本記事の制作体制
熊田 貴行BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
熊田 貴行BECOS執行役員の熊田です。BECOSが掲げる「Made In Japanを作る職人の熱い思いを、お客様へお届けし、笑顔を作る。」というコンセプトのもと、具体的にどのように運営、制作しているのかをご紹介いたします。BECOSにおけるコンテンツ制作ポリシーについて詳しくはこちらをご覧ください。
備前焼を手に入れたとき、最初に気になるのが「食洗機に入れてもいいのか」という点だろう。結論を先に言う。食洗機の使用は避けるのが無難で、理由は温度ではなく「水流と食器同士の接触」にある。釉薬でコーティングされていない焼締め構造ゆえ、わずかな衝撃でも欠けやひびが入りやすい。ただし、作家や器の種類によって見解が分かれるケースもあるため、購入先に確認するのが確実だ。
この記事では、食洗機NG理由の根拠から、使い始め・毎日の洗い方・煮沸・茶渋対処・保管までを、使用フェーズ順にまとめた。備前焼を初めて使う方も、長年愛用している方も、ここを一度読んでおけば迷わなくなる。

備前焼は、「日本六古窯」のひとつとして知られる岡山県備前市・伊部(いんべ)地区発祥の焼き物。陶器と磁器の中間に位置する「炻器(せっき)」に分類され、1,200〜1,300度の高温で7〜10日前後かけて焼き締めることで、ガラス質のコーティングなしに高い強度を得る。
最大の特徴は、釉薬も絵付けも一切使わないこと。伊部周辺で採れる「ひよせ」と呼ばれる粘土を素地に使い、窯の中で薪の灰や炎の動きが自然に模様を生み出す。胡麻・棧切り・緋襷・牡丹餅といった「窯変の景色」はそれぞれ焼成条件の違いによるもので、同じ形の器でも二つと同じ表情にはならない。
この「釉薬なし・焼締め構造」が食洗機との相性を悪くする根本的な理由だ。表面は土の質感をそのまま残した微細な凹凸があり、食洗機の強い水流や食器同士の接触で縁が欠けやすい。また、器に微細な通気性があるため、汚れや臭いが染み込む前に早めに洗うことが鉄則になる。
実は、食洗機の可否については情報源によって回答が割れている。整理すると次のようになる。
| 情報源 | 食洗機 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 岡山県備前焼陶友会 | 基本OK(条件付き) | 「各作家の作品によって使用できない場合がある」と注記 |
| BECOS | NG推奨 | 水流・食器同士の接触による欠け・割れのリスク |
| 末石窯 | NG推奨 | 温度は問題ないが、かごの引き出し時や水流で隣の食器に当たって破損する恐れ |
| 焼きもん屋 中居 | 条件付き容認 | 「使用は可能だが食器同士の接触で欠けの恐れがあるため手洗い推奨」 |
情報が割れているのは「温度的には問題ない」という事実があるからだ。食洗機の湯温(一般的に60〜70℃程度)は備前焼が耐えられる範囲内。問題は熱ではなく、機械的な衝撃と接触にある。つまり「できないわけではないが、割れたり欠けたりするリスクを承知のうえで自己判断する」のが実態だ。
釉薬でコーティングされた一般的な陶器と違い、備前焼は縁や角を保護するものが何もない。特に薄手の口縁部は衝撃に弱く、数回使ったうちに欠けが生じるケースがある。作家の作品として一点ものの価値があることも踏まえると、手洗いを基本とするのが現実的な選択だといえる。
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食洗機以外の家電・加熱調理器具についても、まとめて確認しておこう。
| 使用場面 | 可否 | 理由・注意点 |
|---|---|---|
| 食洗機 | ⚠️ NG推奨 | 水流と食器接触で欠け・割れのリスク |
| 電子レンジ | ❌ NG | 急激な温度変化でひびや破損の原因になる |
| 乾燥機 | ❌ NG | 急激な乾燥でひびが入る恐れがある |
| 直火・IH | ❌ NG | 局所的な高熱で割れる危険がある |
| オーブン | ❌ NG | 急激な温度変化で破損する場合がある |
| 冷蔵庫(保管) | ⚠️ 注意 | 冷えた器に急に熱い飲み物を注ぐのは避ける |
備前焼は「盛り付けの器」として使うことを前提に設計されている。加熱調理への転用は控え、料理を盛った後に卓上に置く使い方が長持ちの基本だ。
備前焼は釉薬を使わずに焼き上げるため、焼成時に付着した藁や薪の灰が表面に残っていることがある。初めて使う前には、スポンジでしっかり水洗いしてから使い始めよう。
使い始めは表面がざらつきを感じやすい状態だが、使い続けるうちに自然となめらかになっていく。無理にやすりをかけると傷や欠けの原因になるため避けること。
また、使い始めの数ヶ月は水分や油分が染み込みやすい。特にコップや深さのある器は汚れが残りやすいため、使用前に30分ほど水に浸けておくと油や臭い・汚れが付きにくくなる。水通しは備前焼の吸水性を利用した予防策で、長く清潔に保つための最初の習慣だ。
毎日の洗い方はシンプルだが、いくつかのルールを守るだけで器の状態がまったく変わる。
食洗機を使いたくなる気持ちはわかる。だが、手洗い30秒で済む備前焼のケアを習慣にすれば、10年後も使える器になる。
汚れや臭いが気になるとき、あるいは定期的なリセットとして「煮沸」が有効だ。「備前玉(びぜんだま)」のお手入れにも同様の方法が使われる。
手順は以下の通り。
急に熱湯に入れたり、熱いまま取り出して冷水にさらしたりすると破損の原因になる。温度変化を「ゆっくり、均一に」が煮沸の大原則だ。
茶渋やコーヒーの着色が気になる場合は、塩素系漂白剤を薄めて短時間だけ使う方法がある。目安として、5リットルの水に対して漂白剤50ml程度を混ぜ、約2分間つけ置きする。その後、十分に水ですすいでから食器用洗剤でしっかり洗い流す。
ただし、備前焼は使い込むほどに色合いと風合いが育っていく器だ。漂白を繰り返すと表面の質感に影響が出る場合があるため、頻繁な漂白は避け、どうしても気になる着色にだけ使うのが賢明だ。重曹を使う方法も手軽で表面への負担が小さい。
備前焼は急な温度差に弱い。冷蔵庫で冷やした器に熱い飲み物を注ぐ、またはその逆も割れの原因になる。室温に近い状態で使うのが基本だ。
湿気がこもるとカビや臭いの原因になる。梅雨の時期は特に、しっかり乾かしてから収納すること。長期間使わない場合は、風通しのよい場所に置くか、乾燥剤と一緒に保管するとよい。
重ねて収納する場合は、器同士の間に紙や布を一枚挟むだけで、湿気対策と傷防止の両方になる。テーブルや棚板を傷つけないよう、コルクやランチョンマットを敷く習慣も備前焼との長い付き合いには有効だ。
万が一欠けてしまっても、捨てる必要はない。サンドペーパーや砥石で欠けた部分の角を丸く整えてそのまま使い続けるか、漆で割れや欠けを補修する「金継ぎ」によって新たな表情を持つ器として蘇らせることができる。傷も歴史の一部として受け入れるのが備前焼との付き合い方だ。
釉薬も絵付けも使わず、窯の炎と詰め方だけが生み出す模様は全て1点もの。Φ8.0×H7.0cmのカップ(容量180ml)とΦ15.0cmのソーサーがセットで届くため、そのままテーブルに出せます。大切な方へのギフトにも、自分だけの備前焼を育てる手入れの楽しみを始める入門品としても最適な一客です。

1971年、岡山県倉敷市生まれの陶芸家・恒枝直豆(つねきなおと)氏。釉薬を使わない焼締め技法を軸に、日常に自然と馴染むシンプルで使いやすい備前焼を手がけている。穴窯でじっくり焼き締めることで、薪の煙の影響を抑えつつ、明るくやわらかなオレンジの発色が際立つのが特徴。窯の焚き方によって生まれる表情は一点ごとに異なり、同じ品番でも手元に届く器はすべて一点もの。
BECOSでは以下の4点を取り扱っている。いずれも普段使いに馴染むかたちで作られており、毎日の手洗いケアを前提として設計された器だ。

底から飲み口までスッと立ち上がるシンプルな筒形マグカップ。容量は約230mlと、コーヒーにも煎茶にも使いやすいサイズ感。約200gと程よい重さで、デスクワークのそばに置いても気持ちよく手になじむ。絵付けなし・釉薬なしで焼き上げているため、窯の温度や詰め方によって生まれるオレンジの濃淡が一点ごとに異なる。
恒枝直豆|マグカップ|3,630円

備前焼の表面の微細な凹凸がビールの炭酸に作用し、きめ細かいクリーム状の泡を生む。注いだだけで味がまろやかになるのは、釉薬なしの焼締め構造ならではの特性だ。ビアタンブラーは使うたびに手洗いすることが前提の器で、食洗機より丁寧に扱う分、長く使えばその価値が増す。
恒枝直豆|ビアタンブラー(大)|3,630円

備前焼特有の微細な気孔を持つ表面が、コーヒーの角を和らげ味をまろやかにする。ソーサーは小皿としても使えるサイズで、ティータイムの1セットとして完結する。コーヒーカップは使い込むほどに手になじみ、手洗いを繰り返すことで少しずつ表情が深まっていく。
恒枝直豆|コーヒーカップ(ソーサー付)|4,950円

備前焼の微細な気孔が空気を含み、コーヒーの香りをいっそう引き立てる。手持ちのカップやポットにそのまま使える汎用性の高さも魅力。ドリッパーは熱湯が通るため、使用後は素早く洗って十分乾燥させることが長持ちの条件。使い込むほどに珈琲の油分が微細な孔に定着し、独自の風味が育っていく。
恒枝直豆|コーヒードリッパー|3,850円
BECOSが厳選した逸品です。用途や贈る相手に合わせてお選びください。
釉薬も絵付けも使わず、窯の炎と詰め方だけが生み出す模様は全て1点もの。Φ8.0×H7.0cmのカップ(容量180ml)とΦ15.0cmのソーサーがセットで届くため、そのままテーブルに出せます。大切な方へのギフトにも、自分だけの備前焼を育てる手入れの楽しみを始める入門品としても最適な一客です。
釉薬なしで焼き締められた備前焼ならではの素朴な土肌と、窯変による唯一無二の色合いが魅力。容量230ml・重さ200gと日常使いしやすいサイズ感で、手洗いで丁寧に扱う備前焼の正しいケアを実践する器としてもぴったりです。複数購入して色みの違いを並べて楽しむ方も多い、コレクター心をくすぐる一点ものです。
備前焼特有の微細な気孔がビールをなめらかに攪拌し、きめ細かなクリーム状の泡を生み出します。釉薬不使用の焼き締め陶器ならではの効果で、市販のビールがワンランク上の味わいに。Φ8.0×H12.0cmのどっしりとした大サイズで、ビール好きへの贈り物や、自宅での晩酌を豊かにしたい方に強くおすすめしたい逸品です。
釉薬を使わない備前焼は表面に微細な気孔を持ち、空気を含む土肌がコーヒーの風味をやわらかく包み込みます。窯変によって表情が異なる1点ものの佇まいはキッチンのインテリアにもなり、コーヒー好きへのこだわりギフトにも最適。手洗いで丁寧に扱うことで長く育てていける、備前焼の魅力を毎朝のドリップで実感できる道具です。
備前焼のケアに必要なことは、複雑ではない。
「手洗いが必要なら面倒」という感覚は最初だけで、習慣になれば30秒で済む作業だ。使い込むうちに手のひらになじむ重さと質感の変化が出てくる——それが備前焼を育てるという体験の実態だ。BECOSで取り扱う恒枝直豆の作品はいずれも一点もので、同じ器は二度と手に入らない。気になったものがあれば、在庫状況はリンク先でご確認を。
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