべきなのか。より多くの人がそういうことに意識を向け、いっしょに考えてくれるといいなと思っています。
多彩なご経歴からうかがわれるように、バイタリティ豊かで、明るく人を惹きつけるお話ぶりの堀田さん。
本当にいい「食」とはどういうことかを常に考え、つくる人も、食べる人も、皆が幸せになれる「ホスピタリティ」を実現するためアクティブに活動される堀田さんのお話は、示唆に富んだものでした。
日本の誇るべき「和食」文化が次世代に続いていくためには、食べ物の背景にあることを知り、きちんと考えて食べることが大切だということ。
私たち一人ひとりが胸に留め、実践していかなければいけないことだと思いました。
貴重なお話をどうもありがとうございました!
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