本記事の制作体制
BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
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『鬼滅の刃』でもお馴染みの大正時代。激動の時代のファッションの特徴と、大正ロマンを感じさせるファッショニスタたちに迫ります!
第一次世界大戦によって、連合国への民需、軍需双方の輸出が増大したこともあり、日本は大きな利益を得ました。国内事情も好景気に沸き、消費文化や流行の輸入品(舶来品)が旺盛な消費活動を刺激し、また機械化・合理化された産業発展が女性の社会進出を促進しました。
上流階級の正装として高価で限定された従来の洋装が、産業の機械化により、購買力をもった若い男女に広がるようになり、イギリスをはじめとするヨーロッパの先進国やアメリカの流行の輸入品や風俗の一部を取り入れるようになっていきます。
大正時代に入ると新しい教育の影響も受け、伝統的な枠組にとらわれないモダニズム(近代化推進)の感覚をもった青年男女らの新風俗が、近代的様相を帯びつつある都市を闊歩し脚光を浴びるようになっていきます。西洋文化が広く受け入れられるようになり、庶民にも和洋折衷ファッションの波がひろがっていきました。
女性の社会進出とともに、動きやすく、先進的な洋装ミックスが進んでいきます。スカート丈はひざ下のミディアム〜ロング丈。ゆったりしたワンピースに、クローシェ帽やコンパクトなハットを組み合わせたりと、自由なファッションを楽しむ女性が急増しました。髪型はボブ、メイクは引眉、ルージュ、頬紅。香水も浸透し始めました。
和装からスーツなどの洋装へ転換。ロイド眼鏡、ハット、ステッキなどの小物もファッションアイテムとして広く取り入れられるようになりました。髪型はポマードで固めた七三分けやオールバックが流行りました。
今から100年前の銀座です。ご覧ください!デキる女オーラ全開の大正キャリアウーマンお二人。オシャレ雑誌の編集長バリの感度の高いファッションセンス。ハイウェストなベルト、ハット、大きめの襟。小物も、今でもビトンであるようなミニバッグをさりげなく持ち、グローブも自然でエレガント。颯爽と歩く姿に、女性の強さを感じます。絶対いい匂いします。夜はバー行ってマティーニ呑んでます。
完全に、今でも竹下通りいますね。特に右のコ!もう一度言います。100年前の光景です。タピオカ持ってても何ら違和感ないです。全体的に比較的ルーズ目なシルエットなのが、ますます今のトレンドと既視感なのかも知れませんね!扇子が目を引くエスニック系な左のコ。ナチュラル系な真ん中のコ。モード寄りの右のコ。後ろのオジサンたち見過ぎ。
こちらは大正時代のギャルです。女学生です。注目すべきは足元の靴下やパンプス!袴にブーツが明治末期から大正初期には流行りましたが、編み上げブーツのような手間のかかる靴は合理的ではないため、ブーツより更に安価で便利なパンプスや普通の革靴を合わせる流れにシフトしました。今のギャルなら袴にダッドスニーカー履くでしょうね。着崩しのコーデは100年前から始まってるのです。それより右の子を誰か慰めてあげてください。
着物にフェレット巻いてます。毛皮のコートも羽織ってますね。毛が好きなんですね。大正時代からは、欧米からのファッションアイテムの輸入に伴い、着物に洋アイテムの和洋折衷なコーデが自然になってきました。
なんか良いですね。目黒駅前でバスを待つ二人の会話が聞こえてきそうです。仕事デキる感じの旦那を見送る着物の女性がボソッと、いつ帰ってくるの?と呟いてそうでエモさ100%。大正ロマンスな一枚。旦那の荷物の多さ的に、1週間は帰る気ないですね。女性の社会進出と共に女性も洋装化していきますが、男性の方が洋装化は早かったため、男性:スーツ、女性:着物、の構図が一般的でした。
アルバム2枚は出してますね。そのくらいの余裕を感じさせますよね。着物とスーツが共存していた光景です。
渋いです。まず顔が渋い。こちらのコートは太宰治なども着ていた、大正ロマンを象徴する「トンビコート」です。形の似た「インバネスコート」も流行りました。和服の大きな袖が邪魔になりにくく実用性が高く「和洋折衷」な洒落感が両立できるコートとして人気だったようです。映画監督 故伊丹十三氏はのちにこう語っています。「着物にインバネスってのは、ライスカレーと福神漬け、と同じように和洋折衷大成功の一例である」
寝起きでしょうか?着物を着てますが、インナーをよく見るとタートルネックを着ています。丸眼鏡に、コタツで朝まで寝たような無造作ヘア。下北あたりにいそうなコーデですね。
ハットとハンチング、ボーダー靴下と革靴。上下から和をサンドイッチしたようなコーデ。特筆すべきは、着物の下にパンツ履いてますからね、これ。着物をめくって、ボトムスをチラ見せ。いにしえの重ね着、レイヤードスタイルですよね。即興で出来たわけでなく、計算されて着合わせてるのが、真っ直ぐな視線と堂々とした佇まいから読み取れます。二人ともそれぞれ、ハットと帯の色もリンクさせてますし。
クセ強すぎ。今までのスナップ紹介は何だったのか。明治生まれで、大正時代からフランスに渡った画家、レオナール・フジタさんです。着物のような袖幅の広めのシャツに蝶ネクタイ。袴のようなワイドパンツ。おかっぱにヒゲ、黒ぶち丸メガネ。100年前だろうが、オシャレな人はオシャレ。日本の枠に収まりきらなかった男。
いかがでしたでしょうか。和洋折衷な大正時代のファッションを見ると、今の平均的で画一的なファッションと違って、個性や力強さ、自由を感じます。おそらくそれは、和服と洋服の組み合わせの未知のパターンを試行錯誤することで十人十色、様々なバリエーションが生まれた事や、着こなしに【答え】が無い故の自由さがあったのでしょう。現代の日本人が急に和服に全てを切り替えることは現実的ではないとすれば、意外とそのスタイリングのヒントは、100年前の大正時代にあるのかもしれませんね!
また、逆を言えば現代の日本は和服に対して、杓子定規な暗黙のルールを作りすぎてしまったとも言えます。着物には雪駄を履かなければいけない、帯を締めなければならない。など本来自由だった和服を型にはめてしまったことで、着にくい時代になってしまったと思います。大正時代のようにもっと自由に考えていきたいですね!
今回、大正時代の服装について、独自の感性と着物デザイナー目線で、軽快に大喜利をしてくれた『Masashi Watanabe』氏。
BECOSのECサイトでは、そんな彼が手掛ける、着物・浴衣の新スタイルブランド『VEDUTA』を取り扱っています。
日本文化の象徴のひとつである「着物」に、ストリートファッションのエッセンスがふんだんに盛り込まれた、新感覚のブランド。ストリートファッション好き、個性的なファッション好き、着物をもっと身近に着てみたい…という方必見ですよ!
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\ BECOS編集部が厳選 /
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