伝統工芸とは?種類やイメージが変わるモダンな伝統工芸品も紹介!

日本の伝統文化を支えてきた「伝統工芸」。言葉自体はよく耳にするものの、どんなものが伝統工芸に含まれるのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。今回は、伝統工芸とは何かや、どんな種類があるのか、また、伝統工芸のイメージが変わるモダンな伝統工芸品までご紹介していきます!ぜひ伝統工芸について知り、興味を深めるきっかけにしてくださいね。

伝統工芸とは

伝統工芸とは何か

伝統工芸とは、手仕事を中心とし、長年受け継がれてきた高度な技術が用られた工芸や美術のこと。伝統工芸の技術で作られた工芸品を伝統工芸品と呼びます。

伝統工芸というとやや敷居が高いイメージがありますが、伝統工芸品は日常生活で使われるものであることも特徴のひとつ。日本の風土・伝統文化に合う使いやすさを備え、日本人のくらしを長年支えてきた技術です。

国指定の「伝統的工芸品」とは

伝統工芸品のなかには、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」に基づき、経済産業大臣によって「伝統的工芸品」に指定されているものもあります。2021年1月時点で登録されているのは236品目。

経済産業大臣によって伝統的工芸品に指定されるには、以下の5つの要件を満たす必要があります。

1.主として、日常生活で使われるものであること。
2.製造過程の主要部分が手作りであること。
3.100年間以上前から続く伝統的な技術・技法で作られたものであること。
4.100年以上前から使用されてきた伝統的な原材料で製品の主要部分が作られていること。
5.一定の地域で複数の職人がまとまって、ある程度の規模で生産されていること。

引用元:経済産業省|「伝統的工芸品」とは

国が指定する伝統的工芸品は、「伝統証紙」と呼ばれるシンボルマークを付けることができます。伝統的な技で手作りされた品の証でもあるので、購入の際などはぜひチェックしてみるといいでしょう。

また、国指定の伝統的工芸品のほかに、各都道府県の知事が指定した伝統工芸品や、市町村で伝統工芸として認められている品もあります。日本全国で、1000種類以上の伝統工芸品があるとされています。

日本にはどんな種類の伝統工芸品があるの?

伝統工芸とひと口に言っても、その種類はさまざま。たとえば、国に指定された伝統的工芸品は業種別に、「織物」「染色品」「その他繊維製品」「陶磁器」「漆器」「木工品・竹工品」「金工品」「仏壇・仏具」「和紙」「文具」「石工品」「貴石細工」「人形・こけし」「その他工芸品」「工芸材料・工芸用具」の15種類に分類されます。

いくつか代表的な伝統工芸品についてご紹介します。身近に使うもののなかにも伝統工芸品がたくさんあること、そして、自分のくらす地域にも誇るべき伝統的工芸品がたくさんあることがわかりますよ。

日本の伝統工芸品「陶磁器」とは

「陶磁器」とは

日常的に使う食器にも多く用いられ、日本人のくらしを支えてきた「陶磁器」。産地ごとの土の持ち味が生かされ、鮮やかな絵付けが施されたものから、素朴なあたたかみが感じられるものまでさまざまな品があります。

日本で初めての磁器として知られる佐賀県の「伊万里・有田焼」や、大胆な色絵で海外でも人気が高い石川県の「九谷焼」、自然にできる色合いや模様が持ち味の滋賀県の「信楽焼」などが有名です。

伝統的工芸品「陶磁器」の産地別一覧

北海道・東北地方 大堀相馬焼(福島県)、会津本郷焼(福島県)
関東地方 笠間焼(茨城県)、益子焼(栃木県)
中部地方 九谷焼(石川県)、美濃焼(岐阜県)、常滑焼(愛知県)、赤津焼(愛知県)、瀬戸染付焼(愛知県)、三州鬼瓦工芸品(愛知県)
近畿地方 四日市萬古焼(三重県)、伊賀焼(三重県)、越前焼(福井県)、信楽焼(滋賀県)、京焼・清水焼(京都府)、丹波立杭焼(兵庫県)、出石焼(兵庫県)
中国地方 石見焼(島根県)、備前焼(岡山県)、萩焼(山口県)
四国地方 大谷焼(徳島県)、砥部焼(愛媛県)
九州・沖縄地方 小石原焼(福岡県)、上野焼(福岡県)、伊万里・有田焼(佐賀県)、唐津焼(佐賀県)、三川内焼(長崎県)、波佐見焼(長崎県)、小代焼(熊本県)天草陶磁器(熊本県)、薩摩焼(鹿児島県)、壺屋焼(沖縄県)

日本の伝統工芸品「漆器」とは

「漆器」とは

天然木などの器に漆を塗り重ねた「漆器」。水が染み込んだり木が傷んだりするのを防いでくれるため、古くから生活に欠かせない道具として使われてきました。

石川県は日本でも有数の漆器の産地。「輪島塗」「山中漆器」「金沢漆器」と3つもの漆器が伝統的工芸品に指定されています。また、福島県の「会津塗」や和歌山県の「紀州漆器」なども有名です。

伝統的工芸品「漆器」の産地別一覧

北海道・東北地方 津軽塗(青森県)、秀衡塗(岩手県)、浄法寺塗(岩手県)、鳴子漆器(宮城県)、川連漆器(秋田県)、会津塗(福島県)
関東地方 鎌倉彫(神奈川)、小田原漆器(神奈川県)
中部地方 村上木彫堆朱(新潟県)、新潟漆器(新潟県)、木曽漆器(長野県)、高岡漆器(富山県)、輪島塗(石川県)、山中漆器(石川県)、金沢漆器(石川県)、飛騨春慶(岐阜県)、越前漆器(福井県)、若狭塗(福井県)
近畿地方 京漆器(京都府)、紀州漆器(和歌山県)
中国地方 大内塗(山口県)
四国地方 香川漆器(香川県)
九州・沖縄地方 琉球漆器(沖縄県)

日本の伝統工芸品「木工品・竹工品」とは

「木工品・竹工品」とは

木工品は木材、竹工品は竹を加工した工芸品。日本では古くから木や竹が身近に生えていたことから、木工品や竹工品も盛んに作られ、生活の道具として用いられてきました。木の皮やつるを用いたもの、編んだものなどさまざまですが、木や竹が持つあたたかみが魅力です。

秋田杉を薄くはいで作られる秋田県の「大館曲げわっぱ」や、厳島神社の土産物としても人気の広島県の「宮島細工」、神奈川県の「箱根寄木細工」などが有名です。

伝統的工芸品「木工品・竹工品」の産地別一覧

北海道・東北地方 二風谷イタ(北海道)、岩谷堂箪笥(岩手県)、仙台箪笥(宮城県)、樺細工(秋田県)、大館曲げわっぱ(秋田県)、秋田杉桶樽(秋田県)、奥会津編み組細工(福島県)
関東地方 春日部桐箪笥(埼玉県)、江戸和竿(東京都)、江戸指物(東京都)、箱根寄木細工(神奈川県)
中部地方 加茂桐箪笥(新潟県)、松本家具(長野県)、南木曽ろくろ細工(長野県)、駿河竹千筋細工(静岡県)、井波彫刻(富山県)、一位一刀彫(岐阜県)、名古屋桐箪笥(愛知県)、越前箪笥(福井県)
近畿地方 京指物(京都府)、大阪欄間(大阪府)、大阪唐木指物(大阪府)、大阪泉州桐箪笥(大阪府)、大阪金剛簾(大阪府)、豊岡杞柳細工(兵庫県)、高山茶筌(奈良県)、紀州箪笥(和歌山県)、紀州へら竿(和歌山県)
中国地方 勝山竹細工(岡山県)、宮島細工(広島県)
四国地方 該当なし
九州・沖縄地方 別府竹細工(大分県)、都城大弓(宮崎県)

日本の伝統工芸品「織物」とは

「織物」とは

伝統工芸品の織物の多くは、自然からとれる材料を用い、手作業で織り上げます。機械で織る場合にくらべ手間暇がかかりますが、日本の風土に合うよう工夫されていて、快適に身につけることができるため、今も着物や帯などに使われます。また、地域の文化が反映された模様や色づかいも魅力です。

伝統的工芸品に指定されているものだけでも38品目もありますが、有名なものとしては、色とりどりの華やかな模様が魅力の京都の「西陣織」や、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている茨城県・栃木県の「結城紬」などがあげられます。

伝統的工芸品「織物」の産地別一覧

北海道・東北地方 二風谷アットゥㇱ(北海道)、置賜紬(山形県)、羽越しな布(山形県・新潟県)、奥会津昭和からむし織(福島県)
関東地方 結城紬(茨城県・栃木県)、伊勢崎絣(群馬県)、桐生織(群馬県)、秩父銘仙(埼玉県)、村山大島紬(東京都)、本場黄八丈(東京都)、多摩織(東京都)
中部地方 塩沢紬(新潟県)、小千谷縮(新潟県)、小千谷紬(新潟県)、本塩沢(新潟県)、十日町絣(新潟県)、十日町明石ちぢみ(新潟県)、信州紬(長野県)、牛首紬(石川県)
近畿地方 近江上布(滋賀県)、西陣織(京都府)
中国地方 弓浜絣(鳥取県)
四国地方 阿波正藍しじら織(徳島県)
九州・沖縄地方 博多織(福岡県)、久留米絣(福岡県)、本場大島紬(宮崎県・鹿児島県)、久米島紬(沖縄県)、宮古上布(沖縄県)、読谷山花織(沖縄県)、読谷山ミンサー(沖縄県)、琉球絣(沖縄県)、首里織(沖縄県)、与那国織(沖縄県)、喜如嘉の芭蕉布(沖縄県)、八重山ミンサー(沖縄県)、八重山上布(沖縄県)、知花花織(沖縄県)、南風原花織(沖縄県)

日本の伝統工芸品「染織品」とは

「染織品」とは

染色とは染料 ・顔料で繊維を染めるに着色することを指します。染色は縄文時代から行われており、とても長い歴史があります。生地にただ色を付けるのだけではなく、染料で模様を描いたり模様を付けたりするために、様々な染色技法が生み出されてきました。衣類や日用品など私たちの生活に深く関わりながら気候、文化、歴史、宗教や地域とともに染色技法は多様な発展してきました。

有名なものとしては、京都の伝統工芸品のひとつ京友禅、白い生地を顧客の好みの色に染める、最も基本的な染技法の東京の東京無地染や伝統的工芸品にも指定されている単色濃淡が特徴である愛知県の名古屋友禅があります。

伝統的工芸品「染織品」の産地別一覧

北海道・東北地方 なし
関東地方 東京染小紋(東京都)、東京手描友禅(東京都)、東京無地染(東京都)
中部地方 加賀友禅(石川県)、有松・鳴海絞(愛知県)、名古屋友禅(愛知県)、名古屋黒紋付染(愛知県)
近畿地方 京鹿の子絞(京都府)、京友禅(京都府)、京小紋(京都府)、京黒紋付染(京都府)、 浪華本染め(大阪府)
中国地方 なし
四国地方 なし
九州・沖縄地方 琉球びんがた(沖縄県)

日本の伝統工芸品「その他の繊維製品」とは

「その他の繊維製品」とは

その他繊維とは主に組紐や、足袋、刺繍があります。組紐とは、日本伝統の工芸品で主に細い絹糸、または綿糸を組み上げた紐です。編み物や織物と同じくテキスタイル技術の一種です。 四角い「角打ち紐」とリボン状に平たい「平打紐」と、丸い「丸打紐」の3種類に大きく分けられます。足袋とは、和装の際に足に直接履く衣類の一種であり。日本固有の伝統的なもので、近年になり、足が疲れにくく健康によいと、そのよさが見直される傾向にあります。

刺繍とは、に刺繡糸と刺繡針を使用して装飾を施す技術です。日本の刺繍は、日本文化の美しさを凝縮した伝統工芸品として現在でも人々を魅了しています。有名なものとしては、柄と組み方を合わせると3000種類以上の京都の京組紐、300年以上の歴史ある埼玉県の行田足袋、立体感のある図面が浮かび上がるのが特徴である石川県の加賀繡があります。

伝統的工芸品「その他の繊維製品」の産地別一覧

北海道・東北地方 なし
関東地方 行田足袋(埼玉県)
中部地方 加賀繍 (石川県)
近畿地方 伊賀くみひも(三重県)、京繍(京都府)、京くみひも(京都府)
中国地方 なし
四国地方 なし
九州・沖縄地方 なし

日本の伝統工芸品「金工品」とは

「金工品」とは

金工品とは、金属を加工して作られる工芸品です。 金や銀、銅、錫、鉄などが主に用いられます。製造過程としては、鋳型に溶けた金属を流してかたちをつくる鋳金、金属板を金槌で叩いてかたちをつくる鎚金、熱した金属を木槌で叩いてかたちをつくる鍛金、タガネなどで金属の表面を彫って模様をつける彫金、と大きく4種類の技法が存在してます。製品の素材となっている金属の種類によって、経年変化の仕方は異なります。金属を育て、変化を楽しむことが出来るのが特徴です。金工品として販売されている製品は人の手によって丁寧に作られたものであり、正しい手入れをすることによって半永久的に使い続けることができます。

金工品は日本各地でその特徴を活かしながら発展をしてきました。伝統工芸品に指定されたものも多く、100近く存在します。有名なものとしては、 岩手県盛岡市・奥州市の南部鉄器、新潟県燕市・三条市の燕鎚起銅器などがあります。

伝統的工芸品「金工品」の産地別一覧

北海道・東北地方 南部鉄器(岩手県)、山形鋳物(山形県)
関東地方 千葉工匠具(千葉県)、東京銀器(東京都)、東京アンチモ二ー工芸品(東京都)
中部地方 燕鎚起銅器(新潟県)、越後与板打刃物(新潟県)、越後三条打刃物(新潟県)、高岡銅器(富山県) 、越前打刃物(福井県)、信州打刃物(長野県)
近畿地方 堺打刃物(大阪府)、大阪浪華錫器(大阪府)、播州三木打刃物(兵庫県)
中国地方 なし
四国地方 土佐打刃物(高知県)
九州・沖縄地方 肥後象がん(熊本県)

日本の伝統工芸品「仏壇・仏具」とは

「仏壇・仏具」とは

仏壇は本尊様やご先祖様を祀るための道具であると同時に伝統工芸品でもあります。日本で仏壇が祀られるようになったのは、1300年ほど昔の天武天皇の命がきっかけだと言われています。室町時代には「書院造り」という住宅形式ができ、「床の間」が作られるようになりました。そして、ここに仏画を掛けたり、仏具を置いて礼拝するようになります。

江戸時代には全国的に庶民がお仏壇をお祀りするようになり、現在につながる伝統ができあがりました。明治時代になると、紫檀や黒檀などの銘木を用いた唐仏壇が作られ、精巧な彫刻が施されていきます。

唐木仏壇の製造も、金仏壇と同様に、木地、空殿、欄間、彫刻など幾つもの工程に分かれ、それぞれの職人が技を駆使して工芸性の高い製品になりました。 木材を使用し温かい雰囲気の山形県の山形仏壇、300年以上の歴史がある新潟県の白根仏壇、漆工芸を活かした富山県の白端仏壇などが有名です。

伝統的工芸品「仏壇・仏具」の産地別一覧

北海道・東北地方 山形仏壇(山形県)
関東地方 なし
中部地方 新潟・白根仏壇(新潟県)、長岡仏壇(新潟県)、三条仏壇(新潟県)、金沢仏壇(石川県)、 七尾仏壇(石川県)、飯山仏壇(長野県)、名古屋仏壇(愛知県)、尾張仏具(愛知県)、 三河仏壇(愛知県)
近畿地方 彦根仏壇(滋賀県)、京仏壇(京都府)、京仏具(京都府)、大阪仏壇(大阪府)
中国地方 広島仏壇(広島県)
四国地方 なし
九州・沖縄地方 八女福島仏壇(福岡県)、川辺仏壇(鹿児島)

日本の伝統工芸品「和紙」とは

「和紙」とは

和紙とは日本製の紙のことを指します。中国から和紙が伝わってきたのは、1300年くらい前と言われており、日本に和紙が渡ってきてからは技術が発達し、さまざまな和紙ができるようになったと言われています。特にお寺ではお坊さんが写経などで文字を書くことが多かったため、重宝されました。和紙の原料は、主に楮(こうぞ)、三椏(みつままた)、雁皮(がんぴ)の三種類です。和紙は丈夫で比較的長く使用出来る点が特徴です。

有名なものとして挙げられる島根の石州半紙、岐阜の本美濃紙、埼玉の細川紙は、”ユネスコ無形文化遺産”にも指定されています。この三紙とも原料は楮のみ使用しており、薬品による漂白はしないなど、国が指定するそれぞれの和紙の用件を満たして作られているのが特徴です。さらに、手漉、和紙の技術を次の世代へ継承できる”保持団体”がある事も、この三紙が指定された理由の一つになっています。

伝統的工芸品「和紙」の産地別一覧

北海道・東北地方 なし
関東地方 なし
中部地方 越中和紙(富山県)、越前和紙(福井県)、内山紙(長野県)、美濃和紙(岐阜県)
近畿地方 なし
中国地方 因州和紙(鳥取県)、石州和紙(島根県)
四国地方 阿波和紙(徳島県)、大洲和紙(愛媛県)、土佐和紙(高知県)
九州・沖縄地方 なし

日本の伝統工芸品「文具」とは

「文具」とは

伝統工芸品の文具は主に、筆・墨・硯・そろばんがあり経済産業省指定の「伝統的工芸品」には10品目登録されています。筆・墨・硯は、主に書道で利用されますが、日本の書道の歴史は仏教とともに広まっていきました。10品目の1つ奈良筆、全国シェア90%を誇る奈良墨の歴史は今から1200年ほど前に、空海が遣唐使として唐へ渡った際に技術を学び広まったとされています。

その他、化粧筆としても有名な熊野筆、伊達政宗が称賛した事で知られる雄勝硯があります。

伝統的工芸品「文具」の産地別一覧

北海道・東北地方 雄勝硯(宮城県)
関東地方 なし
中部地方 豊橋筆(愛知県)
近畿地方 鈴鹿墨(三重県)、播州そろばん(兵庫県)、奈良筆(奈良県)、奈良墨(奈良県)
中国地方 雲州そろばん(島根県)、熊野筆(広島県)、川尻筆(広島県)、赤間硯(山口県)
四国地方 なし
九州・沖縄地方 なし

日本の伝統工芸品「石工品」とは

「石工品」とは

石工品とは、自然石を建造物や生活用品に加工したもので「伝統的工芸品」には、真壁石燈籠、岡崎石工品、京石工芸品、出雲石燈ろうの4品目があります。茨城県の真壁、愛知県の岡崎は日本石材三大産地として知られ、品質の高い花崗岩が豊富に採れます。

石灯籠は、石工品のなかでも高い技術力が必要とされ、仏前に火を備えるためのものから、寺院境内の参詣者の足元を照らすための常夜灯、城下町の常夜灯として発展し、茶道の広がりと共に庭園にも取り入れられるようになり独創的なデザインがうまれました。

伝統的工芸品「石工品」の産地別一覧

北海道・東北地方 なし
関東地方 真壁石燈籠(茨城県)
中部地方 岡崎石工品(愛知県)
近畿地方 京石工芸品(京都府)
中国地方 出雲石燈ろう(鳥取県)、出雲石燈ろう(島根県)
四国地方 なし
九州・沖縄地方 なし

日本の伝統工芸品「貴石細工」とは

「貴石細工」とは

貴石細工とは、豊かな森や水源に囲まれた土地で取れる「貴石」と呼ばれる、天然に取れる宝石を用いた工芸品です。主に水晶やひすい、めのうなどが使われ作り出される作品は、仏像や彫刻などの美術工芸品から、ネックレスや指輪などの装飾品まで幅広いのが特徴です。

伝統的工芸品「貴石細工」の産地別一覧

北海道・東北地方 なし
関東地方 なし
中部地方 若狭めのう細工(福井県)、甲州水晶貴石細工(山梨県)
近畿地方 なし
中国地方 なし
四国地方 なし
九州・沖縄地方 なし

日本の伝統工芸品「人形・こけし」とは

人形・こけし」とは

人形の歴史は土偶や埴輪に始まり、人間の身代わりとして宗教的な行事などに用いられたとされていますが、それぞれの国や地域ごとの文化や特色が反映され、現在では愛玩具をはじめ、節句などの伝統行事や祭祀に用いられるもの、人形浄瑠璃などの芝居に用いられたり美術品や工芸品として鑑賞されるものなど種類も幅広くあります。

「伝統的工芸品」として、宮城伝統こけし、江戸木目込人形、岩槻人形、江戸節句人形、駿河雛具、駿河雛人形、京人形、博多人形、江戸押絵、名古屋節句飾の10品目が国に指定されています。

伝統的工芸品「人形・こけし」の産地別一覧

北海道・東北地方 宮城伝統こけし(宮城県)
関東地方 江戸木目込人形(埼玉県)、岩槻人形(埼玉県)、江戸押絵(埼玉県)、江戸木目込人形(東京都)、 江戸節句人形(東京都)、江戸押絵(東京都)、江戸押絵(神奈川県)
中部地方 名古屋節句飾(岐阜県)、駿河雛具(静岡県)、駿河雛人形(静岡県)、名古屋節句飾(愛知県)
近畿地方 京人形(京都府)
中国地方 なし
四国地方 なし
九州・沖縄地方 博多人形(福岡県)

日本の伝統工芸品「その他工芸品」とは

「その他工芸品」とは

その他工芸品としては、全部で22品目指定されています。私たちの生活に身近なうちわもその1つで、房州うちわ・京うちわ・丸亀うちわは日本三大うちわとして知られています。

その他、山形県の天童将棋駒、東京都で作られているガラス工芸品の江戸切子や山梨県甲府市で作られている革製品の甲州印伝、沖縄の三線などが挙げられます。

伝統的工芸品「その他工芸品」の産地別一覧

北海道・東北地方 天童将棋駒(山形県)
関東地方 房州うちわ(千葉県)、江戸からかみ(東京都)、江戸切子(東京都)、江戸木版画(東京都)、 江戸硝子(東京都)、江戸べっ甲(東京都)
中部地方 越中福岡の菅笠(富山県)、甲州印伝(山梨県)、甲州手彫印章(山梨県)、岐阜提灯(岐阜県)、 尾張七宝(愛知県)
近畿地方 京扇子(京都府)、京うちわ(京都府)、京表具(京都府)、播州毛鉤(兵庫県)
中国地方 福山琴(広島県)
四国地方 丸亀うちわ(香川県)
九州・沖縄地方 八女提灯(福岡県)、長崎べっ甲(長崎県)、山鹿灯籠(熊本県)、三線(沖縄県)

日本の伝統工芸品「工具用具・材料」とは

「工具用具・材料」とは

工芸材料・工芸用具として庄川挽物木地、金沢箔、伊勢形紙の3品目が指定されています。庄川挽物木地とは、富山県高岡市や砺波市など富山県広域で作られている工芸用具・材料です。横ロクロを用いて木材を加工するのが特徴です。

現在は、庄川挽物木地の種類として白木地と漆塗装を行ったものがあります。

金沢箔とは石川県金沢市周辺で作られている金箔で、全国生産の約98%以上を占めています。熟練の技術により生み出される煌びやかで優美な金の輝きが金沢箔の最大の特徴で、美術工芸品などにも活かされています。

伊勢形紙は三重県鈴鹿市で、主に着物を染める際の型紙として用いるもので1000年以上の歴史があります。卓越した職人が和紙を加工した紙(型地紙)に、彫刻刀と技法を駆使して着物の文様や図柄を丹念に彫り抜きます。現在は着物の需要が減ったことから、新しい活用法として洋服やアクセサリー、照明器具などへも活用されています。

伝統的工芸品「工具用具・材料」の産地別一覧

北海道・東北地方 なし
関東地方 なし
中部地方 庄川挽物木地(富山県)、金沢箔(石川県)
近畿地方 伊勢形紙(三重県)
中国地方 なし
四国地方 なし
九州・沖縄地方 なし

伝統工芸が抱える問題と新しい取り組み

市場に大量生産の安価な品があふれ、価格の高い伝統工芸品は私たちのくらしから少しずつ遠ざかってしまいました。また、設置場所の確保が難しいといった理由から五月人形が売れにくくなっているなど、ライフスタイルの変化に伴い、伝統工芸品のニーズ自体が減少してしまっているのが現状。後継者不足も問題になっています。

しかし、伝統工芸の長年培われた技術による使いやすさや洗練されたデザイン、歴史的価値は私たちのくらしに豊かさを与えてくれます

また、衰退が懸念される一方で、海外への販路拡大や異業種とのコラボなど、新しい取り組みも行われています。

モダンでおしゃれな伝統工芸にも注目!
モダンな伝統工芸品を展開するおすすめブランド3選

伝統工芸というやや古いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、近年は、伝統と革新を融合させた和モダンな伝統工芸品を手掛けるブランドも増えています。

こだわりや価値が感じられて、ぜひ使ってみたいと思える品がたくさんありますよ。モダンな伝統工芸品を扱うブランドと商品をいくつかご紹介します。

モダンな伝統工芸ブランドその1
越前漆器を扱うブランド「匠市」

「越前漆器」は、古墳時代の末期から福井県鯖江市周辺で作られてきた伝統工芸品。ホテルやレストランなどで使われる業務用漆器において、国内シェア80%以上を誇っています。漆の落ち着いた光沢や上品な華やかさが特徴です。

「匠市」は、越前漆器など福井県に7つ指定されている伝統工芸の若手の職人を集め、伝統工芸の技術を活かした商品開発を行なうブランド。伝統工芸や地域産業を守るため、時代のニーズに合ったデザイン・アイデアを加えた魅力あふれる商品を生み出しています。

伝統工芸「越前漆器」のモダンな水筒
他人と差がつくおしゃれすぎる水筒!

匠市 thermo mug × 土直漆器 うるしアンブレラボトル

優れた保温・保冷機能を備えた真空断熱2重構造のサーモマグの水筒と越前漆器職人がコラボ!漆の艶と華麗な蒔絵(まきえ)という日本の伝統美を気軽に持ち歩くことができます。伝統工芸がやや縁遠くなってしまったからこそ、さりげなく取り入れると他人と違うおしゃれが楽しめていいですね。

天然漆ならではのしっとりとした手触りも魅力。一般的な樹脂塗装の水筒とは一線を画す上質な仕上がりで、お出かけ先でのリラックスタイムがいつもより贅沢なひと時に感じらますよ!

匠市
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モダンな伝統工芸ブランドその2
江戸切子ブランド「木本硝子」

ガラスの表面に、植物やかご目などの模様を切り出す「江戸切子」。立体的な模様に光が反射してキラキラ輝く美しい工芸品は、国の伝統的工芸品と東京都の伝統工芸品の両方に指定されています。

1931年に問屋として創業して以来、ガラス一筋で走り続けてきた「木本硝子」。江戸切子では赤や青などのカラーが伝統的ですが、長年培ってきた問屋としての視点とネットワークを活かし、これまでの江戸切子市場にはなかった黒の江戸切子を誕生させました。

伝統工芸「江戸切子」のモダンなタンブラー
現代のライフスタイルに合うクールな黒!

木本硝子 KUROCO 玉市松 タンブラー

ガラスの透明感と漆黒のコントラストで、きりりと引き締まったクールな印象のタンブラー。芸術的で美しいながらもややふだん使いしにくい江戸切子が、現代のくらしに違和感なく溶け込みます

注いだ飲み物の色も映えるので、ビール好きのお父さんに贈るちょっと気の利いたプレゼントにもおすすめです。

木本硝子
KUROCO 玉市松 タンブラー

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モダンな伝統工芸ブランドその3
江戸木目込人形ブランド「柿沼人形」

「江戸木目込人形」とは、桐の粉を固めて作った型に溝を彫り、布地を挟んで着付けて作る人形。東京や埼玉県を中心に作られる伝統工芸品で、節句人形や歌舞伎人形などが代表的です。

伝統工芸士の国家資格を持つ柿沼東光率いる「柿沼人形」では、つねに新しいものづくりに挑戦し続け、これまでの木目込みにはない素材を取り入れるなど、時代を見据えた斬新な作品を生み出しています。

伝統工芸「江戸木目込人形」のモダンな招き猫
海外の方へのプレゼントにも!

柿沼人形 招き猫 星に願いを(ちりめん多色)

伝統工芸「江戸木目込人形」の技を用いて作られた招き猫。カラフルなちりめん生地と手を合わせてお願いするポーズがかわいらしく、江戸木目込み人形としてだけでなく、招き猫としてもユニークな一品です。やや上目遣いに見上げる瞳にはスワロフスキーがあしらわれていて、どこか西洋的な雰囲気。若い女性のお部屋にも違和感なく飾ることができますね!

経済産業省が推し進めるクールジャパン政策のもと、「The Wonder 500(世界にまだ知られていない、日本が誇るべき優れた地方産品)」にも選ばれました。海外の方へのプレゼントにもぴったりです。

柿沼人形
招き猫 星に願いを(ちりめん多色)

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伝統工芸をもっとくらしに取り入れてみよう!

伝統工芸は、日本の伝統文化に根付いた技として受け継がれ、私たちのくらしを長年支えてきました。やや敷居が高いと感じられがちですが、くらしのなかや自分の住む地域など、意外と身近なところにも伝統工芸品があります。また、現代のライフスタイルに合わせ革新を重ね、おしゃれに取り入れられるものもたくさん見つかります。

ブランド品を手にするときのように、伝統工芸は、確かな品質や価値、こだわりが詰まった品を求めているときのひとつの選択肢になります。BECOSでも、伝統工芸の技を用いた魅力的な商品をたくさんラインナップしています。ぜひ伝統工芸に興味を持って、プレゼントやくらしのアクセントに伝統工芸品を取り入れてみて下さいね!